5月29日の新潟県知事選挙まで(1)、今日(1月30日)で4ヵ月を切りました。今日現在で、与野党とも候補者を決められていません(2)。前知事は2018年4月18日に援交したことを理由に辞任を発表したのですが(3)、当日には現知事の花角 英世氏の名前が挙がっていました(4)。しいて候補を上げるなら与党系は現職の花角 英世氏、野党系は本命は現新潟県議会議員の秋山 美枝子(5)、対抗は前知事で新潟5区野党系衆議院議員の夫人である室井佑月(6)、穴は前知事で援交がばれて辞任した現衆議院議員で前知事の米山隆一氏(3)でしょうか?
原発については様々な意見があると思います。東京電力は日本の発電の80%は火力ですが、火力では
①燃料調達がストップするリスクを常に抱えている。
②原発停止により燃料費が高くなり、電気料金も上がる
③火力発電で使用する化石燃料が増えると、地球温暖化の要因とされるCO2の排出量も増加する。
と説明しています(7)。
地球温暖化に対しては再生可能エネルギーもあります(8)。ただし、問題もあります。この冬、電力不足が懸念されていました(9)。原因は太陽光発電の普及です。電力自由化で電気料金の価格競争が進みます(10)。電力会社は余計な設備を維持できなくなります。大手電力が、運転にコストがかさむ古い火力発電所を休廃止していることがあります(8)。一方で、太陽光発電は日没後の発電ができません。東京電力の電気予報を見ると(11)、電力のピークは18時前後で、この時間帯は冬は日没後(12)で、太陽光の発電は使えません。以下に1月29日の電力使用状況を示します。

※(13)を元に作成(1月29日閲覧)
図-1 首都圏の電力供給と需要
図に示しように日没(1月29日は17:06(12))電力需要のピークを迎えます。冬は太陽光発電で電力のピークを賄えません。太陽光発電には限界があります。
一方で、原子力は事故を起こすと広範囲に汚染を引き起こします。2011年3月に福島第一原発はメルトダウンを起こし広範囲を汚染し、そのうち原発20km圏や特に汚染が酷い飯舘村、葛尾村、川俣町山木屋に避難指示がだされました(15)。以下に示します。


※1(16)(17)にて作成
※2 避難区域と解除区域は(15)による。
図-2 避難区域と解除区域
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(18)を超えた地域が広がっています。事故から10年近くになりますが、福島は汚染されたままです。それでも自公政権は「安全」だと主張し(19)、次々と避難指示を解除していきました(12)。
川内村の避難区域は狭い(15)ので同村を除く10市町村の避難者と居住者数を以下に示します。

※1 避難・居住は(20)~(32)を集計
※2 事故時の人口は、南相馬市と田村市都路は発表あり(20)(30)。川俣町山木屋は川俣町の発表から集計(24)。その他は町または村の全域避難なので、2011年3月1日の現住人口(30)を使用
図―3 避難指示が出た区域の避難状況
事故から11年近くが経過していますが、51,705人が避難しています。戻ったのは事故時の人口86,525人の17%の14,947人です。
原発は事故ると広範囲を汚染し、多数の方が長期の避難生活を強いられます。
日本の最初の商用原発は1966年に運転を開始した東海原発です(34)。それから56年間、日本の原発は使用済み核燃料を排出し続けています。ところが、国内で処分された使用済み核燃料は殆どありません。使用済み核燃料は核燃料サイクルで処分するとされています(35)。核燃料サイクルは
①使用済み核燃料から核燃料として再び使えるであろうプルトニウムやウランを取り出す(これを再処理と原子力ムラの皆さまは呼んでいます)(36)(37)。また、高レベルの放射能を含む核分裂生成物を分離する(38)。
②再処理で分離した核分裂生成物(36)は、高レベル放射性廃棄物は処分施設で処分する。
です。
③再処理で取り出したプルトニウムは、あらたな原子力燃料として原子力発電で使う(35)(37)。
①に対応して、再処理工場が必要です。1993年に青森県六ケ所村で建設が始まりました。それから28年、今もって完成していません(38)。過去に再処理を試験的に実施した日本原子力研究開発機構の東海再処理施設は「廃止」が決まりましたが、廃止には完了まで70年、少なくと1兆円の費用が見込まれます(39)。
