昨年4月10日に一部で避難指示が解除された福島県大熊町(1)の町民の町内居住者は2月1日時点で
全町民 10,312人中 153人(全体の1%)
です(2)。来月(3月)には原発事故で止まっていた鉄道が再開されるのですが(3)、効果は無かったようです。
福島県大熊町は福島県沿岸部中部に立地する町です。事故を起こした福島第一原発や(4)、除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設が立地します(5)。先の原発事故では全町が避難行に指定されました(4)。名前は大熊町ですが「クマ」はいません(6)。1954年11月1日に大野村と熊町村が合併し大熊町になりました。熊町村の「熊」は元々は「苦麻」です(4)。以下に示します。

※1(7)のデータ(8)に示す方法で1月1日に換算
※2 避難区域は(9)による。
図―1 福島県大熊町
同町の唯一の旧一級国道(10)は地図で見ると国道6号線で、いわばメインストリートです。その東側は概ね除染廃棄物を30年間は保管する中間貯蔵施設です(11)。メインストリートの東側は少なくとも30年間は人が住めません。避難指示が解除されたのは西側で、地図で見ると町の主要部分(旧役場、駅、病院、小中高校)などは避難区域内にあります。地図で見る限り避難指示が解除された地域は山林か農地で宅地はあまりありません。
図に示す様に国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域(12)が広がっています。それでも、安倍出戻り内閣は「安全」だとして(13)4月10日に避難指示を解除しました(4)(9)。
そして、復興策が進められています
2019年は以下の通りです。
4月12日 安倍出戻り総理御立合いの元、役場開庁式(14)。
5月7日 役場の業務開始(15)
6月1日
・災害公営住宅入居開始、71人が入居予定(16)
・大熊町とスーパーや病院がある南隣の富岡町とを行き来するバスの運行開始(17)。((=^・^=)が調べた限り、大熊町には医療機関もスーパーも見つかりません)。
6月3日 避難解除区域にコンビニがオープン(18)
7月11日 雑貨店と電気店が仮オープン(19)
ただし、本格的な商業施設は東京オリンピックの影響を受け(20)、2020年春の完成を予定していたのですが、1年遅れる見込みです(21)。
8月19日 大熊町産イチゴの出荷開始(22)
9月8日 大熊町内でバーベキューと盆踊りを楽しむイベント「おおくまでバーベキュー!」を開催(23)。
10月 再生賃貸住宅入居開始(この住宅は大熊町町民でなくても、移住するのであれば申し込めます(24)。でも、あまり入居が進みません。40戸を整備したのですが、入居したのは13世帯です(25)。
そして、来月(3月)14日に原発事故によって不通になっていたJR常磐線が全面再開し(3)、同町唯一の駅である大野駅(4)が再開します(3)。
でも、住民は戻りません。以下に示します。

※1(25)を集計
※2 町民町内居住は大熊町民のうち大熊町内に居住している人数
※3 滞在者は大熊町民以外で大熊町に滞在している人数
図―2 大熊町民等の居住状況
図に示す様に、町民は戻っていません。2月1日時点で大熊町民の町内居住者は
全町民 10,312人中 153人(全体の1%)
です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
住民が戻らない要因には不安もあると思います。そして、福島の皆様は不安を抱いています。
今のところ大熊町の作業は廃炉などの原発事故の後始末とイチゴ栽培だと思います(27)。でも、未来は暗そうです。
イチゴは福島代表する冬の果物でもあります(28)。でも、未来は暗そうです。福島県は福島で合宿しているなでしこジャパンの皆さんにイチゴを贈ったそうです(29)。福島はイチゴの季節です。福島県伊達市は福島最大の産地です(30)。同市のイチゴはおいしいとの事です(31)。福島県は福島産イチゴは安全だと喧伝しています(32)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。

※(33)を引用
図―3 福島産いちご柿が無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
(=^..^=)も福島県伊達市の皆様を見習い福島産は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
大川原・中屋敷地区の避難指示が4月10日に解除されます - 大熊町公式ホームページ(2)
令和2年2月1日現在の居住・避難状況 - 大熊町公式ホームページ(3)
大野駅 - Wikipedia(4)
大熊町 - Wikipedia(5)
中間貯蔵施設情報サイト:環境省(6)
ツキノワグマ生態調査の結果について - 福島県ホームページ(7)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成30年9月6日~11月15日測定) 平成31年03月08日 (KMZ KMZ, CSV ZIP)」
(8)
めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2018年)(9)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(10)
一級国道 - Wikipedia(11)
中間貯蔵施設情報サイト:環境省(12)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局(13)
国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判 :日本経済新聞(14)
平成31年4月14日 福島県訪問 | 令和元年 | 総理の一日 | ニュース | 首相官邸ホームページ(15)
町役場が本庁舎で業務を開始しました - 大熊町公式ホームページ(16)
福島県大熊町(17)
>町内と富岡町を結ぶ生活循環バスが運行します - 大熊町公式ホームページ(18)
大熊にコンビニがオープン 避難解除後で初の商業施設 | 河北新報オンラインニュース(19)
<震災8年4ケ月>帰還途上の町、雑貨で潤い 老舗4代目仮設で再開 | 河北新報オンラインニュース(20)
福島・大熊町、商業施設整備に遅れ 災害公営住宅入居1カ月 :日本経済新聞(21)
福島・大熊の避難解除地区 施設完成1年遅れも | 河北新報オンラインニュース(22)
いちご栽培施設から出荷開始 - 大熊町公式ホームページ(23)
大川原でバーベキューと盆踊り - 大熊町公式ホームページ(24)
大熊町再生賃貸住宅を整備します - 大熊町公式ホームページ(25)
大熊町民の被害・避難状況 - 大熊町公式ホームページ(26)
居住・避難状況 - 大熊町公式ホームページ(1)
(27)
いちご栽培施設から出荷開始 - 大熊町公式ホームページ(28)
冬 | ふくしまの果物 | JA全農福島(29)
なでしこに県産農産物 Jヴィレッジで合宿、県が贈呈 | 福島民報(30)
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松葉園 - 丁寧に育てたおいしいいちご[福島県伊達市](32)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(33)
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- 2020/02/20(木) 19:43:59|
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