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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

二本松市の海外誘客は無理

福島県二本松市は福島県を代表する城下町のひとつに数えられ、多くの観光資源を有します(1)。事故で汚染され、観光客が減少し回復していません。これについて、福島民報は社説で「二本松市は訪日外国人客(インバウンド)増加を目指し、タイの国立動物園『カオキオ動物園』と観光PRなどに関する連携協定を二十七日、現地で結んだ。<略>外国人観光客増加への期待は大きい。協定を第一歩として交流拡大、誘客増につなげる努力が求められる。」と論じ(2)、外国人観光客を誘客することで観光客を回復させるよう主張していました。でも、同市は汚染されており観光客を呼びよせるのは無理です。
 福島県二本松市は福島県中部にある市です(1)。以下に示します。
事故から8年7ヶ月以上が過ぎて汚染されている福島
 ※1(3)のデータを(4)に示す手法で10月1日に換算
 ※2 避難区域は(5)による。
 ※3 会津は(6)による。
 図―1 福島県二本松市・会津若松市および会津

 図に示す通り、同市はほぼ全域が国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を超えています。さらには避難指示区域に隣接しています。
 以下に同市の各年3から9月までの7ヶ月間の葬式数を示します。
事故後に葬式が増えた福島県二本松市
 ※1(8)を各年3月から9月で集計
 ※2 震災犠牲者は(9)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 図―2 福島県二本松市の各年3月から9月までの葬式(死者)数

 図に示す様に事故後に急に増えて、今も元に戻っていません。数値を記載すると
  事故前(2010年3~9月)375人
  今年(2019年3~9月) 449人
で19%増えています。このような事が偶然に起こる確率は統計的な差があるとする5%(10)を下回る1%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(11)による。
有意差検定表

 図―1に示す様に、会津地方は二本松市に比べれば汚染はマシです。福島県の発表(8)を集計すると、会津地方の葬式数は
  事故前(2010年3~9月)2,302人
  今年(2019年3~9月) 2,363人
で少し増えていますが、統計的な差はありません さらには同市女性の平均寿命は
  事故前の2010年は87.1歳(12)
  事故後の2015年は86.7歳(13)
で、短くなっています。
 福島県二本松市は事故で汚染され、葬式が増え、女性の平均寿命が短くなった市です。
 同市は福島県を代表する城下町のひとつに数えられ、多くの観光資源を有します(1)。2018年の同市の観光客入り込み数は約371万人です。福島県全体の5,573万人の約7%に当たります(15)。2018年4月時点の同市人口は56,226人で、福島県人口の約187万人の3%に当たります。同市は観光が盛んな市でもあります。以下に同市の観光客入り込み数を示します。
道の駅を除くと回復していない二本松市の観光客入込数
 ※1(14)を集計
 ※2 グラフ中のラベルは「道の駅」を除く観光客入り込み数
 図―3 福島県二本松市の観光客入り込み数

 福島県の統計では「道の駅」を観光施設としていますが、その役割は快適な休憩のための「たまり」空間です(16)。高速道路のサービスエリアと機能は変りありません。サービスエリアが観光施設に含まれないように、「道の駅」と他が別に集計する必要があります。
 図に示す通り、二本松市の「道の駅」を除く観光客入込数は
  事故前(2010年)228万人
  昨年(2018年) 172万人
で、落ち込んだままです。また図に示す様に2015年をピークに減少が続いています。現状では二本松市の観光客が事故前の水準に回復する見込みはありません。
 これについて、福島県の地方紙・福島民報は「【二本松の海外誘客】多彩な資源を生かせ(10月28日)」との社説で
「二本松市は訪日外国人客(インバウンド)増加を目指し、タイの国立動物園『カオキオ動物園』と観光PRなどに関する連携協定を二十七日、現地で結んだ。<略>外国人観光客増加への期待は大きい。協定を第一歩として交流拡大、誘客増につなげる努力が求められる。
 二本松は安達太良山、岳温泉、多彩な桜の名所、城下町としての歴史など数々の観光資源に恵まれる。それらを生かし、国内外からの誘客に結び付ける工夫が問われている。県内のモデルと評されるような先進的な取り組みを進めてほしい。」
と論じていました(1)。
 当該社説は二本松市の魅力として山(安達太良山)、温泉(岳温泉)、城下町の3点をあげています。山も温泉も城下町も日本各地にあります。大体、福島県内でも会津若松市の競合します。
 会津若松市も福島を代表する城下町です(16)。同市の鶴ヶ城は、二本松城跡と同じく日本100名城になっています(17)。温泉もあります(16)。安達太良山は日本100名山ですが(18)、会津若松市のお隣の磐梯町には日本100名山になっている会津磐梯山があります(18)(19)。そして図―1に示す様に放射能汚染は二本松市よりマシです。
  アメリカのYahoo(20)から"Fukushima"で検索すると福島第一原発事故関連の記事が上位に並びます。以下に画像検索結果を示します。
核汚染関連画像が多い
 ※(21)をキャプチャー
 図―4 Yahoo(米国)で、"fukushima"での画像検索結果