②に対応して、高レベル放射性廃棄物は処分施設が必要ですが、具体的な計画はありません。ようやく文献調査が始まった段階です(40)。福島原発事故で東京電力がばら撒いた放射能に汚染された指定廃棄物ですら処分先が決まっていません(41)。原発で出た高レベル放射性廃棄物を受けいれるところが現れるとは思えません。
③に対応して、プルトニウムを燃料とする原発が必要です。ところが今の原発は「ウラン」燃料を前提に設計されています(42)。プルトニウム専用の発電所が必要です。理想は「もんじゅ」のような高速増殖炉と思いますが、もんじゅはとん挫しました(43)。電源開発は青森県大間町に、プルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料(44)で発電する原発の建設を進めていますが、完成が見込みが立ちません(45)。
以上のように原発から出た使用済み核燃料を処理する再処理工場も、再処理工場から出た廃棄物を処分する処分場も、再処理工場から出たプルトニウムを発電に使える原発も実現の見込みが立っていません。そんな訳で原発は「トイレ無きマンション」と揶揄されます(46)。日本で最初に原発が稼働してから56年が経過していますが、未だに原発に「トイレ」が設置できていません。それが早々に実現できなどは「希望的楽観論」でしかありません。56年間できなかったものが次の50年ででいるとは普通に思わないと思います。
原発はメリットもありますが、大きなデメリットもあります。今のところ自公政権は原発を推し進め(47)、核燃料サイクルの完成を目指しています(48)。そんな中、外野的には面白い選挙があります。
原発の再稼働には原子力規制委員会の審査合格(49)と立地自治体(市町村と道県)の同意が必要です(50)。許可を受けた原発のうち、再稼働していないのは
①東北電力女川2号(51)
②東京電力柏崎6,7号(52)
③関西電力高浜1,2号(53)
④東海第二(54)
⑤島根2号(55)
です。このうち女川2号(50)、高浜1,2号(53)は既に地元同意が出ており安全対策工事が終われば再稼働できます。島根2号は今年6月下旬に合格が出たばかりです。女川2号では、2020年11月ですが、宮城県が同意したのは2021年9月で(51)、10ヵ月程要しています。再稼働反対派の手前、熟慮するふりが必要のようです。島根県は既に地元説明会を終えています(56)。内容は再稼働同意前に宮城県が実施した住民説明会(57)とほぼ同じです。地元同意へ着々と進んでいます(58)。島根県の本音は再稼働容認だと思います。ただ、再稼働反対派の手前、原子力規制委員会審査後直ぐに同意はできないと思います。東海第二は避難計画の実行性でもめており地元同意の見込みがありません(59)。
柏崎刈羽原子力発電所は新潟県に立地する東京電力の原子力発電所です(52)。ただし、新潟県は東京電力の供給エリア外です(60)。まったく供給していない訳ではありませんが、東京電力が新潟でも電気を供給している事(61)(62)を新潟の読者に聞く限り殆ど知られていないようです。柏崎刈羽原発が再稼働しても、新潟県の電力供給の安定のは寄与せず新潟県にはメリットがありません。一方で、再稼働すれば放射能汚染のリスクを負います。また、首都圏の電力不足は新潟県には好都合です。新潟県も人口流出が起きています(63)。首都圏の電力不足が起これば、首都圏への人の流れる人は減るはずです。新潟県は曇天が多く(64)太陽光発電には向かないので、太陽光発電の夜間停止による電力不足も起きにくいはずです。柏崎刈羽の再稼働は新潟県の利益を損ねます。一方で、国策は「原発推進」です。さらに、福島第一原発事故処理には莫大な費用が掛かります。約22兆円との見積もりがあります(65)。

※(65)を引用
図―4 福島原発事故島原発事故処理費用の概略見積
この費用が原則は「東電負担」としています(65)。福島第一原発事故の後始末費用確保の為ににも柏崎刈羽原発の再開は必須です(66)。国策は柏崎刈羽の早期再稼働ですが、新潟県益は再稼働しないです。国策と新潟県益が真っ向から対立します。
原発マネーの為と思いますが、柏崎刈羽原発が立地する柏崎市市長や刈羽村村長は再稼働容認です(67)。でも、新潟県知事は同意していません。2018年10月の知事選では、原発再稼働に慎重な野党系候補と与党系候補の争いで、野党系候補が勝利しました(68)。この選挙は柏崎刈羽原発の再稼働の是非を唯一の争点とした「原発ワンイシュー(単一争点)」と言われました(69)。新潟県民は「再稼働反対」を明らかにしました。このとき、電力労連や電気労連など原子力と関わりのある電力・電気産業の労働組合も加盟する「連合」は(70)(71)、与党系候補を支持しました。でも落選です(68)。たとえ、連合の支持が無くても争点の持って行き方では、野党系候補が当選できる可能性を示しました。
