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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月5日発表)―宮城県産スズキからセシウム、福島産は109件中107件ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。3月5日に2月1日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が一ヶ月以上の遅れで発表になりました(3)。まとめてみたので、お買い物の参考になればいいかなと思います。先回に続き今回もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数686件中6件の基準超え
  ②平均は、1キログラム当たり10ベクレル、最大3,600ベクレル(福島県産イノシシ)。
 事故から8年経て汚染食品が見つかる福島産
  ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
   ※3 基準超えは全てが野生キノコ
 図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(3月5日発表分)

今回のデータを解析すると
 ・宮城県産スズキからセシウム、福島産は109件中107件ND
 ・汚染が酷い最大産地を検査せずに、福島産ニラは検査で安全と主張する福島県
 ・福島産矢祭町産イノシシから過去最高のセシウム
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。

1.宮城県産スズキからセシウム、福島産は109件中107件ND
 宮城県産スズキからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。以下に2018年以降の検査結果を示します。
隣県ではみつかっても福島産スズキからはほとんど見つからないセシウム
 ※1(1)を各県が実施した検査について集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※3 日付けは捕獲日
 ※4 淡水は除く
 図―2 スズキの検査結果

 宮城産だけで茨城産や千葉産からもそこそこそ見つかっています。一方で福島産スズキからは殆ど見つかっていません。厚生労働省の発表(1)を数えると109件中107が検出限界未満(ND)です。一方で宮城産は25件中19件、茨城産は22件中11件、千葉産は89件中29件のみが検出限界未満(ND)でした。このような事が偶然に起こる確率を計算したら90兆分の1でした。

 表―1 偶然起こる確率の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(8)による。
有意差検定表

海が繋がっているのに汚染源がある福島産から殆ど見つからない等はおかしな話です。スズキ等の福島産農水安物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、全てを福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(9)で実施しています。中立性に疑問があります。
 福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。


2.汚染が酷い最大産地を検査せずに、福島産ニラは検査で安全と主張する福島県
 福島を代表する冬野菜にニラがあります(10)。検査状況を以下に示します。
伊達市産ニラを検査しない福島県
 ※1(11)の数値データを元に(12)に示す手法で3月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(13)による
 ※3 1個がニラの検査1件を示し(14)による。
 図―3 福島産ニラの検査状況

 図に示しように福島では国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(15)地域が広がっています。
 福島県のニラの最大産地は伊達市です(16)。図に示す様に汚染されています。しかし検査はされていません。それでも、福島県は福島産ニラは検査で「安全」が確認されたと主張しています(17)。
 福島産は汚染が酷い主要産地を避けた検査で「安全」とされ、出荷されます。

3.福島産矢祭町産イノシシから過去最高のセシウム
 福島県矢祭町産イノシシがら1キログラムたたり3,600ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(18)。以下にこれまでの検査結果を示します。
過去最高を記録した矢祭町産イノシシのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(みつからない事)を示す。
 ※3 日付は捕獲日
 図―4 福島県矢祭町産イノシシの検査結果

 図に示す様に2011年末から12年はじめには、1キログラム当たり1000ベクレル程度のセシウムが見つかったのですが、その後は低下し基準値以下が続いていました。ところが突然に上昇し、過去最高の値になりました。
 福島産のセシウム含有量は上昇することがあります。過去の検査結果は「安全」であったとしても、今は分かりません。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・1ヵ月以上の遅れで発表される検査結果
 ・他所より低くでる検査で安全とされ出荷される福島産
 ・汚染が酷い主産地を検査しなくても、検査で安全とされ出荷される福島産
 ・セシウム含有量が上昇する事がある福島産
 (=^・^=)は不安なので
  「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
 福島の冬野菜にシイタケがあります(10)。福島県伊達市産のシイタケは豊かな香りと口の中で弾ける食感が特徴です(19)。福島のシイタケは「安全」だそうです(20)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産シイタケはありません。
他県産はあっても福島産シイタケが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―5 福島産シイタケが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1120報)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月1日発表)―千葉産スズキからセシウム、福島産は105中103件ND ―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(3)⇒1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:739KB)⇒No3405
(8)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(9)農林水産部 - 福島県ホームページ
(10)冬 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(11)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(12)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(13)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(14)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を「野菜⇒な行⇒に⇒ニラ、ニラ(施設)で検索
(15)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(16)福島県[伊達市]の農作物 | さやえんどう 夏秋きゅうり すもも 桃 ニラ 柿 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス
(17)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中のやさい編 [PDFファイル/173KB]
(18)(3)⇒2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒検査結果(PDF:109KB)⇒No186
(19)伊達のしいたけ - 福島県伊達市ホームページ
(20)【震災6年 被災地発】福島産シイタケ、いまだ苦境 長引く風評…生産者は半数以下に - 産経ニュース
(21)西友保原店 - 店舗詳細|SEIYU
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  1. 2019/03/08(金) 19:57:01|
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