食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。10月21日に10月1日までの食品中のセシウム検査結果が20日遅れで発表になりました(4)。まとめてみたので、お買い物のの参考に頂ければ幸いです。事故から10年半以上ですが、前回に続き(5)、今回もセシウム混入食品が見つかっています。しかも基準超です。基準値は(6)を参照ください。
牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数 815件 10件の基準超え
②平均は1キログラム当たり4.3ベクレル、最大350ベクレル(山梨県産クリフウセンタケ)。
従前や今回のデータを解析すると
・基準超の汚染食品の市場流出、自公政権は21日間発表しません。
・福島産サクラシメジから67(Bq/kg)、福島県検査は53(Bq/kg)MAX
・福島はリンゴの季節、汚染が酷い主産地は検査しません。
・今年の福島産ほうれんそうはセシウム入り
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。
1.基準超の汚染食品の市場流出、自公政権は21日間発表しません。
流通している食品を検査したら、基準超のセシウムが見つかったと発表がありました(8)。検査は9月30日に実施されましたが、自公政権が発表したのは21日後の10月21日です。
自公政権は危険な出荷制限品の市場流通が見つかったのに21日間秘匿しました。
2.福島産サクラシメジから67(Bq/kg)、福島県検査は53(Bq/kg)MAX
国立医薬品食品衛生研究所における検査で福島県南会津町産サクラシメジから1キログラム当たり67ベクレルのセシウムが見つかった発表がありました(9)。以下に検査結果を示します。
※1(1)(2)を集計
※2 NIHSは国立医薬品食品衛生研究所の略称(10)
図-1 福島県南会津町産サクラシメジ検査結果
図に示す様に、福島県の検査は国立医薬品食品衛生研究所の検査より全てで低く出ています。最大でも1キログラム当たり53ベクレルです。どう見ても、福島県の検査は国立医薬品食品衛生研究所の検査より低く出ています。
宮城県産カナガシラからセシウムが見つかったと発表がありました(12)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―2 カナガシラの検査結果
宮城県産だけでなく、茨城県産からも見つかっています。一方で、福島県が検査した福島産カナガシラは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると341件連続で検出限界未満(ND)です。
青森県産マダラからもセシウムが見つかったと発表がありました(13)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―3 マダラの検査結果
青森県産だけでなく、北海道、岩手県、宮城県産からも見つかっています。一方で、福島県が検査した福島産マダラは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると582件連続で検出限界未満(ND)です。
カナガシラにしてもマダラにしても隣県では見つかっているのに、汚染源がある福島産からセシウムが見つからないのはおかしな話です。
サクラシメジ、カナガシラ、マダラ等の福島産農水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、全てが福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(14)で実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
3.福島はリンゴの季節、汚染が酷い主産地の検査結果がありません。
福島県のリンゴの収穫量は2万5,700トンで、モモの2万4,200トンを超えています(15)。10月に入り、福島ではリンゴ狩りが始まりました(16)。福島市が最大の産地です(17)。以下に示します。

※1(18)(19)にて作成
※2 旧避難区域は(20)による
※3 リンゴの検査は(21)による。
図-4 福島県福島市
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(22)を超えた地域が広がっています。以下に検査結果を示します。

※(1)(2)を集計
図-5 福島産リンゴ検査結果
図に示す様に今年もセシウム入りです。福島のリンゴは11シーズン連続で、汚染された地で栽培されています。確り検査して欲しいと思います。でも、図-4に示す様に福島市の検査結果がありません。
それでも、福島県は安全を検査で確認していると主張しています(23)。
福島産は汚染されている主要産地の検査が無くとも、検査で「安全」とされ出荷されます。
4.今年の福島産ほうれん草はセシウム入り
福島県ほうれん草からセシウムが見つかったと発表がありました(24)。以下に検査結果を示します

※(1)(2)を集計
図―6 福島県産ほうれん草の検査結果
図に示すよう2017年以降は検出限界未満(ND)が、今年はセシウム入りです。
事故から10年半以上になりますが、福島産はセシウムが上昇する事があります。福島産は過去の検査で問題ないとしても「安全」とは言えません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・出荷制限品の市場流通が見つかってもしばらくは秘匿する自公政権
・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
・汚染が酷い最大産地を検査していなくとも、検査で安全とされる福島産
・セシウムが上昇する福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」です(25)。
(=^・^=)は心配なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島は今、新米の季節です(26)。福島県郡山市の2019年産米の全量・全袋検査数は約114万件で福祉真福島県最大です(27)。同市産のお米は「あさか舞」といって美味しいお米です(28)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(29)。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(30)を引用
図-7 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
野生鳥獣の放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(1258報)(5)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月15日発表)―茨城県産エゾアイナメからセシウム、福島産は79件連続ND―(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)(4)⇒2 国立医薬品食品衛生研究所における検査⇒ 検査結果(Excel:32 KB)
(8)(7)⇒No41,52
(9)(7)⇒No9
(10)
国立医薬品食品衛生研究所 - Wikipedia(11)(4)⇒1 自治体の検査結果⇒ 検査結果(Excel:192 KB)
(12)(10)⇒No43
(13)(10)⇒No607
(14)
農林水産部 - 福島県ホームページ(15)
福島県の果物ランキング|果物統計(16)
りんご狩り(10月~) | 福島市観光ノート - 福島市の観光Webメディア(17)
福島県[福島市]の農作物 | 梨 桃 きゅうり 夏秋きゅうり りんご 西洋なし | 雑穀類, いも類, 米, 野菜, 果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス(18)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和2年8月25日~10月30日測定)(19)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(20)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(21)
>品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を果物⇒ら行⇒り⇒リンゴで検索
(22)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(23)
水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ(24)(2)⇒
令和3年10月14日公表:野菜・果実(R3.10.7-10.11採取分) [PDFファイル/301KB]⇒No9
(25)
めげ猫「タマ」の日記 福島産、食べて応援、あの世行き(2021年1-7月)(26)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(27)
ふくしまの恵み(28)
郡山産ブランド米「あさか舞」/郡山市公式ウェブサイト(29)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(30)
イトーヨーカドー 郡山店
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- 2021/10/22(金) 19:45:50|
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