東京電力は相当に落胆したと思います。でも、2018年に当時の知事が女子大生の援交をしていたことが発覚し、知事は辞任しました(3)。その後の知事選挙は与党系候補と野党系候補の争いとなりました(72)。与党系候補(現知事)は自民党の当時の幹事長の二階俊博幹事長が運輸相時代に秘書官を務めた縁があります。二階派(志帥会)は派閥に選挙対策本部を設置し、本部長の河村建夫衆院予算委員長が陣頭指揮を執り、二階氏のほか、林幹雄幹事長代理、江崎鉄磨前沖縄北方担当相ら派の幹部が新潟入りし、企業や団体回りに奔走した(企業を回り圧力をかけた?)(73)。与党系候補は柏崎刈羽原発については野党系候補とほぼ同じ内容の公約をだしました。これを「抱きつき」と評する向きもあります(74)。この結果、前回知事選に比べ投票率が5.2%上昇し、与党系候補の花角英世が当選しました(73)。
5月29日に新潟県知事選挙が実施されることがきまりました(1)、今日(1月30日)で4ヵ月を切りました。今日現在で、与野党とも候補者を決められていません(2)。前知事は2018年4月18日に援交したことを理由に辞任を発表したのですが(3)、当日には現知事の花角 英世氏の名前が挙がっていました(4)。それに比べ動きが鈍いきもします。ただし、動きは少しづつ出て来ました。
1月20日の連合新潟の幹部会合。牧野会長は産業別組合(産別)の幹部に、花角知事支援の考えを伝えました。反対意見は出ず、1月26日の執行委員会で支援方針を固めることを確認しました(75)。連合は現職知事の支持を決めました。ただし、前々回選挙では連合が支持した与党系候補が落選しています。
多くの政治家がそうであるように、この方も不都合な事は隠す癖があるようです。2011年に大阪航空局長を務められたのですが(76)、選挙公報にはその経歴が抜けています。

※(77)を引用
図-5 「大阪航空局長」の経歴が抜けている花角英世氏の選挙公報
2018年当時は大阪航空局等を舞台とした森友問題がクローズアップされており(78)、大阪航空局のトップを務めた履歴を隠そうといたのは事実です。2011年は民主党政権下で(79)彼が大阪航空局長として森友問題にかかわることは不可能ですが、選挙に不都合な事を隠そうとする性格は明らかです。
選挙では、原発に慎重な姿勢を示しましたが(74)、放射能に関しては寛容な施策を取っています。一昨年10月の豪雨で福島では大量の災害ごみがでました。災害で生じた福島県本宮市の泥土から最大で1キログラム当たりで3,960ベクレルのセシウムが見つかりました(80)。これは国が再利用して許される同100ベクレル(81)の40倍近い値です。福島の災害ごみは放射能に汚染されている可能性が高いです。これを新潟県は受け入れました(82)。本宮市が新潟県に要請したものです。この事実は福島では発表されましたが、新潟県や実際に受け入れた新潟県五泉市はこの事実を積極的には広報しなかったようで、新潟では報じられなかったようです(83)。そして、福島の放射能汚染ゴミの搬入を認めた当時の五泉市長は、1月23日の市長選で落選しました(84)。
新潟県は再稼働容認の可否を判断するために「原発事故に関する3つの検証」を外部の委員に委託して進めています(85)(86)。委員の名簿を見ると、2021年1月時点で現知事就任直前の2018年6月(76)と委員は変わっておらず、元知事や前知事の意向を反映する形で任命された委員が2年半続きました。。
元知事や前知事は柏崎刈羽の再稼働に慎重な姿勢でした(3)(87)。委員にもそうした方が反映されてるはずです。
たとえば、原子力規制委は、他の電力会社とは異なる「東電スペシャル」という対応をしました。すなわち、東電は保安規定に「廃炉をやりきる覚悟を示す」「廃炉資金を確保した上で柏崎刈羽の安全性を向上する」「経済性より安全性追求を優先」など7項目を明記し、適切な対応を怠れば社長が刑事責任や損害賠償責任を負うとする弁護士の意見書も付け、原子力規制委の要求を丸のみした(66)。これを受けてと思いますが、委員の一人である立石雅昭・新潟大名誉教授(88)は、令和2年度第6回新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会で
