食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。週末なので、今週の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。
①検査数1,123件中30件の基準値超え(全体の2.7%)
②平均は、1キログラム当たり12ベクレル、最大は920ベクレル(福島県産 クロメバル)
このほかに東京電力の検査で、1キログラム当たり25,800ベクレルのアイナメ(福島県)が見つかっています(2)。
③基準超の食品は、岩手、宮城、福島、栃木、群馬
で見つかっています。

※集計期間8月20日から8月24日
※牛肉を除く
※栃木県産牛肉は廃棄されるとのこと(3)
※群馬県産ワカサギは出荷自粛中(4)
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(8月4週)
色分けは以下の通りです。
赤基準超えの食品が見つかり流通していた可能性のある県(2)。
橙出荷制限対象外または自粛の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄色基準値超えの食品が見つかった県
1.伊達のモモは大丈夫?
先週の記事で、伊達市産のももの検査が福島産に比べ大幅に少ないことを書きました(5)。生産量はほぼ同じです。しかも、伊達市産のモモからは去年(2011年)、最大で1キログラム当たり161ベクレルの放射性セシウムが見つかっています。そこで、もう一度、検査数を数えました。福島産のモモは84件、伊達市産のももはやはり3分の1以下の27件です。

図―2 福島市・伊達市産のモモの累積検査数
安心・安全を確認するには十分な検査が必要だと思いますが、伊達市産のモモについた十分だとは思えません。伊達市産のモモは去年は倍の、46回の検査があります。
2.伊達産のリンゴの20個に1個は基準値超への可能性?
JA伊達みらいさんはモモやリンゴの自主検査をしています。でも、JA伊達みらいさんの検査方法では、1キログラム当たり100ベクレルを超えたリンゴやモモを選別することができないと(=^・^=)は思います。もも1個の可食部(種などを除いた)重量は200g程度だと思います(6)。JA伊達みらいの検査では1回の検査で1kgのモモを使います(7)。5個のモモ(1kg÷200g)が必要です。5個のうち1個が1キロ当たり100ベクレル(基準値)を超えているとします。他の4個の放射性セシウム濃度が低ければ、1キロ当たり20ベクレルになります。これはJA伊達みらいさんの測定限界と同じです(8)。すなわち基準値ギリギリのモモを検査しても、検出限界程度にしかなりません。これではとても安心できません。そして恐ろしいことに、8月10日~20日の11日間の検査では
全体の約8%は、検出限界以上
です(8)。100個に1から2個程度の基準値超えのモモがあったりして・・・
リンゴは全体の14.3%が、1キロ当たり30ベクレル以上です(8)。リンゴの重さ300g程度なので(9)、1回の検査に3個必要です。同じように考えれば5%のリンゴで基準値超への放射性セシウムが含まれる計算になります。なお、リンゴにつては厚生労働省からの発表は現時点(8月25日)では見つけていません。
<余談>
なんかー今の食品の検査体制で、安心・安全をゆうには相当な無理があるみたいです。だったら、怪しげな産地を避けるしかないと(=^・^=)は思います。怪しげな産地てどこかって?ヨーロッパでは「栃木、宮城、山梨、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、岩手」にしてるみたいです(10)。
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)(2)
2012年8月21日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF 80.4KB)(3)
矢板産牛肉から新基準値超すセシウム 検査で判明、廃棄 |下野新聞「SOON」(4)
【放射能漏れ】ワカサギの規制継続 前橋・赤城大沼 - MSN産経ニュース(5)(14)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査結果まとめ(8月3週)、チチタケ(栃木・群馬)、ナマズ(茨城)etcが基準超え(6)
もも(桃)のカロリー - 簡単!栄養andカロリー計算(7)
農作物放射性物質全戸調査の取り組み - JA伊達みらいのホームページ(8)
PDFで、ご覧いただけます。●検査一覧(H24.08.10~H24.08.20) (9)
りんご一個分の重さ・・・ は、平均でどれくらいなのですか? 300gくらいなので... - Yahoo!知恵袋(10)
農林水産省/東京電力福島第一原子力発電所事故に係る諸外国への輸出に関する証明書発行について
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- 2012/08/25(土) 20:06:58|
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