福島の7月のモモ価格を最大産地の山梨(1)と比べると、1キログラム当たりで
事故前(2010年7月)福島産が119円安
昨年(2918年7月) 福島産が227円安
今年(2019年7月) 福島産が237円安
で(2)、事故後に福島産は山梨産に比べさらに安くなりましたが、価格差が解消するどころか、拡大し今年も安いままです。事故から9シーズン目になりますが、福島のモモは汚染された地で栽培されており、主要産地では葬式が増えています。
福島は果物王国を主張していますが(3)、福島全域で生産されている訳ではありません。概ね福島盆地と呼ばれる狭い範囲に集中しています(4)。以下に示します。

※1(5)のデータを(6)に示す手法で9月1日に換算
※2 旧避難区域は(7)による。
※3 福島盆地の範囲は(8)による。
図―1 福島盆地と相馬・南相馬市
図に示す様に福島盆地は旧避難地域を除けば福島でも汚染が酷い場所です。事故から7年半が経過しましたが、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(9)エリアが広がっています。福島のモモは9シーズン連続で汚染された地で栽培されています。
福島盆地は福島市、伊達市、桑折町、国見町の2市2町に広がっています(7)。以下に各年1月から7月の7ヶ月間の福島盆地が広がる2市2町の合計の葬式数を示します。

※1(10)を各年1月から7月までの7ヶ月間で集計
※2 震災犠牲者は(11)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
図―2 福島盆地が広がる2市2町の葬式数(各年1-7月)
図に示すように事故後に急に増えています。そして回復することなく今も続いてます。数値を記載すると
事故前(2010年1月から7月)2,323人
今年(2018年1月から7月) 2,833人
で22%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算すると8000億分の1でした。以下に計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(12)による。

福島県のひらた中央病院が福島産米を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(13)。以下に結果を示します。
表ー2 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
※ (13)を集計

表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では多くの方が福島産野菜を避けています。モモ等の果物も同じだと想像されます。以下に各年1月から7月の7ヶ月間の相馬・相馬市の合計の葬式数を示します。

※1(10)を各年1月から7月までの7ヶ月間で集計
※2 震災犠牲者は(11)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
図―3 相馬・南相馬市が広がる2市2町の各上半期の葬式数
図に示しように震災犠牲者を除けばあまり増えていません。数値を記載すると
事故前(2010年1月から7月)788人
今年(2018年1月から7月) 788人
で変わりありません。
福島のモモの主要産地では葬式が増えていますが、そうではない相馬市・南相馬市では増えていません。
以上をまとめると福島産モモは
・主要産地は汚染されている。
・主要産地では葬式が増えているが、そうでは無い相馬・南相馬では増えていない。
になります。
それでも福島県は福島産モモは安全であり(14)、避ける行為を「風評被害」と呼んでいます(15)。そしてTOKIOの皆さま出演の福島産モモのテレビCMが流れました(16)。

※(16)を引用
図-4 TOKIOの皆さま出演の福島産モモのCM
効果がきになります。福島のモモは概ね7月からがシーズンです(17)。そこで各年7月の福島産モモ価格を最大産地の山梨産と比較してみました。

※(2)を集計
図―5 山梨・福島のモモ価格
図に示す様に事故後に福島産モモは山梨産に比べ大幅に安くなりました。価格差を見ると1キログラム当たりで
事故前(2010年7月)福島産が119円安
昨年(2918年7月) 福島産が227円安
今年(2019年7月) 福島産が237円安
で(2)、事故後に福島産は山梨産に比べさらに安くなりましたが、価格差が解消するどころか、拡大し今年も安いままです。これは消費者が福島のモモについて確り理解しているためであり、当然です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
フジ・サンケイ系のネットメディアが福島特産のモモは評価が高いと報じていました(18)。

※(18)を引用
図―6 「福島特産のモモは評価が高い」と報じるフジ・サンケイ系のネットメディア
評価が高いなら、図―5に示すように他産地に比べ低価格になることはありません。福島にはデマ屋が巣くっています。これでは福島の皆様は不安だと思います。
9月に入り福島はリンゴの季節です(19)。福島市は最大の産地です(4)。今年も出荷が始まりました(20)。福島のリンゴはシャリっとひろがる、さわやかな甘さが特徴だそうです(19)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県福島のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。

※(22)を引用
図―7 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
もも(モモ・桃)の都道府県別生産量(収穫量)/グラフ/地図/一覧表|統(2)
東京都中央卸売市場-統計情報検索各年7月について、大分類⇒果実、中分類⇒もも類で検索
(3)
くだもの消費拡大委員会 – 福島県くだもの消費拡大委員会(4)
くだものづくりがさかんな福島盆地(5)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)(7)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(8)
福島盆地 - Wikipedia(9)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(10)
福島県の推計人口(令和元年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(11)
平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ(12)
めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?(13)
研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ(14)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(15)
福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ(16)
おいしい福島「んだ、んだ」 TOKIOの新CM発表 | 福島民報(17)
ふくしまプライド。(18)
「風評拡散させ故郷を侮辱、韓国の挑発に耐え難い思い」 福島県出身・在住のフリーランスライター林智裕氏が怒り (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト(19)
くだもの図鑑 – くだもの消費拡大委員会(20)
トピックス | JAふくしま未来(21)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(22)
鎌田店|店舗・チラシ情報|リオン・ドール
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- 2019/09/01(日) 19:44:11|
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