「保安規定について。これは保安規定というものの性格と深く密接に結びついている概要のところだと思います。私は、この4ページが恐らく基本方針ということで、基本姿勢も書き込まれていると思うのですけれども、やはりものすごくこの原子力事業、とりわけ柏崎刈羽原子力発電所の責任を負っているという立場から見ると、これは不十分だと言わざるを得ないと思います。」
と発言しています(89)。
新潟県の3つの検証に係る委員会には3つの委員会があります。そのうち新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会について、新潟県は、14人の委員のうち、事故検証のために増員された委員や、内規で任命を避けるとする70歳以上の委員計7人を再任せず、4月以降は委員会を10人程度に縮小させる意向です(88)。技術委などの新潟県の有識者会議の運営要綱には、
①高齢者は極力任命を避ける。
②再任する場合は在任期間が10年を超えない。
③その人以外に得がたい知識経験があるなど、特別な事情がある場合は例外とするとの規定があります(87)。立石雅昭・新潟大名誉教授は75歳で高齢者です。そして再任されませんでした(90)。一方、技術委の上にある「検証総括委員会」の委員長は高齢にもかかわらず続投させる方針で、整合性が問われそうです(87)。立石氏は「技術委員会が変質する。県の運営や東電と国の流れで(委員会の進行が)走ってしまうのではないか」と懸念を示しました(88)。
また、3つの検証を統括する統括委員会(86)は2021年1月22日を最後に(91)、1年以上も開かれていません。こうした事を受けてと思いますが、前知事で衆議院議員の前新潟県知事の米山隆一衆院議員(新潟5区、無所属)が1月24日、新潟市で記者会見し
①検証委員会で検証に当たった委員の一部を県が高齢を理由に再任しなかったことに対して「失礼だ」と批判ししま。
②新潟県が検証総括委員会の池内了委員長との間で「共通認識を持てていない」などとして総括委を約1年開いていないことにも疑問を呈しました。
としました。
さらに 次期知事選について原発の問題が争点になるべきだと主張。情報公開請求について「選挙前に争点として出すという意味もある」と述べ、知事選を意識した動きでもあると明かした。
一方、自身が出馬するかを問われると「今その機会であるとは思ってない」と現時点では慎重な姿勢を見せた。ただ、「あらゆる可能性がある。政治家はありとあらゆるチャンスを生かす」とも述べ、状況次第では出馬する可能性にも含みを持たせましした(2)。
現知事が柏崎刈羽再稼働を将来的には容認する可能性を示し、再稼働問題を争点にしようとする動きです。現知事は公約と異なる与党系知事はいくらでもいます。元沖縄県知事の仲井眞弘多氏は2013年に米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立てを承認しました。そして
2014年1月に承認したことは公約違反だとして、沖縄県議会の本会議において知事の辞任を求める決議が可決されています(92)。米山前知事の心配が現実性があります。
知事選まで半年を切りました。(=^・^=)が知る限りでは現知事は今のところ大した失策もありませんし、スキャンダルも発覚していません。まだ、1期目なので(92)多選批判もありません。出馬表明はしていませんが(2)、出ると思います。ただ後ろ盾が負け組となった(93)二階前幹事長や菅前総理です(94)。
野党系はどうかと言えば多分、相乗りはせず候補を出すと思います。新潟県の選挙区選出の国会議員は与党系2名(他に比例復活4名、比例単独1名)、野党系6名(衆院4名、参院2名)(95)(96)(97)で、野党系が多くなっています。前回の知事選では現知事は二階前幹事長と関係が深く、全面的な支援を受けたことは前述の通りです。ところが先の自民党総裁選で二階氏は事実上失脚しました(98)。新潟県に係る与党系国会議員は比例も含め7名ですが、うち3名は二階派です(99)。知事も二階氏に近いので新潟は二階王国です。でも、先の総選挙では二階派議員2名が小選挙区からも出たのですが、2人とも小選挙区では敗れました。残りの一人は比例単独です(97)。前回の知事選で、現知事の当選の要因となった二階氏の力は削がれました。争点はいろいろとあると思うのですが、外野の(=^・^=)として面白いのは、柏崎刈羽の再稼働の可能性を残すがいなかでだと思います。現知事が当選すれば、与党系ですので、国策との整合性も考えると思います。すると、再稼働の可能性が残ります。野党系が当選すれば、多分、新潟県益を最優先になり、再稼働の可能性は無くなります。
