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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島・あんぽ柿・出荷始まる、食べて大丈夫?(2021)

 福島のあんぽ柿のPRが行われました(1)。福島は(=^・^=)なりに調べると
 ・産地の福島盆地はは汚染され、放射能が舞い散っている。
 ・今年も検査で基準ギリギリのものが見つかっている。
 ・全数検査で「安全」とされているが、精度を担保するデータがなく、全数検査と精密検査の結果が合わない。
 ・産地では葬式が増えているが、産地でない相馬・南相馬市では葬式が増えていない。
等の特徴があります。
 福島はくだもの王国を主張しています(2)。ただし、福島県全域で果樹栽培が盛んな訳ではなく、概ね北部の福島盆地と呼ばれる狭い範囲に集中しています(3)。以下に示します。
事故10年目も汚染されている福島  凡例 
 ※1(4)(5)にて作成
 ※2 旧避難区域は(6)による
 ※3 福島盆地の範囲は(7)による。
 図―1 福島盆地が広がる市町と相馬・南相馬市

 事故から約10年が経過しましたが、図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(9)を超えた地域が広がっています。事故から10シーズン、福島のくだものは汚染された地で栽培されています。
 福島の果樹は6月のサクランボに始まり、モモ、ナシ、リンゴと続きます(2)。最後を飾るのがあんぽ柿で、年末から年始がシーズンです(8)。ミスピーチご臨席の元、福島のあんぽ柿のPRが行われました(1)。あんぽ柿のシーズンとなりました。汚染された地で作られるあんぽ柿、食べてよいか心配です。そこで(=^・^=)なりに調べてみることにしました。
 あんぽ柿は干し柿の一種で、皮をむいた柿を乾して作ります(8)。
吊るして乾される福島のあんぽ柿
 ※(9)を引用
 図―2 吊るして乾されるあんぽ柿

風で飛ばされた放射能が付着しないか心配です。
 以下に福島盆地のあんぽ柿の精密検査結果を示します。
基準値ぎりぎりの検査結果が続く福島・あんぽ柿の精密検査
  ※1(10)による。
  ※2 基準値は(11)による。
 図―3 福島盆地産あんぽ柿の検査結果

 図に示すように、毎年のように基準超や基準ぎりぎりの物が見つかっています。このため、事故後しばらくは出荷が自粛されていましたが、2013年より出荷が再開されました(12)。全数検査をして、「安全」が確認された物だけを出荷すると行政や農協は主張しています(13)(14)。全数検査なので、簡易検査にならざるを得ず、しかも専用装置での検査です(14)。検査装置は事故後に導入されたものですから(14)、機能しているかの確認データが必要です。もっとも妥当なのは、簡易検査で「安全」とされたものを、抜き取りで事故前からある「精密検査」を実施し基準値超えの有無を確認するこおだと思います。あんぽ柿を扱った福島の農協のHP(13)や、福島県の担当課のHP(15)を見たのですがそのようなデータはありません。出荷再開から5年に渡り(=^・^=)はあんぽ柿の簡易検査の妥当性を示すデータを探しているですが、見たことがありません。
 あんぽ柿の全数検査結果を福島の農協は概略を公開しています(16)。ただし、今年度の検査はまだ公表されていません。そこで昨年度と今年度(2019、20年度)精密検査結果と比べると
 精密検査 検査     48件中50(Bq/kg)超が3件(全体の6%)(10)
 全数検査 検査7,151,813件中50(Bq/kg)超が416件(全体の0.006%)(17)(18)(注)
で、全数検査と精密検査で全く合わない。このような事が偶然の起こる確率を計算したら「0」でした。なお1キログラム当たり50ベクレルを「50(Bq/kg)」と標記しました。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 検査が一致している確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(19)による。
 有意差検定表(検査の比較)

 あんぽ柿の全数検査はかなり怪しげな検査と言わざるを得ません。これでは産地の皆さんの健康が心配です。図-1に示す様に、福島盆地は福島市、伊達市、桑折町、国見町に広がっています。以下に年11年間の2市2町の合計の葬式数を示します。
事故後に増えている福島盆地が広がる市や町の葬式
 ※1(20)を各年(通年1年間)で集計
 ※2 震災犠牲者は(21)により、行方不明を含み、関連死を含まず
 図―4 福島盆地が広がる2市2町の葬式の推移

