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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

不入りJヴィレッジ、多目的施設に改造

 福島県はは、Jヴィレッジの全天候型練習場をコンサートなど大規模な集客が見込めるイベント会場として新たに利用できるよう2019年度内に改修する方針を決めました(1)。不入り対策だと思いますが、上手く行きそうにはありません。
 Jヴィレッジは、東京電力が130億円をかけて原発立地の見返りに福島県広野町と楢葉町にまたがって設置したサッカーのトレーニング施設です。ただし、福島第一原子力発電所事故後は閉鎖され事故収束に向けた作業のための拠点として使われてました(2)。広野町、楢葉町ともに事故により全町避難となりましたが、広野町は2012年4月に、楢葉町は2015年(平成27年)9月に避難指示が解除されました(3)(4)。避難指示解除を受けて復興を進めていくにあたり、双葉郡を象徴する施設であるJヴィレッジをサッカー用途で復旧することになり、2018年7月28年の一部使用再開、そして2019年4月20日に全面再開しました(2)。以下に位置を示します。
事故から8年3ヶ月を過ぎて汚染されている福島
 ※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で6月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(7)による
 図-1 Jヴィレッジ
 
 図に示す通り周囲は国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(8)を超えています。事故8年以上を経てJヴィレッジの辺りは汚染されたままです。それでも「安全」とされ、2018年7月28日より部分的に再開されることになりました(2)。福島県の地方紙・福島民報は「【Jヴィレッジ】利活用の幅を広げる(4月19日)」との社説の冒頭で
「楢葉町と広野町にまたがるサッカーのナショナルトレーニングセンター『Jヴィレッジ』は二十日、全面再開する。最寄りのJR常磐線『Jヴィレッジ駅』も同時に開業する。来年に迫った東京五輪の聖火リレーのスタート会場でもある。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの『復興の象徴』として、被災地をけん引する役割を担う。」
と論じ、期待感を示しています(9)。
 また、4月14日には安倍出戻り総理が訪れています(10)。
Jヴィレッジで安倍出戻り総理の相手をさせらた福島の不運な女性
 ※(10)を引用
 図―2 Jヴィレッジを訪れた安倍出戻り総理

 旧避難区域の復興の象徴となることが期待されているようです。復興とは、一度衰えたものが再び勢いを取り戻す事を指します(11)。Jヴィレッジが「復興」がなった言うには、事故前のにぎわいを取り戻す必要があります。でも、上手とは思えません。汚染した福島にわざわざ出かけるなどは「合理性」がありません。
 Jヴィレッジは
 ①5000人収容可能な観客席つきスタジアム
 ②10面のピッチ(人工芝、天然芝)
 ③サッカーの屋内練習場
 ④最大200室のホテル
 ⑤フィットネスクラブ
などが開設されるよていです(2)。10面のピッチ(人工芝、天然芝)やサッカーの屋内練習場は確かに魅力的ですが、同時にピッチに立てるのは22人で10面(含む屋内練習場)で220人でそれ程の集客力はありません。集客が見込めそうなのは5000人収容可能な観客席つきスタジアムとフィットネスクラブでしょうか?
Jビレッジの設備
 ※(12)を引用
 図―3 Jヴィレッジの主要施設

 スタジアムが収容人員5000人なので大きなイベントはできないと思います。例えば地元のリーグ戦、あるいは学校の試合くらにしか使えないと思います。事故前にはなでしこリーグに所属していた東京電力女子サッカー部マリーゼの本拠地が置かれていました(13)。このチームは2011年の女子ワールドカップで優勝した日本代表チーム(14)のメンバーであった鮫島彩さん等が所属しており(15)、それなりの名門チームでしたが、今は解散しました(13)。
 J-ヴィレッジは事故前、日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会、日本クラブユースサッカー選手権 (U-15)大会、全日本少年サッカー大会などの全国大会の大会会場として、幅広く使われていました。事故によってJ-ヴィレッジが閉鎖している7年4ヶ月間、これらの大会は別の場所で滞りなく行われました。Jヴィレッジに戻ってくるとは思えません。わざわざ汚染された地で、大会をする必要が無いと考えるしかないと思います(2)。
 明日(6月7日、現地時間)にサッカー女子ワールドカップが開幕します。直前の合宿は、福島のJヴィレッジでなく、千葉県内の施設でした(16)。
 今は避難指示が解除された部分もありますが図―1に示すり北側は避難区域でした。ここにはJFAアカデミー福島が置かれていましたが、日本サッカー協会(JFA)が福島県・広野町・楢葉町・富岡町と連携して運営していました(17)。この辺りが「地元」でしょうか?南側の広野町も事故によって緊急時避難準備区域指定され町民が避難しました。事故前の2010年の人口は3町合わせて29,119人(広野町5,418人(3)、楢葉町7,700人(4)、富岡町16,001人(17))です。現在の町内在住者は3町合わせて8,926人(広野町4,197人(18)、楢葉町3,729人(19)、富岡町1,010人(20))です。2010年の3割に減っています。
 現状では、広範囲から人を呼び込めるイベントが大幅に減り、周辺住民も減ったのでJ-ビレッジの利用者が大幅に減りそうです。一部再開した2018年7月28日から今年(2019年)3月末までの8ヶ月間のJヴィレッジの入場者は約20万人です(21)。年間に直すと30万人(20万×12÷8)です。事故前の2010年にJヴィレッジに451,555人方が訪れていました(22)。3分2に減っています。
 4月20日に、臨時駅としてJヴィレッジ駅が直ぐとなりに開業しました(23)。でも、こちらも期待できません。4月20日から5月6日まで列車が止まりました(24)。先の連休中の乗降客は「平均で1日の乗降客数が3桁に乗らなかったという現実がある」そうです(25)。それでも、事故前のにぎわいを取り戻し、復興をアピールしたいようです。
 Jヴィレッジには屋内サッカー練習場があります(2)。福島県はこれを、コンサートなど大規模な集客が見込めるイベント会場として新たに利用できるよう二〇一九年度内に改修する方針を固めたそうです(1)。
Jヴィレッジ多用途化を報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(26)を6月5日に閲覧
 図―4 Jヴィレッジの「多用途化」を報じる福島県の地方紙・福島民報