新潟の参院は1人区なので(96)、国会議員選挙は全て小選挙区です。2016年以降の国会議員選挙や知事選で当選と次点の性別が違う男女で争った選挙は2016と19年参院選(96)、2017年衆院選2選挙区(100)、2018年の知事選(72)、今年の総選挙2選区の7回ありますが、5回は女性が勝利しています。新潟では男女が争った場合は実績として女性が有利です。野党系の候補者は女性にするしかありません。野党系の国会議員は全員が選挙区選出なにで(95)(96)、補欠選挙を嫌い知事選には出ないと思います。前回知事選でも国会議員を推す声もあったようですが、固辞されました(78)。すると県会議員、市町村長経験者(現職を含む)が考えられます。。
新潟県議会には4名の女性議員がいます。これは、女性国会議員と同じです。4人のうち3人が野党系ですが、一人は共産党なので、無理です。また2人のうち一人の池田千賀子氏は(101)、前回知事選に出ています(72)。2回連続は無理でしょう?まして、相手は同じです。残りは秋山美枝子氏(79)一人です。彼女が本命かと思います。ただし、本人が受けるかは不明です。
市長村長経験者ですが、現職も含め3名います。元魚沼市長の大平悦子氏(101)、現加茂市長の藤田明美氏(102)、現津南町長の桑原悠氏(103)です。大平悦子は前回知事選で立候補を求められましたが固辞しているので(72)、今回も無理です。藤田明美氏は自民党加茂支部の女性局長を務めているので(102)、野党側からでるのは無理でしょう。桑原悠氏は町議選で25歳でトップ当選し。話題を集めました。2018年の町長選で当選し現職では全国最年少町長となりました。いろいろと話題になり、それなりの知名度はあります。ただし、町長選は自由民主党津南支部を受けており与党系の方です(103)。3人の市長町長経験者の可能性が薄いと思います。
切羽詰まれば男性国会議員のパートナーもあり得ます。寺田静氏は、衆議院議員の寺田学氏のパートナーで秋田選挙区選出の参議院議員です。前回(2019年)の参議院選挙で初当選しました(105)。当時、秋田はイジースアシュア配備問題で揺れていました(106)。2018年以前は寺田静氏は国会議員の公設秘書などはしていますが、政治家を目指しての活動はしていないようです。ところが、前回の参院選では野党が予定した候補が立候補を取りやめました。そこで急遽、秋田選挙区が立候補し、当選して参議院議員になりました(105)。彼女の当選で、秋田県民のイージスアシュアに対する思いが明らかになり、防衛省は配備を断念しました。
この例に倣うなら、男性代議士のパートナーも考えられます。新潟県に共に初当選ですが、2人の男性代議士がいます。一人は元知事の米山隆一氏と元県議の梅谷守氏です。どちらもパートナーがいます(107)(3)。米山隆一氏のパートナーは「室井佑月」との名前で新潟県は元より全国的に知られています(108)。全国的に見れば、元知事で現職代議士のパートナーより知名度は高いと思います。「対抗」と思います。
「穴」は前知事の米山氏です。今、行政に求められているのはコロナ対策です。彼は医師であり、現知事よりもコロナに精通しているはずと多くの有権者は考えると思います(3)。女性でなくても現職に勝てる可能性があります。現職の花角氏は来歴を見ると(76)観光政策が得意なようです。ただ、コロナ禍のご時世に新潟県佐渡市の佐渡金山のユネスコ世界文化遺産登録申請に実現したとか(109)、新潟空港に拠点を置く初のLCCとなるトキエアが(110)、この秋に就航する見込みとかは(111)、コロナ禍でなければアピールになりますが、今はどれだけアピールになるかわかりません。また、後ろ盾の二階氏が劣化したのは既に記載の通りです。
5月29日の新潟県知事選まで今日(1月30日)で4ヵ月を切りました。まだ、候補者は決まっていませんが、与党系は現職、野党系候補は本命は現新潟県議会議員の秋山 美枝子氏、対抗は前知事のパートナーの「室井佑月」氏、穴は前知事の米山隆一氏と思います。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
「室井佑月」氏に「」を付けたのは、本名でないからです。図-5の現知事の選挙公報を見ていたら、羽越新幹線、長岡から上越までの上越までの新幹線整備、空港の整備なんて公約が書いてありました。新潟県で計画があって完成していない高速道路は日本海東北自動車道だけすが(112)、現知事が就任した2018年以降はに新潟県内では1mも伸びていません(113)。新幹線の整備どころか、高速道路すら1mも伸びでいません。現新潟県知事は選挙に当選するためなら、適当な事を言う方と感心しました。当然なら、柏崎刈羽の再稼働も同じ事がいえます。
