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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

新潟の自主避難者は戻らず、住宅支援打ち切りから3年10ヵ月

 自主避難者が多いとされる新潟県新潟市(1)への福島県からの避難者数は
 2017年3月末 1,320人(借り上げ等710人、自力手配499人、公営住宅等 1)(3)
 2020年12月末  890人(借り上げ等 3人、自力手配887人)(4)
です。自主避難者への住宅支援が打ち切られて(5)、3年10ヵ月ですが、約7割の方は福島には戻りません。福島が汚染されている以上は当然です。
 2017年3月末に自主避難者への住宅支援が打ち切られてました(5)。それから3年9か月が経過しましたが、自主避難者は戻りません。事故10年目ですが、福島は汚染されたままです。当然です。
 福島は事故によって汚染されました。
事故10年目も特異的に汚染されている福島  凡例 
 ※1(6)(7)にて作成
 ※2 避難区域は(8)による
 図―1 特異的に汚染されている福島

 図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(9)を超えた地域が広がっています。事故10年目ですが、事故10年目ですが、福島は汚染されたままです。
 福島県は人口減少という大きな課題に直面しています。早急に解決しなければなりません(10)。福島県の発表(11)を昨年1月(2020年1月)の福島の20代前半女性は33,895人でした。昨年(2020年)1年間の20代前半女性の社会減は2,046人です。6%(2,046÷33,985×100)が福島を出ていっています。以下に20代前半の方が各年1年間に福島を出て行く割合(以下社会減の割合とする)を示します。
事故後に増え続ける若い女性の福島脱出率
 ※(11)を集計
 図―2 20代前の社会減の割合

 事故前から若い方の福島脱出はありました。事故前の20代前半女性の社会減の割合は約3%でした。それが事故後は増え、今年は6%です。一方で男性は3%です。
 事故後に福島では若い女性が特異的に逃げ出しています。若い女性の県外流出は、現在の社会減(人口移動による人口減少(12))だけでなく、子供が生まれなくなり、将来の大幅な自然減(死亡数から出生数を減じた数(13))に繋がります。福島は図―1に示す様に汚染されています。福島の女性はお隣の宮城や茨城の女性に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(14)をキャプチャー
 図―3 福島のきれいな女性

何処へ行っても歓迎されます。福島から若い女性の脱出を止めるのは困難だと思います。
 事故後に福島から多くの方が避難されました。以下に推移を示します。
ピークの半分程度が残る福島の県外避難者
 ※(16)を集計
 図―4 福島からの県外避難者数

 図に示す通り福島への帰還が進んでいるとは言えない状況です。ピークには6万人(2012年3月)の方が福島から避難していますが(16)、近々の発表(1月13日時点)も約半分の約3万人の方が福島から県外に避難しています(17)。以下に福島から福島県外に避難している18歳未満の子ども避難者数を示します。
避難区域外からの避難者が多い福島の子供県外避難者
 ※1 (18)を集計
 ※2 避難区域外は避難区域が設定されなかった市町村で特定避難勧奨地点が設定された伊達市を含む
 ※3 1部が避難区域は一部が避難区域(警戒区域または計画的避難区域)に指定された市町村で南相馬市、川内村、川俣町、田村市
 ※4 全部が避難区域はほぼ全域が避難区域に指定された町村で飯舘村、浪江町、双葉町、大熊町、冨岡町、楢葉町、葛尾村
 ※5 緊急時避難区域は全域が指定された広野町のみ。南相馬市、川内村、田村市の1部も緊急時避難準備区域指定されたが、避難区域も指定されたので、1部が避難区域に分類
 ※6 避難区域の設定は(8)による。
 図―5 福島県外への子ども避難者数

