食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。9月15日に9月4日までの食品中のセシウム検査結果が11日遅れで発表になりました(4)。まとめてみたので、お買い物のの参考に頂ければ幸いです。先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(5)。基準値は(6)を参照ください。
牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数 538件
②平均は、1キログラム当たり2.1ベクレル、最大67ベクレル(宮城県産イワナ)。
事故10年目ですが、セシウム入り食品が見つかり続けています。
従前や今回のデータを解析すると
・今年も福島産くだものはセシウム入り
・宮城県産アカカマスからセシウム、福島産は36件連続ND
・福島はブドウの季節。最大産地の福島市産を検査しない福島県
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。
1.今年も福島産くだものはセシウム入り
福島県福島産ナシからセシウムが見つかったと福島県が発表しました(7)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日
図―1 福島県福島市産ナシの検査結果
2016年から19年は見つからなかったのですが、今年は福島のナシはセシウム入りです。2016年以降でみれば、種実類(しゅじつるい)を除けば、厚生労働省の発表を見ると福島産以外からは見つかっていません。セシウム入り果物とセシウムが無い果物のどちらが良いかは明らかです。
2.宮城県産アカカマスからセシウム、福島産は36件連続ND
宮城県産アカカマスからセシウムが見つかったと発表がありました(8)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―2 アカカマスの検査結果
図に示すよう、宮城県だけでなく千葉、神奈川県産からも見つかっています。一方で、福島県が検査した福島産アカカマスからは見つかっていません。厚生労働省(1)や福島県(2)の発表を数えると36件連続で検出限界未満(ND)です。
宮城県産マアジからセシウムが見つかったと発表がありました(9)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―3 マアジの検査結果
図に示すよう、宮城県だけでなく岩手、茨城、千葉、神奈川県産からも見つかっています。一方で、福島県が検査した福島産マアジからは見つかっていません。は厚生労働省(1)や福島県(2)の発表を数えると636件連続で検出限界未満(ND)です。
海はつながっているのに、隣県では見つかっているのに、汚染源がある福島産から見つからないなどおかしな話です。アカカマス、マアジ等の福島産農水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、全てを福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(10)で実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
2.福島でブドウの出荷が始まる。最大産地の福島市産を検査しない福島県
9月になり、福島はブドウの季節です(11)。福島県福島市は福島最大のブドウの産地です(12)。以下に示します。

※1(13)(14)にて作成
※2 旧避難地域は(15)による。
※3
●はブドウの検査1件を示し、(16)による。
図―4 福島県福島市
図に示す通りICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(17)を超えた地域が広がっています。福島のブドウは10シーズン連続で汚染された地で作られています。
各年8月~翌年6月の1年間の葬式(死者数)を福島県の発表(18)から集計すると
事故前(2009年8月~10年7月) 2,831人
近々1年(2019年8月~20年7月)3,268人
で15.4%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、約5千万分の1でした(19)。
福島市の各年度の赤ちゃん誕生数を福島県の発表(18)から集計すると
事故前(2009年度) 男の子1,301人、女の子1,152人
近々2年度(2019・20年度)男の子1,201人、女の子1,153人
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的な差があるとされる5%(20)を下回る4.8%でした(19)。通常は男の子が多く生まれるの(21)で異常な事態です。
一方で、ブドウの産地でない東白川郡(22)では、福島県の発表(18)から集計すると、死者数は
事故前(2009年8月~10年7月) 489人
近々1年(2019年8月~20年7月)485人
で少し減っています。ただし、統計的な差はありません。赤ちゃん誕生数は
男の子 112人
女の子 91人
で、通常通り(19)男の子が多く生まれています。
福島のブドウは、汚染され、葬式が増え、女の子が多くうまれるとの出生異常が生じた福島県福島市が最大産地です。一方で、ブドウの産地ではない東白川郡(22)ではこのような事は起きていません。
今年も出荷が始まりました(23)。確り検査して欲しいと思います。でも、図―3に示すように福島県は検査をしていません。それでも、福島県は福島産は「安全」だと主張しています(24)。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
・汚染され、葬式が増え、出生異常が起きた主要産地を避けた検査で「安全」とされ出荷される福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」
です(25)。(=^・^=)は心配なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島県に水揚げされる魚のなかで、年間の水揚げ額が最も高いのがカツオです。福島県の小名浜港は全国主要43港のなかでも水揚げ額で上位を誇ります。福島のかつおは季節に応じて味の変化が楽しめるのが魅力です(26)。TOKIOのテレビCMも流れてました(27)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(24)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産カツオはありません。

※(27)を引用
図―5 福島産カツオが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
野生鳥獣の放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(1202報)(5)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3日発表)― 茨城県産アオメイソからセシウム、福島産は323件連続ND-(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(6)⇒(2)
令和2年9月11日公表:野菜・果実(R2.9.3-9.8採取分) [PDFファイル/104KB]⇒No23
(7)(4)⇒1 自治体の検査結果⇒ 検査結果(Excel:169KB)
(8)(7)⇒No98
(9)(7)⇒No85
(10)
農林水産部 - 福島県ホームページ(11)
くだもの図鑑 – くだもの消費拡大委員会(12)
福島県[福島市]の農作物 | 梨 桃 きゅうり 夏秋きゅうり りんご 西洋なし | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス(13)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和元年8月29日~11月2日測定)PDF(14)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(15)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(16)
品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒果物⇒は行⇒ふ⇒ブドウ、ブドウ(施設)で検索
(17)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(18)
福島県の推計人口(令和2年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(19)
めげ猫「タマ」の日記 福島はナシまつり、食べて大丈夫?(20)
有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書(21)
出生性比(22)
みりょく満点ブランド|JA東西しらかわ(23)
トピックス | JAふくしま未来(24)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(25)
めげ猫「タマ」の日記 福島産、食べて応援、あの世行き、(2019年7月から1年)(26)
小名浜のカツオ|福島県|全国のプライドフィッシュ|プライドフィッシュ(27)
ふくしまプライド(28)
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