外野の(=^・^=)が新潟県知事選に興味を持っているのは、柏崎刈羽原発の行方です。同原発は
①地元に電気を供給しない原発である。
②事故を起こした東京電力の原発である。
の2点で他の原発と大きく異なっています。この問題は尾瀬の水問題に似ているかなと思います。
尾瀬は福島県、新潟県、群馬県にまたがる湿原です(114)。只見川の水源地になっており、水は福島県側に流れます。その後に、阿賀野川に合流し新潟県に流れます(115)。尾瀬の水を群馬県側に流し首都圏の水不足を解消しようとの計画がなされました。福島県は新潟県と共同して只見川水利権の関東分水に猛反発しました。両県には青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県の東北地方五県も加わり、「人口が多ければ、こちら(東北・新潟)に移転すれば水問題も解決する」として一歩も譲らず、遂に関東対東北の対立にまで発展しました。そして計画はとん挫しました(116)。
首都圏の電力不足が起これば柏崎刈羽原発の再稼働圧力は強くなると思います。尾瀬の水問題の例に倣うなら、「人口が多ければ、こちら(東北・新潟)に移転すれば電力問題も解決する」です。
新潟の皆さまには、福島の状況を知って欲しいと思います。
福島県郡山市の2019年産米の全量・全袋検査数は約114万件で福島県最大です(117)。同市産のお米は「あさか舞」といって美味しいお米です(118)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(119)。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(120)を引用
図-7 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県郡山市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
令和4年 選挙執行一覧 - 新潟県ホームページ(2)
新潟日報モア 米山氏が新潟県の原発検証を問題視 運営プロセスの情報公開 ...(3)
米山隆一 (政治家) - Wikipedia(4)
自公:海保次長擁立へ 新潟知事の辞職受け | 毎日新聞(5)
秋山 三枝子(あきやま みえこ)議員 [リベラル新潟] - 新潟県ホームページ(6)
室井佑月 - Wikipedia(7)
原子力発電って必要なのですか?|新潟本社・柏崎刈羽原発|東京電力ホールディングス株式会社(8)
1. 再生可能エネルギー導入加速化の必要性など - 環境省(9)
この冬、電力が足りない 大規模停電や料金急騰の恐れも:朝日新聞デジタル(10)
電気料金の価格競争を全国に、「小売全面自由化」で事業者が急増:電力自由化の3つのステップ(2) - スマートジャパン(11)
でんき予報|東京電力パワーグリッド株式会社|東京電力ホールディングス株式会社(12)
>東京都の日の出・日の入時刻一覧と方角 - 日の出日の入時刻・方角マップ(13)
>でんき予報|東京電力パワーグリッド株式会社|東京電力ホールディングス株式会社(14)
福島第一原発事故 - Wikipedia(15)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(16)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和2年8月25日~10月30日測定)(17)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(18)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(19)
国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判 :日本経済新聞(20)
避難指示区域別居住状況/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-(南相馬市)
(21)
広報なみえ - 広報なみえ - 浪江町ホームページ(浪江町)
(22)
広報とみおか/富岡町(23)
県内外の避難・居住先別人数【令和4年1月1日現在】/富岡町(24)
ホーム/富岡町(25)
楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ(26)
令和4年1月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ(27)
山木屋地区の居住の状況 - 川俣町公式ホームページ(川俣町)
(28)
住民生活課 - 葛尾村ホームページ(29)
広報かつらお - 葛尾村ホームページ(30)
田村市民の避難状況動向調査報告 - 福島県田村市ホームページ(31)
居住・避難状況 - 大熊町公式ホームページ(32)
避難状況| 双葉町公式ホームページ(33)
福島県の推計人口(令和4年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(34)
東海発電所 - Wikipedia(35)
核燃料サイクル | 原子力開発と発電への利用(36)
核燃料サイクル - Wikipedia(37)
原子燃料の再処理 - 原子燃料サイクルとは | 電気事業連合会(38)
六ヶ所再処理工場 - Wikipedia(39)
東海再処理施設の廃止作業2年ぶり再開へ 完了に70年:朝日新聞デジタル(40)
NUMO - ニューモ - 原子力発電環境整備機構(41)
栃木県/指定廃棄物の処理について(42)
原子力発電のしくみ - 原子力発電について|中部電力(43)
もんじゅ - Wikipedia(44)
MOX燃料 - Wikipedia(45)
大間原発 - Wikipedia(46)
環境用語集:「トイレなきマンション」|EICネット(47)
岸田首相「原子力も一つの選択肢」 温室ガス削減目標堅持【21衆院選】:時事ドットコム(48)
原子力発電(核燃料サイクル関連)のパンフレット|資源エネルギー庁(49)
[Q]再稼働までに事業者が行う手続きは? | エネ百科|きみと未来と。(50)
女川原発再稼働「同意」 住民の不安を置き去りか | 中国新聞デジタル(51)
女川原子力発電所 - Wikipedia(52)
柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia(53)
高浜発電所 - Wikipedia(54)
東海第二発電所 - Wikipedia(55)
「合格」の先に-島根2号機 審査書案了承〈上〉 安全対策7年半 なお課題 宍道断層 議論長期化 | 山陰中央新報デジタル(56)
島根県:住民説明会(トップ / 防災・安全 / 防災・防犯 / 防災 / 原子力)(57)
女川原子力発電所に関する住民説明会 動画配信 - 宮城県公式ウェブサイト(58)
島根県、地元同意判断へ着々 原発2号機の再稼働巡り関係自治体の考え注視 | 中国新聞デジタル(59)
>東海第二原発 再稼働の道険しく 12月に対策工事完了予定 30キロ圏市町村の広域避難計画策定も見通せず:東京新聞 TOKYO Web(60)
【経済インサイド】東電の浮沈握る「柏崎刈羽原発」再稼働 地元・新潟県民の不信感は解消できるのか(2/4ページ) - 産経ニュース(61)
東北・九州エリアにおけるご家庭向け電気料金プランの受付開始について|プレスリリース|東京電力エナジーパートナー株式会社(62)
料金プラン|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社(63)
新潟県人口10万人減 220万人 国勢調査速報値 減少数全国2位(64)
>新潟の天気の特徴を調べてみました!関東とはココが違う! | 新潟永住計画(65)
東京電力改革・1F問題委員会(第6回)‐配布資料(METI/経済産業省)中の
参考資料(PDF形式:783KB)(66)
「世界最悪」レベルの事故の後始末は終わってないが…東京電力が柏崎刈羽原発を動かしたい理由:東京新聞 TOKYO Web(67)
新潟 柏崎市・刈羽村で原発再稼働に前向きな現職が当選 | 注目記事 | NHK政治マガジン(68)
2016年新潟県知事選挙 - Wikipedia(69)
新潟知事選:争点は原発 「自主投票」の民進、連合と溝 | 毎日新聞(70)
全国電力関連産業労働組合総連合 - Wikipedia(71)
全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会 - Wikipedia(72)
2018年新潟県知事選挙 - Wikipedia(73)