だだし、これもあまり効果が期待できません。既に記載のように地元の人口は1万人に届きません。イベントに多くの方を呼び込むには、外から来て貰う必要があります。Jヴィレッジの南側に人口34万人で、東北第二の人口規模のいわき市があります(27)。いわき市には既にイベント会場となる施設がります(28)。同市民を対象としたイベントなら、市内で開くことになります。
 Jヴィレッジは、旧避難地域の復興の象徴とすべく、福島県はテコ入れをしています。でも、有効な手立てになっていません。このままですと、復興失敗の象徴になりそうです。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 Jヴィレッジの復興には、事故前と同じ程度のイベントを戻すがベストと思います。でも、あえて汚染された地でサッカーをする合理性はないと思います。多くのイベントが他所に移ったまま戻る事はないと思います。安倍出戻り総理がいくら「風評被害」を主張しても(29)。不安は消えないと思います。これは福島の皆様も同じです。
Jヴィレッジが立地する福島県楢葉町でも酪農が再開されました。安倍出戻り総理も訪れたそうです(30)。ここの牛乳は福島県本宮市に出荷されます(31)。同市産牛乳はおいしいそうです(32)。福島県は福島産原乳は「安全」だと主張しています(33)。でも、福島県本宮市のスーパーのチラシには福島産牛乳はありません。
県外産はあっても福島産牛乳が無い福島県本宮市のスーパーのチラシ
 ※(34)を引用
 図―5 福島産牛乳が無い福島県本宮市のスーパーのチラシ

(=^・^=)も福島県本宮市の皆様を見習い「フクシマ産」は飲食しません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)復興象徴新たな挑戦 魅力高め集客力向上 20日全面再開のJヴィレッジ | 福島民報
(2)Jヴィレッジ - Wikipedia
(3)広野町 - Wikipedia
(4)楢葉町 - Wikipedia
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(7)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)【Jヴィレッジ】利活用の幅を広げる(4月19日) | 福島民報
(10)平成31年4月14日 福島県訪問 | 平成31年 | 総理の一日 | ニュース | 首相官邸ホームページ
(11)復興 - Wikipedia
(12)ナショナルトレーニングセンター Jヴィレッジ中のJ-VILLAGEパンフレット(日本語)
(13)東京電力女子サッカー部マリーゼ - Wikipedia
(14)2011 FIFA女子ワールドカップ - Wikipedia
(15)鮫島彩 - Wikipedia
(16)ワールドカップで戦うための体づくりを進める ~FIFA女子ワールドカップフランス2019~|JFA|公益財団法人日本サッカー協会
(17)JFAアカデミー福島 - Wikipedia
(18)富岡町 - Wikipedia
(19)広野町
(20)楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ
(21)県内外の避難・居住先別人数【令和元年5月1日現在】/富岡町
(22)<ニュース深堀り>Jヴィレッジ全面再開 地域との接点続く模索 | 河北新報オンラインニュース
(23)統計資料一覧 - 福島県ホームページ中の22年観光客入込状況調査 [PDFファイル/732KB]
(24)Jヴィレッジ駅 - Wikipedia
(25)東日本旅客鉄道株式会社 JR水戸支社中のJヴィレッジ駅開業に伴うイベントの開催及び臨時列車の運転について
(26)福島民報社
(27)いわき市 - Wikipedia
(28)いわき市常磐市民会館 - Wikipedia
(29)<震災8年>安倍首相インタビュー 政治の責任で復興完遂 | 河北新報オンラインニュース
(30)安倍総理大臣が楢葉町「蛭田牧場」を視察 | 新着情報 | JA全農福島
(31)農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(32)東北協同乳業株式会社 | 福島県本宮市にある11/19-B1乳酸菌ヨーグルトをはじめ、牛乳・プリンなどを製造している会社です。
(33)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(34)本宮インター店 | お店を探す | ヨークベニマル
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