 図に示す様2009年から10年にかけてはあまり増えていないのですが、10年から11年にかけては急に増えています。その後も元に戻ることなく増え続けています。数値を記載すると
 事故前(2010年)3,929人
 昨年(2020年) 4,554人
で16%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら約一千億分の1でした。

 表―2 偶然に起こる確率の県産結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(19)による。
有意差検定表(葬式)

 福島県にあるひらた中央病院は、福島産米や野菜について避けるか否かのアンケート結果を発表しています。以下に示します。

 表―3 福島産を許容すかのアンケート結果
 ※ (22)を集計
郡山・三春で許容される福島産米

 図に示す様に相馬・南相馬市では715人中4分3を超える530人が福島産野菜を避けています。同じように福島産果物も避けているはずです。以下に相馬・南相馬市の合計の葬式数は
 事故前(2010年)1,300人
 昨年(2020年) 1,363人
で、ほとんど変わりありません。無論、統計的な差はありません。
 福島産あんぽ柿のシーズンとなりました(1)。その特徴をまとめると
 ・今年も検査で基準ギリギリのものが見つかっている。
 ・全数検査で「安全」とされているが、精度を担保するデータがなく、全数検査と精密検査の結果が合わない。
 ・産地では葬式が増えているが、産地でない相馬・南相馬市では葬式が増えていない。
になります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産は安全とされ、避ける行為は「風評被害」と批判されます(23)。でも福島の皆様には浸透しないようです。
 福島を代表する農畜産物に牛肉があります(24)。福島県郡山市の肉牛飼育頭数は5,513頭で、福島県随一です(25)。福島の牛肉は美味しいとの事です(26)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(27)。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産牛肉ありません。
他県産はあっても福島産牛肉が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―5 福島産が牛肉が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ


 (=^・^=)も福島県須賀川市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―注記―
 あんぽ柿の全数検査結果は1キログラム当たりで
  2019年度 検査数4,247,957 50ベクレル以上 339件(17)
  2020年度 検査数2,903,856 50ベクレル以上  74件(18)
です。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
(2)くだもの図鑑 ? くだもの消費拡大委員会
(3)第2章 福島県の産業 - 福島県ホームページ
(4)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(5)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(6)福島盆地 - Wikipedia
(8)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(9)あんぽ柿 - Wikipedia
(10)報道発表資料 |厚生労働省
(11)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(12)大玉あんぽ柿、6シーズンぶり出荷再開 原発事故の福島 - 産経ニュース
(13)あんぽ柿について | ふくしまの果物 | JA全農福島
(14)(13)中のあんぽ柿専用非破壊検査機器
(15)あんぽ柿・干し柿等の「カキ」を原料とする乾燥果実の加工自粛とあんぽ柿の出荷再開の取組について - 福島県ホームページ
(16)あんぽ柿検査情報 | 冬 | JA全農福島
(17)(16)⇒令和2年3月31日現在[328KB]
(18)(16)⇒令和3年1月20日現在[328KB]
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(20)福島県の推計人口(令和3年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(21)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(22)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(23)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(24)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(25)>届出情報の統計-目的別索引-牛の個体識別情報検索サービス⇒【令和2年11月18日公表】⇒飼養頭数⇒牛の種別⇒市区町村別⇒令和2年9月末時点⇒exce(252KB)
(26)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(27)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(28)鎌倉屋 島公園前店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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  1. 2021/01/29(金) 20:01:01|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

うーむ‥‥

およそ60年前から飲み続けたアルコール類をやめたら今度は「干し柿」に首ったけになってしまった。

福島のあんぽ柿は5個入りで長野(飯田市)のものより100円安いが、どうしても手が行かない。

しかし、長野も同じではないかと思うがまあいいかと、毎日2個食べている。

まるで見なくなったTVでは福島の魚介類や果物(キウイ)の料理が盛んに、ごく当たり前のように紛れ込んでいるが、まったく食べるものがなくなっていく。

果たして、私たちはどうなるのか。
どうにもならないと、あきらめるほかはないのか。

  1. 2021/02/01(月) 08:29:20 |
  2. URL |
  3. 田中冽 #bFnGW3Y6
  4. [ 編集 ]

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