JR東日本は24日、利用者の特に少ない地方路線の2021年度収支を公表しました。その中で福島県内では3路線、9区間、302kmが該当し、収入3.7億円に対し支出が68.2億で、赤字が65億円です(1)。福島は車社会であり(2)、人口減少も進んでいます。今後も収支がますます悪化します。
福島は車社会です(2)。そのためか、鉄道があっても、鉄道に平行して自動車専用道路整備が進められてきました。原発事故後の12年を見ても
2015年 3月 常磐道常全線開通(3)(常磐線に平行)
2015年 9月 会津縦貫北道路全線開通(4)(磐越西線会津若松-喜多方間に平行)
2017年11月 東北中央道 福島大笹生 - 米沢北間が開通(5)(山形線福島県区間に平行)
2019年 3月 磐越道田村スマートインターチェンジ供用開始(6)(磐越東線船引駅近く)
また、今は暫定二車線である常磐道広野-山元間や磐越道会津若松-安田間を4車線化が計画されています(3)(6)。また、事故前には磐越西線・磐越東線の平行して常磐道が全通しています(6)。
福島は原発事故によって汚染されました。


※1(7)(8)にて作成
※2 避難区域は(9)による
図―1 特異的に汚染されている福島
図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(10)を超えた地域が広がっています。事故から11年半が経過しましたが、福島は汚染されたままです。
以下に原発事故以降(2011年3月以降)から2022年9月末までの、福島県の社会的増減を示します。

※1(11)を集計
※2 2022年9月まで
図-2 原発事故以降の福島の社会的増減
図に示すように20代前半女性を中心に多くの方が福島から出て行いきました。数値を記載すると20代前半で
男性 13,361人減
女性 23,762人減
で、男性の倍近い20代前半女性が福島から出ていっています。2011年3月当時の福島県の20代前半女性の人口は42,179人ですので、半分以上です。
福島の女性はお隣の茨城や宮城県に比べても大変に綺麗です。

※(12)をキャプチャー
図-3 福島の綺麗な女性
何処へ行っても歓迎されます。敢えて汚染されている福島に残る必要はありません。若い女性がいなくなれば、子供が生まれなくなります。
以下に各年10月から翌年9月までの福島での赤ちゃん誕生数を示します。

※(1)を各年10月~翌年9月の1年間で集計
図―4 福島の赤ちゃん誕生数
年々減り続けています。数値を記載すると
事故前(2009年10月~10年9月) 16,271人(男の子8,366人、女の子7,905人)
近々1年(2021年10月~22年9月)10,018人(男の子5,156人、女の子4,862人)
で、事故前に比べ38%減っています。
JR東日本は24日、利用者の特に少ない地方路線の2021年度収支を公表しました。全国で69区間、2,218kmを対象にしています。

※(12)を11月25日に閲覧
図-5 利用者の特に少ない地方路線の収支を公表を報じる福島県の地方紙・福島民友
このうち、福島では4路線、9区間(水郡線(常陸大子-磐城塙、磐城塙-安積永盛)、只見線(会津若松-会津坂下、会津坂下-会津川口、只見-小出)、磐越西線(会津若松-喜多方、喜多方-野沢、野沢-津川)磐越東線(いわき-小野新町))302kmが該当します。以下に示します。なお、常陸大子は茨城県、小出と津川は新潟県に位置します。

※1(7)(8)にて作成
※2 避難区域は(9)による
※3 利用者の特に少ない地方路線は(1)による。
図―5 福島の利用者の特に少ない地方路線
輸送密度は
輸送密度(平均通過人員)=(運んだ人数×運んだ距離)÷(路線の営業キロ)÷(営業日数)
で定義されます(13)。以下にJR東は収支率を
収支率:各線区の営業費用に他する運賃収入の割合
としています。以下に利用者の特に少ない地方路線として公表した全国で69区間の輸送密度と収支率の相関を示します。

※(1)で作成
図-6 輸送密度の収支率の相関
図に示しように直線に並んでいます。鉄道の収支率はほぼ輸送密で決まります。鉄道の収支はほぼ輸送密度によって決まります。福島では道路整備が進められており、一方で人口減が進んでいます。当然ながら輸送密度は低下し、福島の鉄道赤字はこれからも膨らみます。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島は原発事故で人口減で加速しましたが、地方全体でも人口減が続いています(14)。一方で、地方での道路整備は進められています。JR東日本は奥羽本線新庄-大曲間も利用者の特に少ない地方路線として発表しています。収入4.3億円に対し支出は77,1億円で73億円近い赤字を出しています(1)。一方で、奥羽本線に平行する形で東北中央道の整備が進められています(5)。人口減と合わせ、奥羽本線の利用者もどんどん減ってはずです。赤字鉄道であっても維持は社会的責務との意見もあると思います(15)。だだし、自公政権は道路整備によって、地方の鉄道の赤字増大させる施策を進めめています。増えた赤字は現状では首都圏の満員電車から得た収益や新幹線の収益(16)で穴埋めしている形です。道路も鉄道もはあり得ない選択です。鉄道路線の廃止も含め、空港なども含め交通インフラをどうするかは総合的に調整すべきだと思います。でも岸田政権は何もしません。こんな政権では福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表するくだものにリンゴがあります(17)。福島県の農協が福島県知事にリンゴを贈呈しました(18)。福島はリンゴの季節です。福島県伊達市は福島第二のリンゴの産地です(19)。福島県知事は福島のリンゴはおいしいと言っています(18)。福島県は福島産は「安全」だと主張しています(20)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。

※(21)を引用
図-7 福島産リンゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県伊達市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社⇒
ご利用の少ない線区の経営情報(2021年度分)の開示について[PDF/1107KB](2)
■福島西道路の整備について 住民の皆様からいただいた意見(3)
常磐自動車道 - Wikipedia(4)
会津縦貫北道路 - Wikipedia(5)
東北中央自動車道 - Wikipedia(6)
磐越自動車道 - Wikipedia(7)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和3年8月31日~10月25日測定) 令和4年03月04日(8)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(9)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(10)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(11)
福島県の推計人口(令和4年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ(12)
乗れば幸せ「走るカフェ」JR特別列車運行 赤べこの器にオリジナルスイーツ - YouTube(13)
福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-(14)
輸送密度 - Wikipedia(15)
地方自治体が抱える問題とは?解決のポイントと地方創生に向けた取り組み事例を解説【自治体事例の教科書】 - 自治体通信オンライン(16)
(社説)赤字鉄道路線 「地域の足」維持に知恵を:朝日新聞デジタル(16)
東日本旅客鉄道 - Wikipedia(17)
くだもの図鑑 – くだもの消費拡大委員会(18)
トピックス | JAふくしま未来(19)
くだものづくりがさかんな福島盆地(20)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(21)
西友保原店 - 店舗詳細|SEIYU
スポンサーサイト
- 2022/11/26(土) 19:59:10|
- -
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0