 海外では日本以上に福島は「核汚染」の地です。汚染された福島を観光旅行先として選ぶ外国人はそう多くありません。 観光庁の発表(22)を集計すると、今年(2019年)上半期(1-6月)に福島で宿泊された方は
  延べ4,049,320人
  うち外国人94.560人
です。全体に対する割合は2.3%です。これは全国で最低です。
 今年、一人の女性が二本松市を去りました。菅野瑞穂さんは原発事故1年前に東京の大学を出て、福島県二本松市実家に戻り農業を始めたそうです。でも1年後に福島原発事故が起こり彼女の実家の農地も放射性物質で汚染されました(23)。同市の放射能汚染は避難しなかった市町村では最大です。
 従来と同じ農業をやっていっては「販路」はないと考えたのでしょうか?農業を続けるためでしょうか、新たなトライを行いました。農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動を行うグリーンツーリズムです(24)。そして2013年3月に農業法人である「きぼうのたねカンパニー」を設立しました(25)。
 brg140924g.gif
 ※(26)を転載
 図―5 菅野瑞穂さん(きぼうのたねカンパニー株式会社 代表取締役)

非常に綺麗な女性だと思います。彼女も大変に努力されたようですが、今年の5月に福島を去りました(27)。二本松市には厳しい現実があります。
 

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
  福島民報は社説でおよそ実現性が無い外国人観光客を誘客し、観光の再興をはかろうと論じていました。福島のマスコミは事実を報ずるのでなく、「夢」を語ります。もし、まじめに観光客誘客を考えるなら、福島にしかない物を前面に出すべきです。チェルノブイリ観光が好調だそうです。年間10万人が訪れるそうです(28)。日本からのツアーもあります。日程を見ると現地で4泊します。一方でチェルノブイリ観光は1日です(29)。同じように福島第一原発と福島の観光地をめぐるツアーを企画したら良いと思います。福島の魅力は多様な自然です。これをもっとも感じられるのは(=^・^=)の経験では、磐越道沿いの移動です。1日目は会津若松に泊まり温泉と城下町風情を堪能する。2日目は観光しながら宿泊先(例えば富岡町)移動です。途中、野口記念館と猪苗代湖、本宮ビール工場、りかちゃんキャッスルなどはいかがでしょうか?福島市まで行かなくても郡山市や会津若松市でも果物狩りが楽しめると思います。3日には福島第一と中間貯蔵施設見学です。まずは、富岡の廃炉資料館、中間貯蔵施設情報センター、中間貯蔵施設、福島第一見学、昼食を経て帰還困難区域を見学します。でも、そのような提案はりません。これでは、福島の皆様は不安だと思います。
 福島のくだものにリンゴがあります(30)。福島県会津若松市では今、リンゴ狩りが楽しめます(31)。福島はリンゴの季節です。福島のリンゴは美味しいとの事です(32)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(33)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
 他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(34)を引用
 図―6 福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)二本松市 - Wikipedia
(2)【二本松の海外誘客】多彩な資源を生かせ(10月28日) | 福島民報
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(6)会津 - Wikipedia
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)福島県の推計人口(令和元年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(9)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(10)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(12)平成22年市区町村別生命表の概況|厚生労働省
(13)平成27年市区町村別生命表の概況|厚生労働省
(14)統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(15)(14)⇒30年観光客入込状況調査 [PDFファイル/1.24MB]
(16)会津若松市 - Wikipedia
(17)日本100名城 - Wikipedia
(18)日本百名山 - Wikipedia
(19)磐梯町 - Wikipedia
(20)Yahoo
(21)fukushima - Yahoo Image Search Results
(22)宿泊旅行統計調査 | 統計情報 | 統計情報・白書 | 観光庁⇒調査結果(集計表、報告書)⇒令和元年6月分(第2次速報値) ⇒集計結果(推移表)⇒Excelファイル
(23)めげ猫「タマ」の日記 今年(2014年)に活躍した福島県の十人の女性
(24)農林水産省/「グリーン・ツーリズム」とは
(25)きぼうのたねカンパニー設立|農家娘の日々。?福島の大地にきぼうのたねをまく?
(26)めげ猫「タマ」の日記 男の子が生まれ難い福島県県北地域
(27)きぼうのたねカンパニー
(28)大観光地化したチェルノブイリに行ってみた。ピカチュウの落書きと3400円のガスマスク | BUSINESS INSIDER JAPAN
(29)<日本語ガイドと巡るチェルノブイリ原子力発電所6日間/a>
(30)
くだもの図鑑 ? くだもの消費拡大委員会
(31)フルーツランド北会津
(32)福島のリンゴは本当に美味しい - 福島のくだものの口コミ - じゃらんnet
(33)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(34)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2019/10/29(火) 19:42:17|
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