食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。週末なので、今週の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。
①検査数6、691件中37件の基準値超え(全体の2.2%)
②平均は、1キログラム当たり12.3ベクレル、最大は3,000ベクレル(栃木県産 チチタケ)
③基準超の食品は、福島、茨城、栃木、広島
で見つかっています。
※集計期間7月30日から8月3日
※牛肉を除く

図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(8月1週)
色分けは以下の通りです。
赤 基準超えの食品が見つかり流通していた可能性のある県(1)。
橙 出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄 基準値超えの食品が見つかった県
1.広島産の汚染しいたけがスパーで売られた!
新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える380ベクレルの放射性セシウムを検出するおそれのある広島県産の生シイタケが豊橋、豊川、田原市内でおよび広島県で流通していました。原因は、セシウムで汚染された東北産の原木を使ったためです(2)(3)(4)(5)。

※(6)をキャプチャ画像を(=^・^=)が編集
図―2 原木から生えるシイタケ
生産者は、広島県三次市の三良坂きのこ産業です。(=^・^=)が確認できた範囲の流通先は、愛知県岡崎市や広島県内の生協ですが、広島と愛知に出荷されている以上、他にも出荷されている可能性は否定できないと思います。(=^・^=)が見つけたパッケージを以下に示します(2)(3)(4)(5)。シイタケを買うときはパッケージの確認なんどの十分な注意をお願いします。




※(4)(5)による。
図―3 「三良坂きのこ産業」のパッケージ
※(6)をキャプチャー画像を(=^・^=)が編集
図―4 三良坂きのこ産業の外観と社長
この件、三良坂きのこ産業もセシウム汚染食品を出荷した他の業者さんと同様に無責任だと思います。食品を扱う業者産は、安全には細心の注意を払うのが当たりまえです。セシウムに汚染された可能性のある東北産の木材で食品を作れば、汚染食品ができるのは明らかです。以下に原木の放射性セシウム濃度と取れたシイタケの放射性セシウム濃度の比較を示します。

※(7)のデータを(=^・^=)がグラフ化
図―5 原木とシイタケのセシウム濃度の関係
シイタケと関係ない(=^・^=)でも入手できるデータです。専門の業者産なら、この程度のデータは容易に入手できると思います。以前にも、福島県産の薪(放射性セシウム濃度440(Bq/kg))から、汚染された沖縄そばができたとの事件がありました(8)。過去の記録を調べれば、福島の木材がどの程度汚染されており、どの程度汚染されたシイタケができるか分かるはずです。そして、基準超えの可能性あるなら、原木ないしシイタケあるいは両方を検査し、問題があるものは廃棄するか、購入先に返却するのが義務だと思います。
2.チチタケ爆発の栃木県!
栃木県を代表するキノコのチチタケが、基準を超えたことを書きました(9)。その後も追加のデータが発表され、なんと基準値(100Bq/kg)の30倍の3,000(Bq/kg)のチチタケが見つかりました。

図―6 栃木県のチチタケのセシウム濃度検査結果
そんだ訳で野生のキノコに出荷制限がだされました。ただし、栃木県全域でなく基準超えのキノコが見つかった日光市、真岡市、那須塩原市、益子町及び那珂川町のみです(10)。チチタケは栃木県全域に分布しています(11)。

※栃木県のデータによる(11)
図―7 栃木県のチチタケの分布状況
(=^・^=)がざっと数えたら生息箇所は40程度あります。検査は10件です。1箇所に1回の検査としても30箇所は検査されていません。他で基準超えなら検査されてないところの基準超えの可能性は非常に高いはずです。でも採取も販売もできます。
もうすぐにお盆、東北方面に行かれる方も多いと思います。でも、途中で直販所などにより、栃木県の農産物を買うことを(=^・^=)はお勧めできません。検査されていない農作物が売られている可能性があるからです。
3.「うなぎ」は土用の丑が過ぎて出荷制限(福島県)
先週の水曜日(7月27日)は土用の丑でした(11)。ウナギを食べたかたも多いともいます。ところで、8月2日に福島県に対し、阿武隈川のウナギに出荷制限が決まりました。どのような検査か(=^・^=)なりに調べてみました。今年は、福島県で2件、宮城県で1件の合計の3件の検査結果は出ていいます。検査結果はすべて暫定基準値を超えています。
表―1 阿武隈川産のウナギの検査結果

3回目の検査、ウナギを捕まえたのは土用の丑の前の7月19日ですが、発表は土用の丑の後の8月1日で、8月2日に出荷禁止です。捕獲から発表までこんなに時間がかかるのですかね!土用の丑の後に発表するように、時間稼ぎをしたんね想像したくなるデータです。なお、宮城県は、7月22日に捕まえたウナギの検査結果を土用の丑前の7月25日に発表しています。ことらも基準値を超えていますが、出荷制限はかかっていません。
<余談>
大量のセシウム汚染木材、どのように処分するのかな?

※(6)をキャプチャ
図-8 山積みされた木材
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)(2)
汚染シイタケが豊橋市内で流通 | 東日新聞(3)
#20120803(4)
ニュース 一宮生協ホームページ(5)
生協ひろしま | 緊急メッセージ 【緊急】「しいたけ」の商品回収のお願いとお詫び(6)
三良坂きのこ産業有限会社 - YouTube(7)
原木栽培における放射性セシウムの移行の調査結果をまとめました(4月11日現在)::株式会社富士種菌(8)
めげ猫「タマ」の日記 福島産の「まき」で調理したら、セシウム汚染食品ができた。(9)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月4週)(10)
原子力災害対策特別措置法第20条第3項の規定に基づく食品の出荷制限の設定について|報道発表資料|厚生労働省(11)
土用の丑の日 - Wikipedia
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- 2012/08/04(土) 19:56:03|
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