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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

避難指示解除も戻らぬ住民―特定復興再生拠点の解除2ヵ月―

 福島原発事故で避難地域が設定された11市町村すべてで全部または一部で避難指示が解除されました(1)。避難指示が解除された11市町村のうち川内村を除く10市町村の居住者日は6月1日時点で
 住民登録 63,690人中16,058人(住民登録の25%)
です。全ての特定復興再生拠で避難指示が解除されたて2ヵ月ですが(1)、住民は戻りません。
 福島は事故で汚染されました。そのなかで、福島第一原発から20km圏内や汚染が酷い地域には避難指示が出されました(2)。以下に示します。
事故から12年経て汚染されている福島 凡例
 ※1(3)(4)にて作成
 ※2 避難区域と解除区域は(2)による。
 図-1 避難区域と解除区域

 図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(5)を超えた地域が広がっています。事故から12年になりますが、福島は汚染されたままです。それでも自公政権は「安全」だと主張し(6)、次々と避難指示を解除していきました(2)。これによって東京電力は避難に伴う賠償を打ち来ることができました(7)。以下に避難に伴う精神損害の賠償支払い額を示します。
大幅に減少した東京電力の避難に伴う精神損害の賠償支払い額
 ※(8)を集計
 図―2 東京電力の避難に伴う精神損害の賠償支払い額

 図に示す様にどんどん減っています。
 以下に市町村を示します。
汚染が広がる避難解除区域  凡例
 ※1(3)(4)にて作成
 ※2 避難区域と解除区域は(2)による。
 図-3 避難区域と解除区域地町村

 図に示しように事故後は11市町村に避難指示が出ましたが、2022年8月までにですべての市町村では全部または一部で避難指示が解除され、居住が可能になりました(2)。
 浪江町は面積的には避難区域が広いのですが、昨年3月末で対象者は15,990人中(9)解除地域内対象者は13,289人(10)で大部分が解除区域内です。町の中心部は避難指示が解除されています。避難指示が解除された市町村のうち、川内村を除く10市町村では解除された区域の居住者と住民登録人数を月末ないし毎月1日発表しています(11)~(23)。図-2に示す様に川内村で避難指示が出た区域は一部に限られ、昨年4月1日の人口は2,393人で(24)、このうち旧避難地域に住んでいたのは261人で(10)、ごく一部です。
 概ね川内村を除く10市町村の避難者数を集計すれば避難指示が解除された区域の居住者数と避難者数が分かります。以下に示します。
住民が戻らない避難指示解除区域
 ※1(11)~(23)を集計
 ※2 事故時の人口は(18)(21)(25)(26)による。
 ※2 川内村を除く
 ※3 避難者数は対象者数―解除区域の居住者数で集計
 図―4 避難指示が解除された区域の居住数と避難者数(川内村を除く)

 図に示す様に、避難指示は解除されましたが住民はあまり戻っていません。数値を記載すると5月1日時点で
 住民登録 64,368人中15,998人(住民登録の24.8%)
です。全ての特定復興再生拠で避難指示が解除されたて1ヵ月ですが(1)、住民は戻りません。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 復興(ふっこう)とは、一度衰えたものが再び勢いを取り戻す事を指します(27)。全ての特定復興再生拠点で避難指示が解除されましたが(1)、図―4に示すように、旧避難区域に住民は戻りません。そして、増加はほぼ止まっています。
 以下に避難先を含めた避難指示が出た11市町村の各年5月から翌年4月までの出生数を示します。
出生の減少が続く避難指示が出た市町村
 ※(26)を各年6月~翌年5月までの一年間で集計
 図-5 避難指示解除11町村の出生数

 図に示す様にどんどん減っています。数値を記載すると
  事故前(2009年6月~10年5月) 1,642人(男の子799人、女の子843人)
  近々1年(2022年5月~23年4月)  581人(男の子300人、女の子281人)
で、事故前の35%まで減っています。避難者が戻っても一緒に戻る子供は殆どいません。
 原発事故で衰えた勢いを取り戻す事はできません。そして、福島は復興しません。そして福島の皆様は事故から12年を経て放射能に注意した暮らしを強いられています。
 福島県に水揚げされる魚のなかで、年間の水揚げ額が最も高いのがカツオです。福島県のいわき市小名浜港は全国主要43港のなかでも水揚げ額で上位を誇ります(28)。今年も初ガツオの水揚げがりました(29)。福島県は福島産は安全だと主張しています(30)。でも、福島県いわき市小名浜のスーパーのチラシには福島産カツオはありません。
 他県産はあっても福島産カツオが無い福島県いわき市小名浜のスーパーのチラシ
 ※(30)を引用
 図―6 福島県産カツオが無い福島県いわき市小名浜のスーパーのチラシ

 (=^・^=)もいわき市小名浜の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島の復興拠点、避難指示が全6町村で解除に…飯舘村で立ち入り制限のゲート開放 : 読売新聞
(2)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和4年9月1日~10月21日測定) 令和5年03月10日
(4)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(5)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(6)国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判  :日本経済新聞
(7)避難指示解除準備区域・居住制限区域における精神的損害等に係る具体的なお取り扱いについて|東京電力
(8)賠償金のお支払い状況|東京電力(過去分を含む)
(9)広報なみえ(令和元年5月号) - 浪江町ホームページ
(10)原子力被災者支援(避難指示関係) (METI/経済産業省)⇒避難指示区域について⇒◎避難指示区域の概念図(令和4年3月31日時点)(PDF形式)[[経済産業省HP]
(11)楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ
(12)避難指示区域別居住状況/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-(南相馬市)
(13)広報なみえ - 広報なみえ - 浪江町ホームページ
(14)広報とみおか/富岡町
(15)県内外の避難・居住先別人数/富岡町
(16)ホーム/富岡町
(17)令和5年5月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ
(18)山木屋地区の居住の状況 - 川俣町公式ホームページ(川俣町)
(19)住民生活課 - 葛尾村ホームページ
(20)広報かつらお - 葛尾村ホームページ
(21)田村市民の避難状況動向調査報告 - 田村市ホームページ
(22)居住・避難状況 - 大熊町公式ホームページ
(23)避難状況| 双葉町公式ホームページ
(24)2022年発行分 | 川内村公式ホームページ5月号No.678PDF形式/12.37MB
(25)(12)⇒令和5年4月30日現在 (PDFファイル: 195.4KB)
(26)福島県の推計人口(令和5年6月1日現在) - 福島県ホームページ
(27)復興 - Wikipedia
(28)小名浜のカツオ|福島県|全国のプライドフィッシュ|プライドフィッシュ
(29)【動画あり】初夏の味覚、輝く青 福島県いわき市の小名浜港 カツオ今季初水揚げ | 福島民報
(30)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(31)>マルト SC君ヶ塚店のチラシ・特売情報 | トクバイ

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