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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島Q&A Q39.被ばくで死んだ人はいないといえますか?

Q>被ばくで死んだ人はいないといえますか?
A>いいえ、特定されていないだけです。ICRPが提唱するLNT仮説から計算すると(1)事故後2年で福島県人口の0.3%(数百人)になります。
 福島原発事故で漏れた放射能による被ばくで死んだ人は公式にはいないことになっています(2)。文部科学省が出している放射線「放射線副読本(平成30年10月改訂)」の10ページに「放射線を受ける量をゼロにすることはできませんし、自然の中にもとからあった放射線や、病院のエックス線( レントゲン)撮影などによって受けるわずかな量の放射線で、健康的な暮らしができなくなるようなことを心配する必要はありません。」との記述があります(3)。あるいは復興庁が出している「放射線のホント」では、5ページ「放射線は<中略>ゼロにはできません」と記述した後、11ページに「ふだんの身の回りの量はわずかなので、健康への影響はありません。」と記述しています(4)。安倍で戻り内閣の公式見解は、福島原発事故による放射能による健康被害は無い、まして死者なのいないです。
 被曝による放射線障害は、被曝線量に応じて確定的影響(deterministic effects)と確率的影響(stochastic effects)の二つに分類されます。確定的影響については閾値(threshold)と呼ばれる線量が存在しその閾値以下の被曝では確定的影響は発生しません。一方で、確定的影響の閾値以下の被曝でも、確率的影響(具体的には主にガン)が発生する可能性(確率)はあります。
 確率的影響は確定的影響とは異なり閾値が存在せず線量に応じて死亡リスクが増加するという直線しきい値無し仮説(Linear no-threshold hypothesis;LNT仮説)と呼ばれるモデルが取られています。LNT仮説は、動物実験、放射線療法を受けた患者の調査、広島・長崎の原爆被爆者の追跡調査、その他の被曝に関する疫学調査で統計的に裏付けがされています(4)。以下に概念を示します。
確率的影響の概念
 ※(5)にて作成
 図―1 「確率的影響」の概念

 図に示した様に少量でも被ばくすれば癌になる確率は高まります。また、被ばくすればするほど、癌になる確率が増えます。ICRPは100ミリシーベルトの被ばくで0.55%の方が癌になるとしています(1)。
 福島県は県内を7つの生活圏に分けています(6)。以下に示します。
事故10年目も汚染されている福島 凡例
 ※1(7)にて作成
 ※2 地域は分けは(6)、避難区域は(7)による。
 図―2 福島県の7地域

 図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(8)に近い同0.2マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています。事故10年目の福島も汚染されています。
 福島県は事故後に7の生活圏を代表するポイントの空間放射線量を発表しています(9)(10)。被ばくの影響は日々の放射線量率よりも積算線量(浴びた放射線の総量)が重要です(10)。以下に空間放射線量から計算した追加の被爆線量を示します。
事故後に増え続ける追加的被ばく線量
 ※1(9)(10)による
 ※2 空間放射線量率から追加の被爆線量への換算は(8)による。
 図―3 福島の追加の被曝線量

 地域によって違い違いますが、たとえば県北では事故から2013年3月末で10.8ミリシーベルトになります。すると、被ばくによる発がん確率は0.060%(10.8×0.55÷100)になります。集計の中間である2012年3月時点の人口は495,867人ですので(11)、放射線による発がんは296人(495,867×0.060÷100)です。同じように他の6地域についても計算してみました。以下に示します。
 
 表―1 被ばくで癌を発症する人数
 ※(1)(8)(9)(10)(11)を集計
福島各地域での発がん確率

 表に示す通り合計すると682人になります。割合で0.034%です。福島県民の0.034%が被ばくによる癌になったと推定されます。
 福島原発事故による被ばくで死んだ人がいないのでなく、特定されていないだです。放射線によっておこる人の癌はほかの原因で起こる癌と区別がつきません(12)。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島に対する疑問を「めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A 」にまとめました(13)。よかったら他のQ&Aも見て下さい。 
 これに対する安倍出戻り内閣の説明は、30%の人が癌になり、仮に100ミリシーベルトの被爆をして、癌になるからが全体0.5%増えても極わずかであり、心配の必要は無いです(14)。
全体に比べてれば被ばくによる発がんは小さいと主張する安倍で戻り内閣
 ※(14)を引用
 図―4 100mSv被爆しても癌に人は全体の極わずかと説明する安倍出戻り内閣

 福島原発事故とゆうたった1回の事故で、同様の死者が出ているはずです。福島県の交通事故の死者数は2011年93人、12年81人(15)、13年79人(16)です。一方で、全体の死者数は2011年26,177人、12年23,464人、23,547人です。平均すると交通事故による死者は全体の0.3%です。でも、これを小さいとは見ていないようです。福島県は「交通安全」に努めています(17)。安倍出戻り総理は被ばくによる癌とそうでない癌が区別ができない事を良いことに知らんぷりを決めこんでいます。このような総理では福島の皆様は不安だと思います。
 福島の冬を代表する果物にイチゴがあります(18)。福島県いわき市は福島第二のイチゴの産地です(19)。今、同市ではイチゴ狩りが楽しめます。同市はイチゴの季節です。福島のイチゴは甘くておいしいとの事です(20)。福島県は福島産イチゴは安全だと喧伝しています(21)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図―5 福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ


 (=^・^=)も福島県いわき市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)ICRP勧告 日本語版シリーズ(PDFダウンロード) | 公益社団法人日本アイソトープ協会|JRIAICRP日本語 (Japanese)
(2)高市早苗自民党政調会長「原発事故によって死者出ていない」に収まらぬ批判【党幹部の動き】 | ハフポスト//
(3)放射線副読本(平成30年10月改訂):文部科学省放射線副読本(平成30年10月改訂)(PDF版)
(4)風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略放射線のホント
(5)確定的影響と確率的影響 - 放射線の人体への影響 | 電気事業連合会
(6)福島県の位置・人口・面積 - 福島県ホームページ
(7)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和元年8月29日~11月2日測定)PDF
(8)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(9)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(10)平成25年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(11)福島県の推計人口(令和2年3月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)放射線による発がん - 医療科学社
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A 
(14)低線量率被ばくによるがん死亡リスク - 環境省
(15)福島県下交通事故情報 | 福島県警察本部
(16)福島県下交通事故情報 | 福島県警察本部
(17)福島県現住人口調査年報 平成30年版 - 福島県ホームページ
(18)冬 | ふくしまの果物 | JA全農福島
(19)福島県[いわき市]の農作物 | ネギ 秋冬ねぎ | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス
(20)いわき市のいちご狩りランキングTOP3 - じゃらんnet
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(22)イオン いわき店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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