2016年9月12日に避難指示が概ね解除された福島県葛尾村(1)の帰還者は
1月1日 337人(ピーク)
2月1日 335人
3月1日 335人
で(2)、今年に入り減少ないしは横ばいになりました。同村への帰還は止まりました。同村で大規模なエビの養殖場設置が決まったのですが(3)、住民を帰還させる効果はなかったようです。
福島県葛尾村は福島県東部を南北に連なる阿武隈高地に位置する山村です。原発事故によって全村に避難指示が出されました(1)。
※1(4)(5)にて作成
※2 旧避難区域は(6)による
図-1 福島県葛尾村
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(7)を超えた地域が広がっています。事故から11年ですがが葛尾村は今も汚染されたままです。
福島事故直後に二種類の避難区域が設定されました。警戒区域と計画的避難区域です。警戒区域は事故直後の2011年3月12日に設定されました。計画的避難区域は事故後にしばらくしてから放射線量が高いことが判明し設定された避難区域で、設定されたのは事故から1ヶ月以上が過ぎた2011年4月22日です(6)。さらには、警戒区域では残された家畜は殺処分となりました(8)。一方で、計画的避難区域では一定の条件下で家畜の持ち出しが認められました(9)。計画的避難区域は家畜の持ち出し等の為になかなか逃げなった村です。葛尾村の大部分は計画的避難区域になりました(6)。事故前に葛尾村では3,448頭の牛と3,863頭の豚が飼育されていした(10)。これは事故前(2011年3月)の人口1,524人(11)を超えます。
以下に葛尾村の赤ちゃん誕生数を示します。

※1(11)を集計
※2 2022年は1月のみ
図―2 福島県葛尾村の赤ちゃん誕生数
図に示すように2012年から女の子が多く生まれるようになりました。妊娠期間を280日とすると(12)、事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるのは概ね2012年以降です(注1)。2012年からを合計すると
男の子 37人
女の子 62人
で、女の子が多くなっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的な差があるとさえる5%(13)以下の1.2%でした(14)。
通常は男の子が多く生まれるので(15)異常な事態です。
福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。

※(16)を引用
図―3 福島の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。放射線影響研究所は広島や長崎で遺伝的影響がな事の根拠に生まれている赤ちゃんの男女の比率に異常がない事あげています(17)。広島や長崎では起きなかった事が福島県葛尾村では起きています。
それでも自公政権は「安全」だとして(18)、2016年6月に大部分で避難指示を解除しまた(1)(6)。そして村再興の試みがなされています。
2016年4月、 凍み餅の販売再開(19)。
2016年4月 「しみちゃん」が葛尾村のイメージキャラクターとなる(20)。
2018年3月 安倍元総理が葛尾村を訪問、凍み餅のプレゼンを受ける(21)。
2018年9月 酪農再開(22)
2018年秋 養鶏(ブロイラー飼育)再開(23)
2019年9月3日 マンゴーの初収穫(25)
2019年9月28日 江戸時代に同村で上演されていた能と狂言の舞台が約160年ぶりに復活(26)
2020年1月2日 村内で成人式(26)
2021年3月 村内で聖火リレー(27)
2021年5~11月 村内でのTOKIOの米作りが全国放映される(28)。
2022年3月 大規模なエビの養殖場設置が決定(3)。
以下に葛尾村民の居住状況を示します。

※(2)(29)を集計
図―4 葛尾村民の居住先
図に示す様に住民は戻りません。2月1日時点帰還者は、
対象 1,194人中 335人(28%)
です(2)。さらに、帰還者は
1月1日 337人(ピーク)
2月1日 335人
3月1日 335人
で(2)、今年に入り減少ないしは横ばいになりました。同村への帰還は止まりました。同村で大規模なエビの養殖場設置が決まったのですが(3)、住民を帰還させる効果はなかったようです。
図に示しように、住民の多くは自宅を建ててるなどして村外に安定した住居を手に入れて方が多い「その他」が大部分です。多くの方は今後も村に戻ることはありません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島県沖で取れる海産物でエビはポピュラーではありません(30)。福島産エビを見たら放射能で汚染された葛尾村産養殖エビになります。消費者が受け入れるとは思えません。
福島を代表する農作物に米があります(31)。福島県いわき市産のお米は「いわきライキ」といって最高の味のお米です(32)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(33)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。

※(34)を引用
図-5 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません
―注記―
(注1)3月11日の280日後は12月16日
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
葛尾村 - Wikipedia(2)
住民生活課 - 葛尾村ホームページ(3)
葛尾に国内最大エビ養殖場 7社出資のHANERU社、24年度出荷へ:震災11年ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNe(4)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和3年8月31日~10月25日測定) 令和4年03月04日(5)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(6)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(7)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(8)
警戒区域内の家畜の安楽死処分の対応に関するQ&A:農林水産省(9)
計画的避難区域及び緊急時避難準備区域における家畜の取扱い等について:農林水産省(10)
わが葛尾村の農業 -022/036page(11)
福島県の推計人口(令和4年2月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(12)
妊娠期間「十月十日(とつきとおか)」の計算・妊娠週数の数え方 [妊娠の基礎知識] All About、
(13)
有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書(14)
めげ猫「タマ」の日記 女の子が多く生まれる福島県葛尾村(2021年11月まで)(15)
出生性比(16)
只見あす初戦 応援団が甲子園出発 2022/03/21 TUFchannel(17)
原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 ? 公益財団法人 放射線影響研究所 RERF(18)
国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判 :日本経済新聞(19)
伝統の「凍み餅」を守り、次世代へ(20)
葛尾村公式イメージキャラクター「しみちゃん」について - 葛尾村ホームページ(21)
平成30年3月10日 福島県訪問 | 平成30年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ(22)
福島・葛尾村に北海道から乳牛 年内出荷に向け酪農を再開 - 産経ニュース(23)
養鶏再開 畜産復興へ光 福島・葛尾村で7(24)
福島県葛尾村で育てたマンゴー初収穫 東北大 | 河北新報オンラインニュース(25)
福島・葛尾村、160年ぶりに能 原発被災からの復興アピール | 共同通信(26)
広報かつらお 2019年度 - 葛尾村ホームページ⇒
広報かつらお2月号 [PDFファイル/6.06MB](27)
東京オリンピック聖火リレー | 一般社団法人葛尾むらづくり公社(28)
DASH村 ~福島・葛尾村の荒れ地を田んぼに~|ザ!鉄腕(29)
広報かつらお - 葛尾村ホームページ(30)
発見! ふくしま 豊かな海が育む、「常磐もの」を自宅で味わう。 | Pen Online(31)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(32)
Iwaki Laikiの特徴 | いわき産コシヒカリのブランド米「Iwaki Laiki-いわきライキ」(33)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(34)
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- 2022/03/25(金) 19:49:22|
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