 図に示す様に「避難区域外」からの避難者が主流です。彼等は自主避難者です。少子高齢化対策には福島県外に避難している子供が多い自主避難者に圧力を加え、福島に戻すことが効果的です。だいたいこのデータへのリンク先は福島県の「少子化対策」の下にあります(19)。
 2017年3月末に福島県は「安全」だとして自主避難者に対する住宅支援を打ち切りました(5)。でも図―1に示す様に福島は特異的に汚染されたままです。
 新潟県への避難者数は2,180人で東京、茨城、栃木、宮城、埼玉についで6位です(17)。新潟県は市町村別・居住形態別の避難者数を発表しています(2)。新潟の都市規模から言えば新潟市、長岡市、上越市ですが(20)、福島からの避難者は新潟市と柏崎市に集中しています。柏崎市には福島と同じく東京電力の原子力発電所があり(21)、福島からの避難者の9割以上が避難区域内からに避難者です(22)。突然の事故で急に古里を追われた避難者が原発繋がりで新潟県柏崎市に逃げてきたのでしょうか?一方で新潟市は自主避難者が多いとされています(1)。以下に福島から新潟市への避難者数と居住形態を示します。
2017年4月以降はあまり減らない新潟市の避難者
※1(2)にて作成
 ※2 「借り上げ」は「借り上げ仮設住宅」、「自力手配」はその他(親戚・知人宅等)、「その他」は「公営住宅・雇用促進住宅等」に区分
 図―6 福島から新潟市に避難された方の居住形態

福島県から新潟市へ避難されている方の人数を見ると
 2017年3月末 1,320人(借り上げ等710人、自力手配499人、公営住宅等 1)(3)
 2020年12月末  890人(借り上げ等 3人、自力手配887人)(4)
です。自主避難者への住宅支援が打ち切られて(5)、3年10ヵ月です。それでも、福島には戻りません。福島が汚染されている以上は当然です。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 東京電力にとって新潟の自主避難者は頭痛の種だと思います。同社の新潟県に立地する柏崎刈羽原子力発電所について地域説明会を実施しました(23)。再稼働を目指しています。新潟の自主避難者は原発事故から10年を経ても避難生活が続くことを新潟の皆様に示しています。新潟の皆様が柏崎刈羽の再稼働に反対する動機の一つになりえます。この思いは原発の再稼働を進める自公政権(24)も同じだと思います。彼らは新潟の自主避難者に福島に戻って欲しいと思っているはずです。そして、福島に残った方も不安なようです。
 福島の冬を代表するくだものにイチゴがあります(25)。伊達市は福島最大のイチゴ産地です(26)。今シーズンもイチゴの収穫が始まりました(27)。同市のイチゴはても甘くてちょっと酸っぱい、新鮮そのものとの事です(28)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(29)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(30)を引用
 図―7 福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県伊達市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。  


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)中山 均 - 【12/21 新潟市災害対策議員連盟、避難者支援策に関し市長要望】... | Facebook
(2)新潟県:県外避難者の受入状況をお知らせします
(3)(2)中の平成29年3月31日現在の県外避難者受入状況(PDF形式 91 キロバイト)
(4)(2)中の令和3年1月31日現在の県外避難者受入状況 [PDFファイル/93KB]
これまでの受入状況履歴

(5)社説|自主避難者家賃/個別事情に配慮した支援を | 河北新報オンラインニュース
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和元年8月29日~11月2日測定)PDF
(7)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(8)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(9)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(10)地域創生・人口減少対策本部 - 福島県ホームページ
(11)福島県の推計人口(令和3年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)社会増減とは - 流通用語 Weblio辞書
(13)自然減とは - Weblio辞書
(14)>YouTubeチャンネル「ライシーホワイトちゃんねる」第5弾公開! - 福島県ホームページ
(15)県外への避難者数の状況 - 福島県ホームページ
(16)(15)中の福島県集計資料 2021.1.13現在(推移) [PDFファイル/614KB] (2021年1月29日更新)
(17)(15)中の福島県集計資料 2021.1.13現在 [PDFファイル/112KB](2021年1月29日更新)
(18)東日本大震災に係る子どもの避難者数(こども・青少年政策課)
(19)こども・青少年政策課 - 福島県ホームページ
(20)新潟県 - Wikipedia
(21)発電所の概要|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(22)柏崎市の広域避難者支援と 「あまやどり」の5年間 - 新潟大学
(23)地域の皆さまへの説明会|新潟本社・柏崎刈羽原子力発電所|東京電力ホールディングス株式会社
(24)自民内で原発の増設・再稼働論相次ぐ 首相の目標めぐり:朝日新聞デジタル
(25)冬 | ふくしまの果物 | JA全農福島
(26)福島県[伊達市]の農作物 | 夏秋きゅうり さやえんどう 桃 すもも ニラ 柿 | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス
(27)真っ赤な実、甘味十分 霊山・イチゴの収穫最盛期 | 福島民報
(28)伊達のいちご - 福島県伊達市ホームページ
(29)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(30)保原店|店舗・チラシ情報|リオン・ドール
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  1. 2021/02/18(木) 19:41:47|
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