fc2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

再び安値、福島のイチゴ価格(1-4月)

 各年1-4月の福島産イチゴの東京中央卸売でのイチゴの1kg当たりの取引価格を(1)、全国平均と比較すると
 2021年  13円安
 2022年 169円安
と昨年はほぼ全国平均と同じなったのですが、今年は再び安値です。これは消費者が福島産イチゴの特性を正しく理解したためであり、当然の事です。
 福島の冬と春を代表する作物にイチゴがあります(2)。イチゴがくだものか野菜かは議論があると思いますが(3)、福島県は野菜に分類しています。
野菜としては福島県3位の出荷額のイチゴ
 ※(4)を引用
 図―1 福島県の野菜の出荷額

 イチゴの出荷額は26億円で、キュウリ、トマトについで3位です。これは福島県が特産品と主張するアスパラガス(5)よりも多くなっています。イチゴは福島の農業にとって重要な作物です。
 以下に福島県のイチゴの生産量を示します。
伊達市がトップの福島のイチゴ生産
 ※(6)より作成
 図―2 福島のイチゴの生産量

 図に示す通り、伊達市がトップです。以下に示します。 

汚染されている事故12目の福島県伊達市  凡例 
 ※1(7)(8)にて作成
 ※2 避難区域・旧避難区域は(9)による
 図―3 福島県伊達市


 図に示す様に福島最大のイチゴ産地の伊達市はICRPが平常時における一般の人が受ける線量限度とする年間1ミリシーベルト(10)を超えています。同市は特定避難勧奨地点が避難指示が出なかった市町村で唯一設定されました(11)。旧避難地域に隣接し、避難しなかった市町村のなかでは最も汚染が酷い場所です。福島のイチゴは今シーズンも含め10シーズン連続で、汚染された地を中心に栽培されています。福島のイチゴが11年連続で汚染された地で作られています。
 以下に伊達市産イチゴの検査結果を示します。
検査結果が出てこない福島県伊達市産イチゴ
 ※(12)を引用
 図―4 伊達市産イチゴの検査結果

 図に示すように汚染がひどい最大産地の検査が出てきません。最大産地でも汚染がひどい伊達市産イチゴの検査を避けているようです。これで消費者の理解が得られるでしょうか?今年3月までの東京中央卸売市場の取引価格が発表のなったので各年1-4月のイチゴの取引価格を集計しました。
再び価格差が拡大した福島のイチゴ価格
 ※(1)を集計
 図―5 東京中央卸売市場での各年1-3月のイチゴの取引価格

 全国平均と福島産イチゴの価格差を見ると1-4月でみると、1キログラム当たりで
  2010年(事故前) 38円安
  2011年(事故時)445円安
  2021年(昨年)  13円安
  2022年(今年) 169円安
で、原発事故後の全国平均に比べ大幅に安くなりましたが、昨年はほぼ回復しました。しかし、今年は再び価格差拡大です。岸田総理はこれを「風評被害」と呼んでいますが(13)、消費者が福島産の特性を正しく理解すれば当然の事です。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産を避けるには「風評」でなく「汚染」の実態がある以上は、可能な範囲で避けるべきと伊達市の皆様は考えています。
 福島を代表する野菜にトマトがあります(5)。福島県白河市当たりの特産品です。同市当たりのトマトは引き締まったコクのあります(14)。福島県は福島産は「安全」だと言っています(15)。でも、福島県白河市近郊のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県白河市近郊のスーパーのチラシ
 ※(16)を引用
 図-6 福島産トマトが無い福島県白河市近郊のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県白河市や周辺の皆様を見らない「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索「大分類:果実」⇒「中分類:いちご類」で検索
(2)果物 | JA全農福島
(3)いちごやメロンは野菜なの? 果物コラム
(4)第2章 福島県の産業 - 福島県ホームページ
(5)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(6)作物統計調査1> 市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次>2006年中の9-5⇒ 野菜(果実的野菜) ⇒福島県
(7)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和3年8月31日~10月25日測定) 令和4年03月04日
(8)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(9)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(10)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(11)あの時の判断】元伊達市長・仁志田昇司氏 高線量の点に困惑 特定避難、地域実情合わず | 福島民報
(12)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒野菜⇒あ行⇒い⇒イチゴ、イチゴ施設および伊達市で2022年1月1日以降に検索
(13)首相、原発の風評被害の払拭へ「適切な情報発信」 - 日本経済
(14)>特産品 - しらかわ | JA夢みなみ
(15)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(16)イオン 白河西郷店のチラシ・特売情報 | トクバイ
スポンサーサイト



  1. 2022/05/24(火) 13:14:22|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<汚染水海洋放出、福島県で議論が始まる、福島県知事は? | ホーム | 新潟県知事選、争点は柏崎刈羽再稼働>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/4003-a21a74b6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)