【新潟県知事選】新潟知事選テコ入れ 二階俊博幹事長が新潟入り 総裁選視野「まるで派の選挙」(1/2ページ) - 産経ニュース(74)
新知事でも「柏崎刈羽再稼働」が難しい理由 | 原発再稼働の是非 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース(75)
新潟日報モア 知事選で連合新潟、花角氏支援急ぐ 政党色薄める思惑、自民 ...(76)
花角英世 - Wikipedia(77)
ririri@ririri1108#新潟県知事選挙 #花角英世 #羽越新幹線 #新潟空港(78)
森友学園問題 - Wikipedia(79)
>民主党 (日本 1998-2016) - Wikipedia(80)
放射線監視室 - 福島県ホームページ⇒
令和元年台風19号に伴う環境放射能モニタリング結果について(最終報) [PDFファイル/1.12MB](81)
100Bq/kg と 8,000Bq/kg の二つの基準の違いについて - 環境省(82)
「災害ごみ」福島県外処理始まる 本宮から新潟・焼却場へ搬出 - 福島民友 | Jap Prelola(83)
めげ猫「タマ」の日記 福島の放射能汚染ゴミが新潟県五泉市に運ばれました。(84)
五泉新市長に経済・雇用期待 市長選 出口調査 新潟日報(85)
福島事故「三つの検証」 初の説明会 新潟日報(86)
原発事故に関する3つの検証について - 新潟県ホームページ(87)
泉田裕彦 - Wikipedia(88)
>技術委不再任「継続性ないがしろ」 県へ再任求め要望書:朝日新聞デジタル(89)
令和2年度第6回新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会(令和2年11月25日開催) - 新潟県ホームページ⇒
議事録 [PDFファイル/413KB](90)
>原発再稼働 技術委7人不再任へ 県、高齢理由 規模も縮小 /新潟 - 毎日新聞(91)
新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会 - 新潟県ホームページ(92)
新潟県知事一覧 - Wikipedia(93)
菅派結成で二階派らと負け組連合?岸田、安倍派ら勝ち組に対抗「手柄横取りされ、忸怩たる思い」(AERA dot.) - goo ニュース(94)
花角県政1年 順風一転 多難の航海 新潟日報(95)
【2021年 衆院選】新潟県(小選挙区)開票速報 | 朝日新聞デジタル | 衆議院選挙(2021年総選挙)特設サイト(96)
新潟県選挙区 - Wikipedia(97)
鷲尾英一郎 - Wikipedia(98)
二階派「しばらく冷や飯」 菅政権で権勢、党役員人事で冷遇:朝日新聞デジタル(99)
- Wikipedia(100)
平成29年10月22日執行 衆議院議員選挙・最高裁裁判官国民審査 - 新潟県ホームページ(101)
議員名簿 - 新潟県ホームページ(102)
大平悦子 - Wikipedia(103)
藤田明美 - Wikipedia(104)
桑原悠 (政治家) - Wikipedia(105)
寺田静 - Wikipedia(106)
イージス・アショアに関する情報について|秋田市公式サイト(107)
「県民のために仕事する」 本県関係議員が国会初登院 - 新潟日報(108)
室井佑月 - Wikipedia(109)
[社説]日本は佐渡金山の世界遺産推進強行に伴う韓日関係悪化に責任を負うべき : 社説・コラム : hankyoreh japan(110)
トキエア - Wikipedia(111)
"日本経済新聞 新潟知事、トキエア就航「22年秋に」 新潟発着便を充実(112)
高規格幹線道路網計画の変遷 - 国土交通省(113)
日本海東北自動車道 - Wikipedia(114)
尾瀬 - Wikipedia(115)
只見川 - Wikipedia(116)
尾瀬原ダム計画 - Wikipedia(117)
ふくしまの恵み(118)
郡山産ブランド米「あさか舞」/郡山市公式ウェブサイト(119)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(120)
イトーヨーカドー 郡山店
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- 2022/01/30(日) 19:54:44|
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