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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島甲状腺検査の見直しが必要と福島県立医大

 福島県立医大の先生が福島の甲状腺に関する論文を発表しました。この論文では1順目検査(2011~13年度に実施)と2順目検査(2014・15年度に実施)で悪性または疑いの方(以下罹患者とする)の発見割合(以下罹患率とする)が共に年齢と共に年齢と共に上昇していることから、福島事故の影響は考え難く、過剰診断防止の為に、検査体制の見直しを主張した論文を発表しました(1)。一方で、1順目には認められなかった罹患率の地域差が2順めでは出たこと(2)。1順目にくらべ2順目の罹患者の被ばく線量分布が高線量側にシフトしていることは記載されていません(3)。検査体制を見直せば、福島の甲状腺が事故によるものか否かの確定が困難になり、東京電力は「事故影響」とされた場合には支払わなくてはならない賠償を免れることができます。
 昔は福島県であった新潟県阿賀町(4)に、昭和電工鹿瀬工場がありました。そこが、メチル水銀を川に流し「第二水俣病」を引き起こしました。昭和電工は自らの責任を認めず、患者が起こした損害賠償請求訴訟において昭和電工側は「原因は新潟地震によって川に流出した農薬」と主張しています。1964年に発生した新潟地震により、水銀農薬を保管していた新潟港埠頭倉庫が浸水する被害を受け、そのとき農薬が流出したのではないかと疑われていました。さらには、証拠隠滅のため都合の悪い資料をすべて破棄したと見らています(5)。公害を引き起こした企業は徹底的に「隠ぺい」するのが過去の常でした。熊本の水俣病では、1960年頃に清浦雷作・東京工業大学教授はわずか5日の調査で「有毒アミン説」を提唱し、戸木田菊次・東邦大学教授は現地調査も実施せず「腐敗アミン説」を発表するなど、非水銀説を唱える学者評論家も出現しました(御用学者)。1959年の10月に新日窒附属病院の医師は、院内ネコ実験により、アセトアルデヒド酢酸製造工場排水を投与した猫が水俣病を発症していることを確認し、工場責任者に報告していします(猫400号実験)。しかし、工場の責任者は実験結果を公表することを禁じた、直ぐには公表されませんでした(6)。
 (=^・^=)が知る得る限りで最悪の「公害」は福島原発事故だと思います。直接の原因者の東京電力はこれまでの公害企業と同様に隠蔽を繰り返しています(7)。最近では、東京電力福島第1原発の多核種除去設備(ALPS)で汚染水の浄化後に残る放射性物質トリチウムを含む水に、他の放射性物質も除去しきれず残っているのに、これを公表していなかった事が発覚しています(8)。そして、この程度の汚染なら「安全」を主張する学者さん(9)、評論家もどきの方(10)も出現しています。(=^・^=)は福島の動きを見ていると、どうしても昔の公害病(11)の事を考えてしまいます。
 チェルノブイリではヨウ素131による甲状腺被ばくが原因で、事故当時子供だった方の甲状腺がんが多発しています(12)(13)(14)。 
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(12)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年(15)
 図―1 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

図に示す通りチェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から増加が見られます。
 これを受けて福島でも事故当時18歳以下だった子供を対象にした甲状せん検査が実施されています(16)。当初の想定は100万人当たり2,3人です(17)。これまでの発表(19)(20)(21)を集計すると累積で
 約30万人の検査で211人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして7人です。当初の想定に比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
ドンドン増える福島・甲状腺
 ※(22)を集計
 図―2 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(23)、そうでないとも主張があります(24)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(25)
福島県の甲状腺検査は2011~13年度に開始された1順目(先行検査)(21)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)(19)の検査が実施されました。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に2次検査完了者÷現時点(10月29日)までの発表で集計した2次検査完了率を示します。
事故後3年以内に終わった1順目、4年目以降に実施された2,3順目
 ※1(22)を集計
 ※2 3順目の()内は実施年度
 図―3 2次検査完了率

