福島スカイパークは「フクシマ産」を航空機で迅速に消費地に運ぶことを目的に作られた「空港」です。でも、殆ど利用される事は無く、今はスカイスポーツなどにたまに利用されています(1)(2)。福島には閑古鳥が飛んできそうな福島空港があります(3)。福島スカイパークの機能は福島空港で代替え可能です。わざわざ空港を2つ持つ必要はありません。
福島県には飛行機が離着陸できる施設が2か所あります。一つは福島空港で、もう一つが福島スカイパークです。以下に位置を示します。

※1(4)(5)にて作成
※2 避難区域は(6)による
図-1 福島スカイパークと福島空港
事故から12年以上が過ぎましたが、図に示す様に福島ではICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(7)を超えた地域が広がっています。
福島空港は1993年に供用が開始されました(3)。その僅か5年後の1998年に福島スカイパークが開場しました(2)。1980年代までは航空機が離着できる施設がなかった(必要性が高くない)福島に90年代に入り2か所ができました。なんでこうなったかと言えば、福島空港は福島県の事業で地方管理空港として整備されました(3)。
農林水産省は1988年に小型飛行機の離着陸場(場外離着陸場)整備し、農作区物を消費地に空輸する農道離着陸場整備事業を始めました(8)。この事業により「福島市農道離着陸場」が1998年に開場しました。この辺りの特産のモモ、ナシ、キュウリなどを軽飛行機で首都圏(ホンダエアポート・調布飛行場・竜ヶ崎飛行場[1])に移送していました。しかし、首都圏まで200 km程度であるため、輸送時間はトラックを利用した場合と1時間程度しか差がないうえに運賃は約3倍かかることから利用されなくなりました(2)。他の農道離着陸場と同様、計画が甘かったようです。その後にスカイスポーツ用の飛行場として利用される事がありました(2)。ただし、毎日利用される訳でなく、土日に集中しています(2)。また、使い勝手がよい施設でもありません。冬(12月29日~3月31日)の間は閉鎖され、利用時間は8;30~17:00に限られます。イベントの場合、常設トイレのご利用は中止させて頂きます。仮設トイレをご用意頂く事が貸出条件となります。(スカイパークは水道が引かれておらず、トイレ等の水は雨水を利用しており、水量に限りがあります。よって、多人数でのご利用の場合には、上記条件が付加されます。) (9)。大規模なイベントに向きません。地図でみるとアクセスは農道経由です。
2009年度は収入1,877万円のうち施設使用料は368万円で(10)、残りの1,509万円は税金です。 以下に福島空港の利用者数を示します。

※(3)(11)
図-2 福島空港の利用者数
図に示す様に1999年がピークで、2000年以降は減り続けています。福島空港の利用者が減った理由はいろいろあると思います。国勢調査による人口は1995年の213万人で、その後は減り続けています。今年5月1日の現住人口は177万人です(12)。一番、インパクトがあったのは仙台駅と仙台空港を結ぶ鉄道・仙台空港アクセス線が2007年に開通したことです(13)。福島県内から仙台空港へのアクセスが便利になりました。福島市は仙台空港からの時間を50分としています。一方で福島空港からは1時間半です(14)。2010年にお隣の茨城県で茨城空港が開港しました(15)。また、福島原発事(16)に後は国際定期便が無くなり、事故から12年以上を経た今も復活していません(11)。福島空港は外的要因で利用者が減少し、回復の見込みがあるりません。利用者がピークに比べ大幅に減りました。福島空港には相当な余裕があります。福島スカイパークの機能を福島空港に移し、福島スカイパークを廃止するのが合理的です。
<余談>
福島には要らない物が他にもやります。よかったら見てください(
めげ猫「タマ」の日記 福島の要らない物)(17)。
農道空港の計画はどう見ても合理性を欠いたものです。そして、全てで失敗に終わりました(10)。でもだれも責任をとっていません。同様に福島原発事故で責任をとった個人はいません(18)。汚染水の海洋放出は「安全」とされていますが(19)、あとで危険と判明してもだれも責任は取らないと思います。原子力ムラは無責任体制ができています。こんな原子力ムラでは福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表する農作物にお米があります(20)。福島県相馬市あたりのお米はもちした食感で、冷めても美味しく食べられます(21)。福島県は福島産は「安全」だとしています(22)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシに福島産米がありません。

※(23)を引用
図-3 福島産米が無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県相馬市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
ふくしまスカイパーク - Wikipedia(2)
スカイパークのスケジュール – ふくしま飛行協会ホームページ(3)
福島空港 - Wikipedia(4)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒
福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和4年9月1日~10月21日測定) 令和5年03月10日 (5)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会⇒
資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB(6)
避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ(7)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(8)
農道離着陸場 - Wikipedia(9)
スカイパークご利用ガイド – ふくしま飛行協会ホームページ(10)
指定管理者制度の効果と課題(11)
福島空港データ - 福島県ホームページ⇒
福島空港利用状況(総括表) [PDFファイル/164KB](12)
福島県の推計人口(令和5年5月1日現在) - 福島県ホームページ(13)
仙台空港アクセス線 - Wikipedia(14)
福島市はこんなまち - 福島市(15)
百里飛行場 - Wikipedia(16)
福島第一原子力発電所事故 - Wikipedia(17)
めげ猫「タマ」の日記 福島の要らない物(18)
めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q41.福島原発事故の責任を取った個人はいますか?(19)
本当に海洋放出しても大丈夫なの?|ALPS処理水(METI/経済産業省)(20)
ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ(21)
特産品を知る | JAふくしま未来について | JAふくしま未来(22)
福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ(23)
Webチラシ情報 | フレスコ⇒
相馬店
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- 2023/06/29(木) 19:42:46|
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