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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島Q&A Q40.東京電力は福島原発事故を反省していますか?

Q>東京電力は福島原発事故を反省していますか?
A>いいえ、事故原因を「想定外」の津波と主張し(1)、自らを事故の「当事者」(2)あるいは事故を「経験」したと称し(3)、過失を認めていません。一方で16件すべての裁判で東京電力が認められています(4)。
 東京電力は、福島第一原発の建設が始まった後で地震理論が発展したのですが、これを取り入れることはなく、建設開始当時の知見を基に津波想定を決めました。また、「既知の津波痕跡を基に設計を進めていた」とある通り、過去の記録を調べる形で津波想定をしていました。
 以下に福島第一原発近傍の原子力発電所を示します。
事故から10年を経て特異的に汚染されている福島  凡例
 ※1(5)(6)にて作成
 ※2 避難地域は(7)による。
 ※3 原発の位置は(8)による。
 図―1 福島第一原発近傍の原発

 図に示すように福島第一の約100km北と南に女川原発と東海第二原発があります。どちらの原発も2011年の震災で津波に襲われたのですが、福島第一のように大規模な放射能漏れは起こし増しませんでした(9)(10)(11)。一方で、福島第一原発は放射能漏れを起こし、事故から10年以上が経ても、図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(12)を地域が福島で広がっています。また、避難区域も残ったままです(8)。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所は2007年の中越沖地震で(13)、想定外の揺れに襲われ(14)、火災や放射能漏れ事故(13)を越しました。
2007年の柏崎刈羽原発火災映像を放送したBSN
 ※(15)を転載
 図-2 煙もくもく柏崎刈羽原子力発電所 

 この地震で、原発は設計時の想定を上回る自然災害に襲われる可能性が実証されました。そのため、設計時の想定が正しいかを、見直す「耐震バックチェック」が行われることになりました(16)。日本原電の東海第二原発では、これを受けて防潮壁強化工事が行われ 、福島第一原子力発電所事故のような深刻な原子力事故になりませんでした(10)。東北電力も津波想定を見直しました(17)。
 一方で、東京電力はないも対策を取らず福島原発事故に至りました。東北電力や日本原電が想定し対策をとった津波について、東京電力は対策を取りませんでした(18)。Q40に記載のように(19)、1970年代以降に東北太平洋沖地震のような海溝型地震(21)のメカニズムが明らかになりました(20)。東京電力がプレートテクニクスを評価に取り入れ、対策を取れば福島原発事故は防げました。東京電力は16件の裁判を争っていますが、全てで東京電力の責任が認められています(4)。
 でも、東京電力の対応は違います。2014年4月に、福島第一原発を襲った津波を「想定外」と言い出しした(1)。その考えは今も変わっていません。
今も「想定外」を主張する東京電力
 ※(22)を引用
 図―3 「想定外」を主張する東京電力
 
 事故の加害者でなく「当事者」を主張しています(1)。さらには事故を起こしたでなく「経験」したと主張しています(3)。東京電力には福島原発事故を起こした「過失責任」を認めておらず、反省していません。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
  福島に対する疑問を「めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A 」にまとめました(23)。よかったら他のQ&Aも見て下さい。
 東京電力は福島原発事故を「想定外の津波」と、たまたま運が悪かったとし、反省していません。それでも東京電力は再度の原発の運転を目指しています(24)。反省しない東京電力に再び原発を運転させたら、再び事故を起こしそうです。そして、福島の皆様はそんな東京電力を信用していません。
 東京電力は「フクシマ産」は「安全」であり、避けることを「風評被害」と呼んでいます(25)(26)。でも、福島の皆さまは信用しません。
 福島を代表するの冬野菜にシイタケがあります(27)。福島のシイタケは美味しいとの事です(28)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(29)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産シイタケはありません。
他県産はあっても福島産シイタケが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
 ※(30)を引用
 図-4 福島産シイタケが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ


 (=^・^=)も福島県須賀川市の皆様を見らない「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)今回の津波は、それまでの知見では想定できない大規模なものでした|東京電力
(2)福島への責任|東京電力ホールディングス株式会社
(3)新潟で働く私たちの思い ~失った信頼を取り戻すために、とことん安全を追求していく|東京電力ホールディングス|東京電力報
(4)国の責任、地裁判決は8勝8敗に 新潟で原発避難者訴訟:朝日新聞デジタル
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和2年8月25日~10月30日測定)
(6)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(7)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(8)日本の原子力発電所 - Wikipedia
(9)女川原子力発電所 - Wikipedia
(10)>東海第二発電所 - Wikipedia
(11)フクシマは本当に「想定外」だったのか - 日本経済新聞
(12)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(13)柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia
(14)第7章 中越沖地震に係る柏崎刈羽原子力発電所への影響 - 新潟県ホームページ
(15)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―
(16)1.耐震安全性評価(耐震バックチェック)への対応
(17)女川原子力発電所3号機の耐震安全性について 平成 ... - 宮城県
(18)1.耐震安全性評価(耐震バックチェック)への対応
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q40.福島原発事故が起きた原因は?
(20)東北地方太平洋沖地震 - Wikipedia
(21)プレートテクトニクス - Wikipedia
(22)原子力発電所に質問です 柏崎刈羽原子力発電所の安全対策|東京電力ホールディングス株式会社
(23)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A 
(24)OpenId transaction in progress
(25)発見!ふくしま|東京電力ホールディングス株式会社
(26)風評被害に対する行動計画の策定について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社(27)冬 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(28)いわき菌床椎茸組合 いわきの逸品
(29)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(30)ザ・ビッグ須賀川店 | 宮城県、福島県のイオングループのスーパーマーケット「ザ・ビッグ」 | マックスバリュ南東北
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  1. 2022/01/06(木) 19:42:02|
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