 図に示すように1順目の検査では図―1との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査に比べ、2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果が出ます。そして1順目の検査では出なかった地域や被ばく線量による方よりが見られます(2)(3)。
 福島の子どもを対象とした甲状腺検査は概ね以下の3スッテプで行われます。
  ①超音波検査(1次検査)
  ②詳細な超音波検査、血液検査、尿検査(2次検査、①で疑いがある方が対象)
  ③細胞診(2次検査、②で疑いが残った方が対象)(26)
 そして、甲状腺検査を実際に実施している福島県立医科大学(27)は、10月29日に開催された福島県県民健康管理調査・第11回甲状腺検査評価部会に(28)、会津地方は細胞診の受診率が低いとの資料が出しました(29)。会津地方では最終段の「細胞診」の受診率が低く、甲状腺がんが見つかりにくいような主張です。ただし、何故に低いかは説明していません。
 甲状腺検査は地域ごとに「年」を分けて実施されます。2順目検査は13市町村や中通りは2014年度から1次検査を実施したのに対し、会津地方は2015年度で1年遅れて始まりまりした。1次検査が終わった瞬間に結果が確定するわけではありません。2016年4月から3順目の検査(2016年度実施)(30)は、2年以上経た2018年4月になっても、2次検査の結果が確定していません。「細胞診」は最終段の検査であり、1次検査が終了してからそれなりの時間経過が必要です。以下に検査間隔と細胞診実施率の関係を示します。
検査間隔が長い程、上昇する細胞診受診率
 ※1(19)集計
 ※2 細胞診実施率は、2次検査対象者に対する細胞診実施者の割合
 図―4 検査間隔と細胞診実施率

 図に示す様に検査間隔(1回目の検査からの経過年月)が長いほど細胞診実施率は向上しています。概ね、1年過ぎぐらいからは始まり、順次確定していきます。会津地方の細胞診実施率が低い理由の一つに、1次検査の開始が遅く、検査が完了していないことが考えられます。二順目の甲状腺検査結果の最終版は2018年3月31日までの集計ですが(31)、細胞診受診のデータは2017年6月30日までの集計でした(19)。2018年1月26日に開催られた「第9回甲状腺検査評価部会(平成30年1月26日)」にも同様の資料がだされましたが(32)、集計は同じく2017年6月30日までです。時間が進めば、細胞診の受診率はあがるはずであり、事実を正確にに把握するには最新のデータが必要です。でも、9ヶ月間更新していません。
 2順目の結果で地域差が明らかになると同じころに、「甲状腺検査」の見直しの議論が出てきました(33)。甲状腺検査を縮小すれば、事故との因果関係が分からなくなる可能性が高くなります。そうすれば、甲状腺癌を理由とした「賠償」のリスク回避できます。今は、福島原発事故で放射能によって死んだり病気になった人は居ないことになっています(34)。仮に福島の甲状腺がんが事故に起因する物なら、この前提は崩れ、原子力を「安全」と考えない人が増えます。安倍出戻り内閣が進めている原発の再稼働(35)がやり難くなります。福島の子供達の利益とは別に、甲状腺がんと事故の関係をウヤムヤにしたい人たちがいます。こうした人たちは、「甲状腺検査」の見直しを望むでしょうし、関係者への働きかけをするかもしれません。
 10月29日の第11回目「甲状腺評価部会」が開かれ、次回以降、被曝と甲状腺がんとの関係を検討することが決まりました(36)。また、11月8日に開催された新潟県の検証委員会・3回健康分科会では、文献調査が決まりました(37)。
 こうした中、先月に福島県立医大の先生が
「Incidence of Thyroid Cancer Among Children and Young Adults in Fukushima, Japan, Screened With 2 Rounds of Ultrasonography Within 5 Years of the 2011 Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Accident」
 ((=^・^=)訳「2011年の福島第一事故から5年間に子供や若者を対象に実施された甲状腺検査で見つかった、甲状腺がんの方の割合」
なる論文を発表しましました(1)。この中で年齢別の1順目と2順目の甲状腺がんの甲状腺がんの罹患率を比較しています。
年齢と共に増える甲状腺癌(2順目)年齢と共に増える甲状腺癌(1順目)
 (a)一順目           (b)二順目
 ※(1)を引用加筆
 図―5 福島・甲状腺検査の年齢別罹患率

