(=^・^=)のブログでベクレルとかシーベルトあるいは(Bq/kg),(μSv/h)なんて言葉をやたら使っています。今後の記事の引用したいので、簡単に解説してみたいと思います。
1.ベクレルと放射線
放射線はエネルギーの塊で、1個、2個、3個・・・と数えることができます。そして、1秒に出てくる放射線の数をベクレルと呼びます。また「Bq」と略す場合があります(1)。

上の図のように放射線が桃から飛び出しているとします。これが1秒間に3個とするとこの桃は3ベクレル(Bq)になります。
2.Bq/kg(1キログラム当たりのベクレル数)
桃のように1個を食べるのならこの桃の放射性物質の量はxxベクレルなんで言い方ができるかもしれませんが、熊さんだと困ります。熊さん一匹を一人で食べる人はいないと思います。熊さんのハンティングに様子が出ていました(2)。数人の方が協力して熊を仕留めています。お肉を分け合うのでしょう。また、熊全体を検査機械に入れることができません。そこで肉の1部を取って検査しています。もし、熊肉1キロを検査して、300ベクレルの値がでたとします。でも、500gで検査したら150ベクレルになります。同じものを検査して、測り方(検査する熊肉の重量)が違ったら値も変わるようでは困ります。
そこで、もし1kgの熊肉で測ったらとゆうことにして、1キログラム当たりxxベクレルなんて言い方をします。これも字数が多く読むのが大変なのでBq/kgと単位で表します。もし、300gの熊肉を測って60ベクレルのセシウムが見つかれば
60ベクレル(Bq)×1kg÷0.3kg(300g)=200Bq/kg
になります。逆に200Bq/kgの熊肉を100g(0.2kg)食べたら
300×0.2=60Bq
の放射性セシウムをとったことになります。
もし、200g食べたら
200×0.2kg(200g)=40ベクレル(Bq)
の放射性物質を食べたことになります。
桃も大きい桃、ちいさい桃と色々あります。そこで、桃も同じようにBq/kgを使います。前に記載した桃(3ベクレル)の重さが300g(0.3kg)なら、桃1キログラム当たりは
3÷0.3=10(Bq/kg)
になります。
3.シーベルト(Sv)
放射線は鉄砲玉と同じだと思います。どちらも小さいエリアに高いエネルギーが蓄えれています。実際に、霧箱と呼ばれる特殊な装置を使うと放射線の飛んだ跡(軌跡)を見れることがあります(3)。以下に写真を示します。

※1 中央が放射性物質
※2 (3)の図を(=^・^=)が編集
図―2 霧箱でとらえた放射線の軌跡
鉄砲が打たれても必ずけが人や死人が出るわけではありません。人に当たらないといけません。機関銃の性能に、口径、射程距離、発射速度あるいはオペレータの腕もあるかもしれません。放射性物質(放射能)を機関銃に例えると、機関銃から出た弾に相当します。機関銃の役割は人を殺傷することだと思います。評価するには
①弾の出るスピード
②弾の威力
③命中率
などを総合的に評価しないといけないと思います。ベクレルは1秒間に出る放射線の数を表しているだけで、弾の威力(放射線のエネルギーや種類)、命中率(体の中に入るか、服をで吸収されるか入らいか、入っても吸収されず外に出ていくか)を評価しなくてはなりません。放射線を評価するには、こうしたことも考えなくてはなりません。
以下の図に示す通り、放射線の浴び方には、外にある放射性物質(放射能)から出た放射線が体に直接あたって、被爆する場合と、吸い込んだり、放射性物質に汚染された食物や飲み物を食べて、体の中に入り内側から被爆することがあると思います。

図―3 内部被ばくと外部被ばく
そとからの被爆を外部被ばく、内からの被爆を内部被ばくと呼ぶみたいです。このように経路によっても、放射線の影響は違うと思います。
そこで、人への影響を示す単位として別にシーベルト(Sv)があります。でもこの単位は大きすぎます。1Svも放射線を浴びる(被ばくする)と急性障害が出てしまいます(4)。そこで、Svを千分の1を表すmSvや100万分の1を表すμSvも使います。
0.001Sv=1mSv
1Sv=1000mSv
0.001mSv=1μSv
1mSv=1000μSv
の関係にあります(5)。
4. 内部被ばく換算係数
取り込んだ放射性物質は、体に吸収さされ、しばらくはとどまると思います。でも、放射性物質の種類によって
①体に長く留まるものとすぐに出て物
②強い放射線を出すものとと弱い放射線線を出すもの
③食べ物や飲み物として胃に入る場合と吸い込んで肺に入る場合
などでは影響が違います。たとえば、比較的早く外にでる放射性物質なら被爆量は小さいと思いますし、逆に長くとどまるなら、影響は大きいと思います。同様に、弱い放射線は影響が小さいと思いますし、強い放射線は、影響が大きいはずです。このようなことを考慮し、ベクレルからシーベルへの換算係数が定められています。
以下の表は1ベクレルの放射性物質を食べものや飲み物と一緒に取った時の被ばく量をμSvであらわしたものです。
表―1 放射性セシウムの換算係数

