食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。10月15日に9月24日までの食品中のセシウム検査結果が21日遅れで発表になりました(4)。まとめてみたので、お買い物のの参考に頂ければ幸いです。事故から10年半以上ですが、前回に続き(5)、今回もセシウム混入食品が見つかっています。基準値は(6)を参照ください。
牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数 363件
②平均は1キログラム当たり1.1ベクレル、最大61ベクレル(山形県産コウタケ)。
従前や今回のデータを解析すると
・出荷制限中マツタケが市場流出、発表は24日後
・茨城県産エゾアイナメからセシウム、福島産は79件連続ND
・福島はリンゴの季節、汚染が酷い主産地は検査しません。
・今年の福島産小松菜はセシウム入り
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。
1.出荷制限中マツタケが市場流出、発表は24日後
群馬県嬬恋村産野生キノコは出荷制限されています(7)。ところが流通している同村産野生キノコ(マツタケ)を入手し、検査したと発表がありました。9月21日には入手していたのですが、発表は24日後の10月15日です。
自公政権は危険な出荷制限品の市場流通が見つかったのに24日間秘匿しました。出荷制限されていても、市場に流通することがあります。仮に市場流通が見つかっても直ぐに発表される事はありません。
2.茨城県産エゾアイナメからセシウム、福島産は79件連続ND
茨城県産エゾアイナメからセシウムが見つかったと発表がありました(8)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―1 エゾアイナメの検査結果
茨城県産からはみつかっていますが、福島県が検査した福島産エゾアイナメは図に示す様に検出限界未満(ND)が連続しています。厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると79件連続です。
以下にサケに検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―2 サケの検査結果
図に示す様に2012年以降では、北海道、青森県、岩手県、宮城県産からはセシウムが見つかっています。一方で福島県が検査し福島産サケは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると391件連続で検出限界未満(ND)です。
エゾアイナメにしてもサケにしても隣県では見つかっているのに、汚染源がある福島産からセシウムが見つからないのはおかしな話です。エゾアイナメやサケ等の福島産農水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、全てが福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(10)で実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
3.福島はリンゴの季節、汚染が酷い主産地の検査結果がありません。
福島県のリンゴの収穫量は2万5,700トンで、モモの2万4,200トンを超えています(11)。10月に入り、福島ではリンゴ狩りが始まりました(12)。福島市、伊達市、須賀川市が1,2、3位の産地です(13)(14)(15)。以下に示します。

※1(16)(17)にて作成
※2 旧避難区域は(18)による
※3 リンゴの検査は(19)による。
図-3 福島県福島市、伊達市、須賀川市
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(20)を超えた地域が広がっています。以下に検査結果を示します。

※(1)(2)を集計
図-4 福島産リンゴ検査結果
図に示す様に今年もセシウム入りです。福島のリンゴは11シーズン連続で、汚染された地で栽培されています。確り検査して欲しいと思います。でも、図-6に示す様に福島市、伊達市、須賀川市の検査結果がありません。
それでも、福島県は安全を検査で確認していると主張しています(21)。
福島産は汚染されている主要産地の検査が無くとも、検査で「安全」とされ出荷されます。
4.今年の福島産小松菜はセシウム入り
福島県小松菜からセシウムが見つかったと発表がありました(22)。以下に検査結果を示します

※(1)(2)を集計
図―5 福島県産小松菜の検査結果
図に示すよう一時は、一昨年は全てが検出限界未満(ND)でした。でも、昨年、今年はセシウム入りです。しかも、今年は昨年より値が高くなっています。
事故から10年半以上になりますが、福島産はセシウムが上昇する事があります。福島産は過去の検査で問題ないとしても「安全」とは言えません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・出荷制限品の市場流通が見つかってもしばらくは秘匿する自公政権
・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
・汚染が酷い最大産地を検査していなくとも、検査で安全とされる福島産
・セシウムが上昇する福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」です(23)。
(=^・^=)は心配なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島県郡山市には乳業工場があります。そこで生産されるヨーグルトは美味しいとの事です(24)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(25)。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産ヨーグルトはありません。

※(26)を引用
図-6 福島産ヨーグルトが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
野生鳥獣の放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(1257報)(5)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月6日発表)―汚染食品を1ヵ月秘匿する自公政権―(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
きのこや山菜の出荷制限等の状況(群馬県):林野庁(8)(4)⇒3 国立医薬品食品衛生研究所における検査⇒検査結果(Excel:19KB)⇒No4
(9)(4)⇒1 自治体の検査結果⇒ 検査結果(Excel:89 KB)⇒No294
(10)
農林水産部 - 福島県ホームページ(11)
福島県の果物ランキング|果物統計(12)
りんご狩り(10月~) | 福島市観光ノート - 福島市の観光Webメディア(13)
福島県[福島市]の農作物 | 梨 桃 きゅうり 夏秋きゅうり りんご 西洋なし | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス(14)
福島県[伊達市]の農作物 | 夏秋きゅうり さやえんどう 桃 すもも ニラ 柿 | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス(15)
福島県[須賀川市]の農作物 | きゅうり 夏秋きゅうり いんげん | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス(16)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和2年8月25日~10月30日測定)(17)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(18)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(19)
>品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を果物⇒ら行⇒り⇒リンゴで検索
(20)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(21)
水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ(22)(2)⇒
令和3年10月14日公表:野菜・果実(R3.10.7-10.11採取分) [PDFファイル/301KB]⇒No3、6、10
(23)
めげ猫「タマ」の日記 福島産、食べて応援、あの世行き(2021年1-7月)(24)
【酪王協同乳業株式会社】 郡山工場 | ヨーグルト(25)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(26)
郡山東店|店舗・チラシ情報|リオン・ドール
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- 2021/10/17(日) 19:58:46|
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