FC2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

南相馬市、避難指示解除3年、復興は進まず

 福島県南相馬市の南部を中心に2016年7月12日に避難指示が解除されました(1)。それから今日(7月12日)で3年です。復興は進んでいません。
 福島県南相馬市は、福島県沿岸部北部にある市です。先の原発事故では、市の南部を中心に避難指示がだされました(2)。以下に示します。
事故から8年4ヶ月以上経て、汚染されている福島
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で7月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(2)による
 図-1 南相馬市

 同市は事故によって3つに分割されました。以下に示します。
事故で3分割された福島県南相馬市
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で7月1日時点に換算
 ※2 旧避難区域は(2)による
 図-2 南相馬市に設定された避難区域

 福島第一原発から30km以北は、避難指示はでませんでした(2)。こちらの方が貰えた賠償は大人一人当たり12万円の一時金のみです(5)。20km以北、30km以南は緊急時避難準備区域に指定されました。避難指示ではありませんが、避難指示が出た場合は即座の自力での避難が求められました。自力避難が困難な場合は区域外に避難する必要がありました(6)。18歳未満の子どもは車が運転できず、自力避難は困難とみなされました。この区域の学校は30km以北に移転しました(7)。賠償金は月10万円で、事故から1年間ですので(8)、概ね一人当たり120万円です。
 20km以南は全住民に避難するように指示がでました。賠償金は月10万円(9)、6年間でました(10)。合計で720万円です。他に汚染が酷い西側も避難指示がでました。その東側には避難指示ではありませんが、避難を勧める特定避難勧奨地点が設定されました(11)。南相馬市民は住む場所によって貰える賠償金に大きな格差ができました。賠償金が少ない住民のやっかみが生じました(12)。
 図―1,2に示す様に同市は西と南は避難地域、東は海で実質は北しか行けない市になりました。
 それでも復興が進められました。
 2011年10月 緊急時避難準備区域から避難していた原町高校が戻る(13)。
 2011年12月 常磐線原ノ町(南相馬市の代表駅(14) - 相馬間が復旧(15)。
 2012年4月 常磐道の南相馬IC-相馬IC間開通(だだし仙台までは繋がらず)(16)
 2014年9月 南相馬市を経由し、仙台と東京を結ぶ国道6号が全面再開(これで南相馬市民は南側に抜けられるようにないました)(17
 2014年12月 常磐道、相馬IC - 山元IC開通(これで南相馬市から仙台までが高速道路でつながる)
 2015年3月 常磐道全面開通(こおれで南相馬市と東京が高速道路でつながる)(16)
 2016年7月12日、ほぼ全域で避難指示解除(1)(2)。常磐線小高-原ノ町間再開(15)。小高駅は図―2に示す様に避難指示解除区域にあります。
 2016年12月10日 常磐線、相馬 - 浜吉田間が復旧(これで小高から仙台までがつながる)(15)。
 2017年4月1日
  ・旧避難区域内小中高校再開(17)(18)。高校はこれまであった小高工業と小高商業を統合する形で、小高産業技術高校おして新設(18)。
  ・浪江-小高間再開、これに伴い避難指示解除区域にあった桃内駅が再開(15)(19)。
 他に福島イノベーション・コースト構想に基づき「福島ロボットテストフィールド」の整備が進められています。
 さらに来年3月までには
 ・常磐線が全面再開し、東京を南相馬を結ぶ特急列車が復活します(15)
 ・東北中央道の相馬IC-相馬山上IC間が完成し(21)、山形や福島市に出るが便利になります。
 2021年3月までには、東北中央道の相馬IC-桑折JCTまでが完成し東北道と繋がります(21)。これで山形や福島市に行くのが便利になります。
 でも、上手くはいってないようです。除染が終わりましたが(22)、図―2に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えています(23)。事故から8年4ヶ月以上を経て、南相馬市は汚染されたままです。
 南相馬市には年前の2014年5月に1,621人の10代後半女性がいまました。5年後の今は彼女達は20代前半に達しています。今(2019年5月)の20代前半の女性516人で、3割しか残っていません。以下に10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
事故後にますます残らなくなった南相馬市の女性
 ※1(24)を集計
 ※2 日付けは10代後半時点
 図―3 10代後半の方が5年後に残っている割合(南相馬市)

 事故前から男女とも、南相馬市から出ていっていました。でも6割の方が残っていました。事故後は男女とも減りましたが、女性が残るのは3割程度になりました。事故によって若い女性の7割が南相馬市を出て行くことになりました。
 南相馬市は1年毎の人口(住民登録)を発表しています(25)。同市には昨年5月には21歳の女性は326人いました。1年後の今年5月には22歳になっています。今年5月の22歳の女性は263人です。18.1%((1-(263÷326))×100)方が南相馬市民を辞めています。このような数値で南相馬市民の1年間の脱出する割合を計算してみました。
22歳になると出て行く南相馬市の女性
 ※(25)を集計
 図―4 南相馬市民の年齢別年間脱出率