※(7)のデータを(=^・^=)が編集
換算係数は、吸収したすべての放射性物質について
食べた量×換算係数
を計算し、その合計が内部被ばくの放射線量になります。たとえば、セシウム134が12Bq/kg、セシウム137が18Bq/kgで重さが300g(0.3kg)のモモを1個食べたとします。被爆する放射線量は
セシウム134からは
0.3kg×12Bq/kg×0.019(換算係数)μSv/Bq=0.0684μSv
セシウム137からは
0.3kg×18Bq/kg×0.013(換算係数)μSv/Bq= 0.0702μSv
になるので、合計で約
0.14μSv(0.0684+0.0702)
の被ばくをします。1mSvは1000μSvなので、1000で割って
0.00014mSv
の被爆をすることになります。ただこれは桃1個の話で、毎日、いろいろな物が蓄積するにも確かです。
4.外からの被爆(外部被ばく)での換算係数
そのからの被爆の換算係数の概念は内部被ばくより少しだけ複雑です。以下の図は、外から飛んできて体に当たるいろいろな放射線をまとめてみました。

図―4 外から飛んでくるいろいろな放射線
①飛び出しけど、人に当たらない放射線
②あっても通過してしまう放射線
③当たって吸収される強い放射線(これはダメージが大きいです)
④当たって吸収される弱い放射線(こればダメージが小さいです)
⑤あったけど、服などに吸収され、体には届かい放射線
などがあると思います。もう一つ思い出してほしいのは、ベクレルが1秒間でる放射線の数です。同じベクレル数でも、時間が長くなればなる程(比例して)放射線を出します。だから、時間のファクタも考えることが必要です。ところで、
a)②~⑤は、放射性物質に依存しますので、ベクレルからシーベルに変換するときに、放射性物質ごとに違い値を使えばいいと思います。
b)時間の問題は、一定時間(たとえば1時間に浴びる放射線量(シーベルト))として規定すればいいと思います。
c)偏在してた困ります。
そこで、放射性物質が均一に分布しているとして放射性物質ごとに、1時間だけ放射線を浴びたとして定義しています。

図―5 外部被ばくのベクレルからシーベルへの換算条件
放射線のモニタリングの情報をみると単位がmSvでなくμSv/hまたは毎時xxμSvの表記になっています。Svは浴びた放射線の総量を表す単位です。μSv/hとは、1時間に浴びる放射線量をμSvで表した値です。仮に1μSv/hの場所にいる人は1時間当たり1μSvづつ被ばく線量が増えていくことを意味します。その場所の1年留まれば
1μSv/h×24h(時間)×365日=8,760μSv=8.76mSv
の被ばくをすることになります。このように1時間で増えた被ばく量を「空間線量率」と呼ぶみたいです(8)。そしてこれを足しわせ、一定期間の空間放射線量の合計が「積算線量」になります(9)。
1mm四方(1mm
2)から1秒に1回放射線が飛び出す場所(1Bq/mm
2)に1時間いたら、
セシウム134 ― 5.4μSv
セシウム137 ― 2.1μSv
の被爆をします(10)。たとえば、1mm平米(1mm
2)にセシウム134と137がそれぞれ1個ある場所に1時間いると
5.4+2.1=7.5μSv
の被爆をします。
1時間いるとで被爆する放射線量を
μSv/h
として表します。たとえば7.5μSv/hの所に
1時間いれば 7.5μSv
1日いれば 180μSv(7.5毎時×24時間)
1週間いれば 1.26mSv(1260μSv=7.5×24時間×7日)
1年いれば 65.7mSv(65,70μSv=7.5×24時間×365日)
になります。
国のモニタリングのセシウム濃度を見ているとMBq/m
3なんて単位を使うことがありますが、1mm
2当たりのベクレル数と同じです。
-参考にしたサイト様―
(1)
ベクレル - Wikipedia(2)
東北でクマの目撃情報相次ぐ 5〜6月に福島で132件、宮城で247件(12/07/10) - YouTube(3)
霧箱 - Wikipedia(4)
被曝 - Wikipedia(5)
シーベルト - Wikipedia(6)
緊急時における食品の放射能測定マニュアル(7)
≪内部被ばくに関する線量換算係数≫ - 緊急被ばく医療研修(8)
空間線量率とは - 原子力防災基礎用語 Weblio辞書(9)
積算線量とは - 新語時事用語辞典 Weblio辞書(10)
空間線量率の計算
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- 2012/07/16(月) 20:16:26|
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