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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

日本原電に3500億円支援、電力各社、ペイするの?

 原発専業の日本原子力発電(東京)が再稼働を目指す東海第2原発(茨城県)を巡り、大手電力各社が約3500億円の資金支援をする見通しであることが報じられた(1)。同原発は19年後には発電を停止することが確定的であり、発電できるのは十数年です。ペイすのですかね?
 日本原子力発電株式会社(にほんげんしりょくはつでん)は、茨城県那珂郡東海村と福井県敦賀市に原子力発電所を持つ卸電気事業者です。設立は1957年で、東海村にあった東海発電所は日本最初の商業用原子炉です。略称として原電(げんでん)または日本原電(にほんげんでん)が使われます。日本に商用原子力発電を導入するために、電気事業連合会加盟の電力会社9社と電源開発の出資によって設立されました(2)。
 福島原発事故のあと東海村の原発は震災で自動停止し(2)、その後の2011年5月に定期点検に入りました(3)。敦賀の原発は2011年8月に停止し(4)、以後は発電していません。以下にに発電量の推移を示します。
2011年以降は全く発電していない日本原電
 ※(5)を集計
 図―1 日本原電の年度毎の発電量

 図に示す通り2011年度はほぼ0、2012年以降はまったく発電していません。普通の会社では8年間の間、サービスや製品(日本原電の場合は電気)を提供しなければ破産すると思いますが、日本原電は今も生き残っています(2)。
 2018年度の売上高は1,133億円です(6)。これは事故前に日本原電から電力供給を受けた電力5社(東京、東北、関西、中部、北陸)(7)(8)が原発の維持、管理費などを「基本料金」として支払っている為です。その総額は2011年度から18年度の8年間で約一兆円になっています(9)。
 このような不自然な状態を解消するには、所有する原発の再稼働が必要です。ところが、事故当時に所有していた原発3機のうち、敦賀1号は1970年に稼働で古く、電気出力も35.7万kWで小さく廃炉になりました(7)。同2号機は原子炉直下に活断層とあると判定されて、原子力規制委の適合性審査(安全審査ではない)を通る見込みがありません(2)(10)。原子の適合性審査は基本設計の妥当性を審査する「設置(変更)認可」、詳細設計を審査する「工事計画認可」、運転管理を審査する「保安規定認可」と手順で進められます(11)。さらに40年以上の運転をするには、これとは別に運転延長の審査に合格する必要があります(12)。東海第二原発は1978年に運転を開始した日本原電の原発です(8)。この原発は設置許可(13)、工事計画認可(14)、20年の運転延長の審査(15)は合格しました。再稼働にはこれとは別に地元の同意が必要ですが得ていません(16)。
 そんな中で大手電力各社(東京、東北、関西、中部、北陸)が約3500億円の資金支援をする見通しであることが報じられました(1)。再稼働には3500億年かかるようです。今、地元の同意を得たとして、電力各社から支援を受け、安全対策工事をしたとしてもそれなりの時間がかかります。関西電力高浜原子力発電所は2016年6月に20年の運転延長が認められました(17)。いまの所は再稼働は2020年5月です(18)。再稼働までに4年係る見込みです。これを東海第二に当てはめると再稼働は2023年になります。原発は運用開始後60年までしか運転が認められていません(19)。東海第二は1978年に運用開始しているので(8)、2038年までの15年しか運転できません。
 東北電力女川原子力発電所2号機は電気出力82.5万kWの原子炉です(20)。これを東海第二に当てはめると電気出力が110万kWなので、年間467億円(350億円×110÷82.5)です。日本原電の原発は2018年度で1,006億円の営業費用が係っています(6)。同社の原発は廃炉となった敦賀1号機を含め3機です。1機当たり335億円(1006÷3)です。仮に再稼働したとして年間でえられる粗利益は132億円です。15年動かして1,970億円です。このために3,500億円を投じようとしています。1,500億円以上の赤字です。東海第二の再稼働は採算性がありません。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 日本原電の動きをみていると、つぶれそうな会社が高利貸からお金を借りてその場をしのごうとしているのと同じに見えます。日本原電はつぶれる訳には行きません。使用済み核燃料が老朽原発などの大量の放射能汚染物を抱えています。最終処分方法が決まるまで管理しつづけなくてはなりません。この問題は敦賀2号機の原子直下の活断層が認定された2013年以降に顕在化したと思います。この6年、安倍出戻り内閣はこの問題を放置しています。安倍出戻り内閣の特質は不都合な問題は先送りすることです。こんな総理では福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する果物にナシがあります。10月はシーズンです(22)。福島県相馬市は福島県3位のナシの産地です(23)。福島のナシはおいしいとの事です(24)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(25)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(26)を引用
 図―2 福島産ナシが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県相馬市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)日本原電に3500億円支援 電力大手5社、東海第2で | 共同通信
(2)日本原子力発電 - Wikipedia
(3)発電所定期検査状況 - 東海第二発電所 | 日本原子力発電株式会社
(4)発電所定期検査状況 - 敦賀発電所2号機 | 日本原子力発電株式会社
(5)全社計の運転開始以降の発電実績 | 日本原子力発電株式会社
(6)財務状況 | 日本原子力発電株式会社2018年度 決算概況
(7)敦賀発電所 - Wikipedia
(8)東海第二発電所 - Wikipedia
(9)発電ほぼゼロで収入1兆円 日本原電8年間分、本紙集計:朝日新聞デジタル
(10)’18記者リポート:敦賀2号機、審査再開 活断層判定なら廃炉へ 原電は否定説得力が鍵 /福井 - 毎日新聞
(11)新規制基準適合性に係る審査・検査の流れ | 原子力規制委員会実用発電用原子炉に関する審査業務の流れについて【PDF:17MB】
(12)原子力発電所の耐用年数は40年なのですか? | よくあるご質問 [関西電力]
(13)発電用原子炉に係る安全審査状況 設置許可 | 原子力規制委員会
(14)発電用原子炉に係る安全審査状況 工事計画認可 | 原子力規制委員会
(15)日本原子力発電(株)に東海第二発電所の運転期間延長認可申請(発電用原子炉施設の運転の期間の延長)を認可 | 原子力規制委員会
(16)東京新聞:原電に3500億円支援へ 東電など5社 東海第二再稼働:経済(TOKYO Web)
(17)>高浜発電所1、2号機の運転期間延長認可について|2016|プレスリリース|ABOUT US|関西電力
(18)関電、原発3基の再稼働は来年7月以降にずれ込み - 産経ニュース
(19)原発運転「60年超」検討を=電力改革で提言-経団連:時事ドットコム
(20)女川原子力発電所 - Wikipedia
(21)女川原発2号機、年内にも審査合格へ 東北電で初  :日本経済新聞
(22)くだもの図鑑 ? くだもの消費拡大委員会
(23)くだものづくりがさかんな福島盆地
(24)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(25)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(26)Webチラシ情報 フレスコキクチ中の相馬店
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  1. 2019/10/18(金) 19:42:39|
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