 図では分かりにくいのですが、男性のピークは17歳です。17歳から18歳は高校を卒業する年齢です。男性の場合は高校の卒業を機に南相馬市民を辞めるようです。女性の場合は21歳がピークです。21歳から22歳は大学を卒業するときです。南相馬市の女性は大学を卒業すると南相馬市民を辞めるようです。南相馬市内には大学はありません。大学進学を機に1人暮らしをする方もいると思います。そうそた方は、在学中にも住民票を移すと思います。南相馬市の女性の大学進学率は40.4%です(26)。多くの女性が大学を卒業しても戻りません。
 福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(27)を引用
 図―5 福島の綺麗な女性

 何処へいっても歓迎されます。敢て、汚染されている福島に留まることはありません。
 若い女性が去っていけば子供が生まれなくなります。以下に南相馬市の赤ちゃん誕生数を示します。
事故後にどんどん減った南相馬市の出生数
 ※(25)を各年6月から翌年5月の1年間で集計
 図―6 南相馬市の赤ちゃん誕生数

どんどん減っています。数値を記載すると
 事故前(2009年6月から10年5月) 624人
 近々1年(2018年6月から19年5月)300人
で半減しています。これからもどんどん減っていきます。
 避難解除された地域でも住民は戻っていません。以下に避難指示解除区域の居住状況を示します。
 事故時に比べ大幅に減った南相馬市避難指示解除区域の住民
※(28)にて作成
 図―7 避難指示解除区域の居住状況

 図に示す通り、あまり帰還が進んでいません。事故前の避難指示解除区域の人口は14,279人ですが、今(2019年6月末)住んでいるのは29%の4,161人です(28)。
 避難解除区域の大部分は旧小高町ですが、旧小高町に今住んでいる3,599人(28)のうち49%が高齢者です(29)。
 事故前には旧小高町には705人の小学生がいましたが、今は58人です(30)。戻ったのは高齢者で、子育て世代などの若年者は戻らないようです。
 南相馬市で避難指示が解除されてから3年になります。若い女性は逃げ出し、避難指示解除区域に戻ったのは主に高齢者です。復興は進んでいません。
 

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 復興とは、一度衰えたものが再び勢いを取り戻す事を指します(31)。現状では放射能汚染によって衰えた南相馬市の勢いを取り戻す事は困難です。でも、安倍出戻り総理はあたかも福島の復興が進んでいるように演出しています(32)。こんな総理では福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する農作物にモモとキュウリがあります。今年の出荷が始まりました(33)(34)。福島のモモもキュウリも美味しいそうです。福島県は福島産モモもキュウリも「安全」だと主張しています(35)。でも、福島県南相馬市のスーパーのチラシには福島産モモとキュウリはありません。
他県産はあっても福島産モモとキュウリが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 ※(36)を引用
 図―8 福島産モモとキュウリが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

P.S.
本記事は選挙運動と認識される可能性もあるので、以下にメールアドレスを記載します。
inu_poti@yahoo.co.jp

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)南相馬市 - Wikipedia
(2)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)自主避難の賠償とは - コトバンク
(6)緊急時避難準備区域について -首相官邸ホームページ-
(7)原発事故が生んだ「サテライト授業」 | ハフポスト
(8)【120724】避難指示区域の見直しに伴う賠償の実施について(旧緊急時避難準備区域等)|TEPCOニュース|東京電力
(9)【120724】避難指示区域の見直しに伴う賠償の実施について(避難指示区域内)|TEPCOニュース|東京電力
(10)避難指示解除準備区域・居住制限区域における精神的損害の追加賠償について|東京電力
(11)緊急時避難準備区域について -首相官邸ホームページ-
(12)【iRONNA発】原発賠償 格差が福島の人々を曇らせる(3/4ページ) - 産経ニュース
(13)福島県立原町高等学校 - Wikipedia
(14)原ノ町駅 - Wikipedia
(15)常磐線 - Wikipedia
(16)常磐自動車道 - Wikipedia
(17)小高区内教育施設の再開/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-
(18)<福島県立小高産業技術高等学校 - Wikipedia/a>
(19)
桃内駅 - Wikipedia
(20)東北中央自動車道 - Wikipedia
(21)拠点概要 | 福島ロボットテストフィールド
(22)福島県 南相馬市|除染の状況(除染実施区域)|除染情報サイト:福島県・環境省
(23)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(24)福島県の推計人口(令和元年6月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(25)住民基本台帳に登録されている年齢別人口/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-
(26)平成30年度学校基本調査(全文) - 福島県ホームページ
(27)ローカルTime FNN被災地発...
(28)<南相馬・小高地区の憂鬱>病床の行方 賛否交錯、再協議の場を | 河北新報オンラインニュース
(29)南相馬市小高区4小学校の統合協議へ 震災避難で児童激減 | 河北新報オンラインニュース
(30)復興 - Wikipedia
(31)福島復興を演出する政権 避難者少なく見えるカラクリ:朝日新聞デジタル
(32)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(33)福島特産のモモ、出荷が本格化 7月下旬に最盛期 | 共同通信
(34)トピックス | JAふくしま未来
(35)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(36)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(37)Webチラシ情報 フレスコキクチ中の北町店
スポンサーサイト



  1. 2019/07/12(金) 19:48:05|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月11日発表)―福島県のクロソイ検査は77連続ND、東電検査からは基準超― | ホーム | 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月9日発表)―基準超のコシアブラが市場流出、安倍出戻り内閣は55日間秘匿―>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/2955-65ffd744
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)