食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。8月16日に5日までの食品中のセシウム検査結果が11日遅れで発表になりました(4)。お買い物の参考に頂ければ幸いです。前回に続き(5)今回もセシウム入り食品が見つかりました。事故から11年以上ですがセシウムに混入食品が見つかり続けています。牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
①検査数 344件
②平均は1キログラム当た1ベクレル、最大31ベクレル(千葉県産ウナギ)。
厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を解析すると
・千葉県産スズキからはセシウム、福島産は308件連続ND
・福島で露地栽培キュウリの出荷が始まる。汚染がひどい主産地を検査しない福島県
・過去最高のセシウムが見つかった福島県産マクワウリ
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。なお、基準値は(6)に記載の通りです。
1.千葉県産スズキからはセシウム、福島産は308件連続ND
千葉県スズキからセシウムが見つかったと発表がありました(8)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 淡水を除く
※3 日付けは採取日
図―1 スズキの検査結果
図に示すように千葉県産だけでなく宮城、茨城県産からも見つかっています。一方、福島県が検査した福島産スズキは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると308件連続で検出限界未満(ND)です。
青森県産マダラからもセシウムが見つかったと発表がありました(9)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは採取日
図―2 マダラの検査結果
図に示すように青森産だけでなく北海道、岩手、宮城県産からも見つかっています。一方、福島県が検査した福島産マダラは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると616件連続で検出限界未満(ND)です。
千葉県産マトウダイからもセシウムが見つかったと発表がありました(10)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは採取日
図―3 マトウダイの検査結果
図に示すように千葉県産だけでなく宮城、茨城県産からも見つかっています。一方、福島県が検査した福島産マトウダイは厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると252件連続で検出限界未満(ND)です。
以下に海産魚の検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは採取日
図―4 海産魚の検査結果
図に示すように福島を除く東日本で太平洋に面する全ての道県で見つかっています。一方、福島県が検査した福島産海産魚は厚生労働省や福島県の発表(1)(2)を数えると3,091件連続で検出限界未満(ND)です。海は繋がっているのに汚染源がある福島産からはセシウムが見つから無い等はおかしな話です。
スズキ、マダラ、マトウダイ等の農水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると概ね福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(11)実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低く出る出荷前検査で安全とされ出荷されます。
2. 福島で露地栽培キュウリの出荷が始まる。汚染がひどい主産地を検査しない福島県
福島を代表する野菜にキュウリがあります(12)。露地栽培が主流です(13)。今年も露地栽培キュウリの出荷が始まりました(14)。伊達市、二本松市、須賀川市が主要な産地です(12)。以下に示します。
※1(15)(16)にて作成
※2 避難区域は(17)による。
図―5 伊達市、二本松市、須賀川市
図に示す様に、旧避難区域に隣接し、ICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(18)を超えた地域が広がっています。さらに避難区域指定後に新たに放射線量が高いことが判明し、避難支援が行われた特定避難勧奨地点もこに地域に設定されいます(19)。福島のキュウリは、避難指示がでなかった場所としては最も汚染がひどい場所で栽培されています。確り検査して欲しいと思います。以下に主要産地(伊達市、二本松市、須賀川市)の検査結果を示します。

※(20)を引用
図-6 福島県伊達市、二本松市、須賀川市産キュウリの検査結果
図に示すように検査結果が出て来ません。それでも、福島県は福島産の安全を検査で安全を確認していると主張しています(21)。
福島産は検査されていなくても、検査で「安全」とされ出荷されます。
3.過去最高のセシウムが見つかった福島県産マクワウリ
福島産マクワウリからセシウム見つかったと発表がありました(22)。以下に検査結果を示します。

※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けはサンプル日
※4 基準値は(6)による
図-7 福島県マクワウリの検査結果
図に示すように事故後、検出限界未満(ND)が続いていましたが、突然のセシウムです。事故から11年以上が経過しましたが、福島産はセシウムが上昇することがあります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他より低く出る出荷前検査で「安全」とされ出荷される福島産
・検査していなくとも、検査で「安全」とされる福島産
・セシウムが上昇する福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」です(23)。
(=^・^=)は心配なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島でも梱包米飯メーカーがあります(24)。そこの梱包米飯はふっくらとした食感、炊きたてのような美味しさです(25)。福島県は福島産は安全だとしています(26)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産梱包米飯はありません。

※(27)を引用
図―8 福島県産梱包米飯が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
加工食品等の放射性物質検査について - 福島県ホームページ(4)
食品中の放射性物質の検査結果について(1302報)(5)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月9日発表)―宮城・茨城産マアジからはセシウム、福島産は696件連続ND―(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)(4)⇒1 自治体の検査結果⇒ 検査結果(Excel:203 KB)
(8)(7)⇒No1017、1033、1058、1068
(9)(7)⇒No20
(10)(7)⇒No1012
(11)
農林水産部 - 福島県ホームページ(12)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(13)
特産品を知る | JAふくしま未来について | JAふくしま未来(14)
トピックス | JA夢みなみ(15)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和3年8月31日~10月25日測定) 令和4年03月04日(16)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(17)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(18)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(19)
>緊急時避難準備区域について -首相官邸ホームページ-(20)
品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒果物⇒か行⇒き⇒キュウリ、伊達市、二本松市、須賀川市で検索
(21)
水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ(22)(2)⇒
令和4年8月12日公表:野菜・果実(R4.8.4-8.9採取分) [PDFファイル/130KB]⇒No39
(23)
めげ猫「タマ」の日記 福島産、食べて応援、あの世行き(2021年6月~22年5月)(24)
フクシマフーズ - Wikipedia(25)
製品案内 | フクシマフーズ(26)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(27)
イオン 福島店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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