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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

安値が続く福島のブドウ(9・10月)

 福島の9・10月の1キログラムあたりのブドウ価格は
 ・事故前(2010年9・10月)福島産 33円高(福島産  779円、全国平均  746円)
 ・今年(2022年9・10月) 福島産337円安(福島産1,153円、全国平均1,490円)
で(1)、昨年に比べ山梨産は値上がりしましたが、福島産は値下がりし、福島産モモはますます安値になりました。これは消費者が福島のモモについて正しく理解しているためであり、当然です。
 ブドウは福島を代表する果物の一つです(2)。福島市、伊達市が主要な産地です(3)。以下に示します。
事故から11年半を経て汚染されている福島市・伊達市     凡例 
 ※1(4)(5)にて作成
 ※2 避難区域は(6)による。
 図―1 福島県福島市、伊達市
 
 図に示す様に、旧避難区域に隣接し、ICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(7)を超えた地域が広がっています。さらに避難区域指定後に新たに放射線量が高いことが判明し、避難支援が行われた特定避難勧奨地点もこに地域に設定されいます(8)。福島のブドウは、避難指示がでなかった場所としては最も汚染がひどい場所で栽培されています。
 以下に福島産ブドウの検査結果を示します。
 セシウムが見つかり続ける福島産ブドウ
 ※1(9)(10)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※3 日付けはサンプル日
 図―2 福島産ブドウの検査結果

 図に示すように昨年もセシウム入りでした。福島産ブドウはセシウム入りが続きます。福島産ブドウを食べると被ばくリスクを負います。
 以下に各年1-9月の9ヶ月間の福島市・伊達市の合計の葬式数を示します。
事故後に葬式が増えた福島市・伊達市
 ※1(11)を集計
 ※2 震災犠牲者は(12)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
 図―3 福島市・伊達市の各年1-9月の葬式数

 図に示すように事故後に急に増えています。そして回復することなく今も続いてます。数値を記載すると
 事故前(2010年1-9月)2,745人
 今年(2022年1-9月) 3,536人
で29%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したらほぼ0(2×10-23)でした。以下に計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果(葬式)
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(13)による。
有意差検定表


 福島県のひらた中央病院が福島産米を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(14)。以下に結果を示します。

 表―2 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
 ※(14)を集計
福島産許容する割合が多い郡山市、少ない相馬・南相馬市

 表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では多くの方が福島産野菜を避けています。同様にブドウ等の福島産果物も同じだと想像されます。相馬市・南相馬市の葬式数は福島県の発表
 事故前(2010年1-9月) 964人
 今年(2022年1-9月)1,010人
で、あまり変りありません。無論、統計的な差もありません。
 それでも福島県は福島産は安全であり(15)、避ける行為を「風評被害」と呼んでいます(16)。消費者がこの主張を受け入れるでしょうか?福島のブドウは9・10月がシーズンです(17)。各年9・10月のブドウの価格を比較してみました。
事故後に全国平均に比べ安くなった福島産ブドウ
 ※(1)を集計
 図―4 ブドウ価格

 図に示すように、福島のブドウは事故は全国平均に比べ高値でしたが、事故後は12シーズン連続で安くなりました。数値を記載すると
 福島の9月の1キログラムあたりのブドウ価格は
 ・事故前(2010年9・10月)福島産 33円高(福島産  779円、全国平均  746円)
 ・今年(2022年9・10月) 福島産337円安(福島産1,153円、全国平均1,490円)
です。
福島のブドウは
 ・主要産地は汚染されている。
 ・12シーズン目もセシウム入りである。
 ・主要産地では葬式が増えているが、そうでは無い相馬・南相馬では増えていない。
との特徴があります。消費者が福島のブドウについて正しく理解すれば、安くなるのは当然の事です。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産を避けているのはフクシマの皆様も同じです。
  福島では約79万羽のブロイラーが飼育されています(15)。福島もそこそこ養鶏が盛んです。福島の鶏肉は美味しいとの事です(16)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(17)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(18)を引用
 図―5 福島産鶏肉が無い福島県福島市のスーパーのチラシ 

(=^・^=)も福島県鏡石町の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―

(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索各年7月について、大分類⇒果実、中分類⇒もも類で検索
(2)くだもの消費拡大委員会 ? 福島県くだもの消費拡大委員会
(3)くだものづくりがさかんな福島盆地
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和3年8月31日~10月25日測定) 令和4年03月04日
(5)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(6)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(7)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(8)>緊急時避難準備区域について -首相官邸ホームページ-
(9)報道発表資料 |厚生労働省
(10)農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(11)福島県の推計人口(令和4年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(四半期に1回更新) - 福島県ホームページ
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(14)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(15)福島県畜産のすがた - 福島県ホームページ
(16)-福島三大プライド鶏対決- | 伊達物産株式会社
(17)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(18)イオン 福島店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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  1. 2022/11/24(木) 19:59:22|
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