 図に示す様に、両者はおなじように年齢が上がると罹患率が上昇するので、1順目と2順目は同じ物であり、事故の影響は考えられないとしています。そして、現状の甲状腺検査は「過剰診療」であり、見直しが必要としています(1)。ただし、1順目には認められなかった罹患率の地域差が2順めでは出たこと(2)。1順目にくらべ2順目の罹患者の被ばく線量分布が高線量側にシフトしていることは記載されていません(3)。
 (=^・^=)はこの議論かかなり乱暴だと思います。放射線であろうと、他の要因であろうと癌はなりやすい方が罹患すると思います。図―5は年長者ほど甲状腺がんになりやすい事を示しているのであって、これで原因を特定することは出来ません。事故と無関係とゆうなら、被ばくとは無関係とのデータが必要です。ただし、この論文ではそうのようなデータは示されていません。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島県県立医大の皆様は、福島の甲状腺と事故との因果関係を否定することには熱心なようです。地域差について、細胞診の実施率に地域差があるので当然のよおうな資料はだしむが、更新はしません(19)(32)。1順目も2順目も罹患率は年齢ともに増加すので、同じも。放射線影響ではなので、過剰診療(1)。1順目の検査では
「チェルノブイリ原発事故の後、当地における小児甲状腺がんの遺伝子変異のパターンはRET/PTC3 が多数を占めた。今回の(1順目で見つかった甲状腺がんの)解析では、この RET/PTC3 は確認されていない。ただし、この差異のみをもって、放射線影響の有無を判断するのは早計である。」
と、チェルノブイリと福島の甲状腺がんの「遺伝子変異のパターン」を比較して別物であるとしています。だったら2順目以降の検査でも、同じ事をすればようと思うのですが、いまのところ実施していません。福島の動きを見ていると、昔の公害の原因者や御用学者と同じ動きが見えます。これでは、福島の皆様は不安だと思います。
 福島県いわき市産米の全量・全袋検査数が45万件を超えました(41)。同市は人口約34万人の市(42)なので、概ね市民が食べるには十分な量です。同市産米は「Iwaki Laiki」という美味しいお米です(43)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(44)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(45)を引用
 図―6 福島産米が無い福島県いわき市小名浜のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県いわき市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)Incidence of Thyroid Cancer Among Children and Young Adults in Fukushima, Japan, Screened With 2 Rounds of Ultrasonography Within 5 Years of the 2011 Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Accident | Adolescent Medicine | JAMA Otolaryngology?Head & Neck Surgery | JAMA Network
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺・1mSv以上は1順目29%、2順目58%
(4)東蒲原郡 - Wikipedia
(5)第二水俣病 - Wikipedia
(6)水俣病 - Wikipedia
(7)めげ猫「タマ」の日記 読売新聞社説「福島原発処理水 IAEA報告は的を射ている」に反論する
(8)<福島第1原発>処理水の放射性物質残留 ヨウ素129基準超え60回 17年度 | 河北新報オンラインニュース
(9)福島県放射線健康リスク管理アドバイザー - Wikipedia
(10)開沼博 - Wikipedia
(11)公害病 - Wikipedia
(12)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(13)ヨウ素131 - Wikipedia
(14)新潟県:新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会中の・会議資料(PDF形式 2015 キロバイト)
(15)チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia
(16)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(17)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の当日配布資料
(18)第31回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年6月18日)について - 福島県ホームページ
(19)(18)中の 資料3-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要<平成29年度追補版> [PDFファイル/8.77MB]
(20)第32回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年9月5日)の資料について - 福島県ホームページ中の資料3-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/996KB]
(21)(6)中の 資料3-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)」結果概要 [PDFファイル/969KB]
(22)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(23)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(24)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(25)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(26)甲状腺検査について - 福島県ホームページ
(27)放射線医学県民健康管理センター | 県民健康調査の「甲状腺検査」とは?
(28)第11回甲状腺検査評価部会(平成30年10月29日)の資料について - 福島県ホームページ
(29)(28)中の資料1 本格検査(検査2回目)結果について [PDFファイル/356KB]
(30)第32回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年9月5日)の資料について - 福島県ホームページ中の資料3-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/996KB]
(31)(18)中の 参考資料2 甲状腺検査結果の状況 [PDFファイル/155KB]
(32)第9回甲状腺検査評価部会(平成30年1月26日)の資料について - 福島県ホームページ
中の「  資料2-2 地域別にみたB・C判定者、および悪性ないし悪性疑い者の割合について [PDFファイル/395KB]
(33)『過剰診断』の指摘も 甲状腺検査4巡目、見直し・縮小求める声:甲状腺検査:福島民友新聞社 みんゆうNet
(34)高市氏「福島事故、死者出てない」 与野党が批判  :日本経済新聞
(35)安倍総理・施政方針演説~第183回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説~ | 首相官邸ホームページ
(36)第11回 甲状腺検査評価部会 - YouTube
(37)新潟県原発検証委員会「健康分科会」 - YouTube
(38)第17 回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成26年12月25日開催) - 福島県ホームページ
中の 「第57回 日本甲状腺学会学術集会」抄録より [PDFファイル/235KB]
(39)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(40)いわき産コシヒカリのブランド米「Iwaki Laiki-いわきライキ」
(41)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(42)マルト/SC君ヶ塚店のチラシと店舗情報|シュフー Shufoo! チラシ検索
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