食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。5月27日に5月20日までの食品中のセシウム検査結果が20日遅れで発表になりました(4)。まとめてみたので、お買い物のの参考に頂ければ幸いです。前回に続き今回もセシウム混入食品が見つかっています(5)。基準値は(6)を参照ください。
牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数 540件中5件の基準超え
②平均は1キログラム当たり6ベクレル、最大540ベクレル(宮城県産コシアブラ)。
事故から10年以上ですが、確りセシウム混入食品が見つかっています。
従前や今回のデータを解析すると
・宮城県産コシアブラから540ベクレル、福島産は110ベクレル
・阿武隈山地でクマ捕獲、東側を出荷制限しない菅政権
・上昇する福島県南会津町産菌床ナメコのセシウム
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。
1.宮城県産コシアブラから540ベクレル、福島産は110ベクレル
福島は事故によって汚染されました。

※1(7)(8)にて作成
※2 避難区域は(9)による
※3 浜通り、中通り、会津、阿武隈山地、奥羽山脈は(10)による。
図―1 特異的に汚染されている福島
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(11)を超えた地域が、概ね福島だけに広がっています。事故10年以上経過しましたが、福島は特異的に汚染されています。だいたい避難地域が設定されたには「フクシマ」だけです。通常で考えれば人為的に制御されていない野生生物の汚染は福島が酷いはずです。
コシアブラはウコギ科の山菜で、野生で生育します。放射性物質を蓄積しやすい性質があるとされています(12)。宮城県産コシアブラから1キログラム当たり540ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(13)。福島産が気になります。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日
図―2 コシアブラの検査結果
図に示す様に、福島産は宮城県産に比べ低く出ています。2014年以降をみると最大値は1キログラム当たり110ベクレルです。図に示すように栃木県産に比べても低く出ているので、福島県の検査は他に比べ低くでる検査です。
コシアブラ等の福島産農林水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、概ね福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(14)で実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
2.阿武隈山地でクマ捕獲、東側を出荷制限しない菅政権
福島県は図-1に示すように、西から浜通り、中通り、会津の3地域に分けられます。中通りと浜通りは阿武隈山地で隔てられてます(10)。阿武隈山地の東側の田村市でクマが捕獲されました(15)

※(16)をキャプチャー
図-3 福島県田村市でのクマ捕獲を流すNHK
捕獲はされていませんが、浜通りに属する川内村や葛尾村(10)などで確認されているとの事です(15)。NHKは浜通りの浪江町(10)のクマの姿を流していました。

※(16)をキャプチャー
図-4 浪江町のクマの姿を流すNHK
福島のクマは浜通りに間違いなく進出しています。いつ捕獲されても不思議はありません。
以下に福島産クマの検査結果を示します。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―5 福島産クマの検査結果
事故から10年以上ですが、図に示すように基準値の1キログラム当たり100ベクレル(6)を超えたセシウムが見つかり続けています。浜通りのクマにも出荷制限が必要です。でも、浜通りのクマは出荷制限の対象外です(17)。
菅政権は必要な出荷制限をしません。
3.上昇する福島県南会津町産菌床ナメコのセシウム
福島を代表する食材にナメコがあります。南会津町は主要な産地の一つです(18)。南会津町産の菌床ナメコからセシウムが見つかったと発表がありました(19)。以下に検査結果を示します。

※(1)(2)を集計
図―6 福島県南会津町産菌床シイタケの検査結果
図に示しように上昇しています。
事故から10年以上になりましたが、福島産はセシウムが上昇することがあります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
・必要な出荷制限がされない福島産
・セシウムが上昇することがある福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」です(17)。
(=^・^=)は心配なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島を代表する野菜にキュウリがあります。二本松市などが主要な産地です(20)。今年も出荷が始まりました(20)(21)。福島はキュウリの季節です。福島のキュウリはパリッとした食感とみずみずしさが特徴です(22)。福島県は福島産は安全だと主張しています(23)。でも、福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。

※(24)を引用
図-7 福島産キュウリが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
野生鳥獣の放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(1237報)(5)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月20日発表)― 出荷制限品の流通を24日発表しない菅政権―(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和2年8月25日~10月30日測定)(8)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(9)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(10)
"福島県 - Wikipedia(11)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(12)
コシアブラ - Wikipedia(13)(4)⇒1 自治体の検査結果⇒検査結果(Excel:91KB)⇒No99
(14)
農林水産部 - 福島県ホームページ(15)
田村でツキノワグマ初捕獲 イノシシ用のわなに掛かる | 福島民報(16)
田村市で初めてクマ捕獲 阿武隈山地に生息域拡大か|NHK 福島県のニュース(17)
野生鳥獣肉の出荷制限等の状況(令和2年7月27日時点)(18)(2)⇒
令和3年5月21日公表:山菜・きのこ(R3.5.20採取分) [PDFファイル/95KB]⇒No4
(19)
めげ猫「タマ」の日記 福島産、食べて応援、あの世行き―原発事故10年目―(20)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(21)
トピックス | JAふくしま未来(22)
トピックス | JA夢みなみ(23)
ふくしまプライド。(24)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(25)
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