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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

緊急時避難準備区域解除12年、未来は暗い

 緊急時避難準備区域が2011年9月30日が解除されてから(1)明日で12年になります。状況を見ると
・避難指示解除12年経ても残る汚染
・事故前に比べ半分以下になった出生
・回復しない一次産業
等の特徴があり未来は暗そうです。
 緊急時避難準備区域は主に福島第一原発から30km圏内の避難地域指示区域を除く地域に設定されました(2)。概ね、広野町の全域、川内村の大部分、南相馬市の主要部分および田村市に出されました(1)。このうち田村市は2016年12月時点で、全市の人口37,764人中(3)で対象者は4,497人(4)なので一部です。南相馬市、広野町および川内村が主な対象地域です。避難指示は出ませんでいが、避難指示が出た場合は「自力」で直ちに避難することが求められた地域です。ただし学校は生徒ともども区域外に避難しました(2)。また、広野町や川内村は「町村」として避難を決めました(5)(6)。南相馬市では震災以前の「緊急時避難準備区域」内居住人口は約46,744人(市全人口71,559人)でしたが、避難のピーク時にあっては7千~8千人程度に減少したものと南相馬市は推測しています(7)。事実上は避難区域となりました。そして2011年9月30日に解除されました(1)。明日で12年になります。以下に示します。
解除から12年を経て汚染されている緊急時避難準備区域   凡例
 ※1(8)(9)にて作成
 ※2 旧緊急時準備区域と旧避難区域は(1)による。
 図―1 旧緊急時避難準備区域

 図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(10)を超えた地域が広がっています。解除から19年ですが、今も汚染されたまたです。
 今からおおよそ10年前の2013年9月に南相馬市、広野町、川内村(以下3市町村と略す)には10代後半女性が合わせて1,679人いました。それから10年を経て、彼女たちは20代後半になっています。2023年9月の20代後半女性は906人です。残ったのは全体の54%(906÷1,679×100)で、2010年9月当時は10代前半だった女性の半分近くが、この10年間で去っていきました。以下に3市町村の10代後半の方が10年後に残っている割合を示します。
若い女性が残らない緊急時避難準備区域
 ※1(3)を集計
 ※2 日付けは10代後半時点
 図―2 南相馬市・広野町・川内村の10代後半の方が10年後に残っている割合

 事故前から若い方の脱出はありました。事故前の2001年から2011年3月では男性76%、女性65%で、男女とも70%前後です。近々10年(2013年9月⇒23年9月)では男性75%、女性54%で男性は変わりませんが、女性は大きく落ち込みました。この10年で半分近くの若い女性が出ていきました。
 福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(11)をキャプチャー
 図―3 福島の綺麗な女性

 何処へいっても歓迎されます。あえて汚染されている旧緊急時避難準備区域に残る必要はありません。
 若い女性がいなくなれば赤ちゃんが生まれなくなります。以下に3市町村の各年8月から翌年7月までの1年間の出生数を示します。
減少が続く緊急時避難準備区域の出生数
 ※(3)を各年9月から翌年8月までの1年間で集計
 図―4 南相馬市・広野町・川内村の合計の出生数

図に示しようにどんどん減っています。数値を記載すると
 事故前(2009年9月~10年8月) 659人(男の子330人、女の子329人)
 近々1年(2022年9月~23年8月)291人(男の子160人、女の子131人)
で事故前の約4割にへりました。これからも減って行きます。3市町村は子供が生まれなくなり老人と男だけになりそうです。
 以下に3市町村の一次産業生産額の推移を示します。
 回復しない緊急時避難準備区域の1次産業
※(12)を集計
 図―5 南相馬市・広野町・川内村の一次産業生産額

 図に示しように、事故後に急激に落ち込み回復の兆しがありません。
地図と照合すると原ノ町駅(南相馬市)は、旧緊急時避難準備区域内にある駅です。以下に乗車人員の推移を示します。
回復しない原ノ町駅の乗車人員
 ※(13)を集計
 図―6 原ノ町駅の乗車人員

 図に示すようにこちらも回復していません。
 緊急時避難準備区域が解除されてから今日で12年になります。状況をみると
・避難指示解除12年半へても残る汚染
・事故前の約4割にまで減った出生
・回復しない一次産業
等の特徴があり未来は暗そうです。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 復興(ふっこう)とは、一度衰えたものが再び勢いを取り戻す事を指します(14)。旧緊急時避難準備区域は解除されてから10年になりました。でも、事故前の勢いが戻る気配はありません。福島の旧避難区域や旧緊急時避難準備区域の復興はあり得ない気がします。これからもどんどん衰退していくと思います。一方、岸田総理は東日本大震災からの復興等で歴史に残る業績を残した事を理由に(15)、国葬を強行しました(16)。でも、福島は復興していません。こんなフェーク総理では福島の皆様は不安だと思います。
 福島県に水揚げされる魚のなかで、年間の水揚げ額が最も高いのがカツオです(17)。今年も初ガツオの水揚げがりました(18)。汚染水の海洋放出が行われましたが(19)、福島県は福島産は安全だと主張しています(20)。でも、福島県南相馬市のスーパーのチラシには福島産カツオはありません。
他県産はあっても福島産カツオが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図‐7 福島産カツオが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島産南相馬市の皆様を見らない「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせて頂いたサイト様および引用した過去の記事―
(1)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(2)>緊急時避難準備区域について -首相官邸ホームページ-
(3)福島県の推計人口(令和5年9月1日現在) - 福島県ホームページ
(4)田村市民の避難状況動向調査報告 - 福島県田村市ホームページ
(5)広野町 - Wikipedia
(6)川内村における震災後の状況と 復興に向けて
(7)>緊急時避難準備区域解除に係る復旧計画/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和4年9月1日~10月21日測定) 令和5年03月10日
(9)
第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(10)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(11)福島県内ニュース|KFB福島放送
(12)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(13)>原ノ町駅 - Wikipedia
(14)復興 - Wikipedia
(15)令和4年8月31日 岸田内閣総理大臣記者会見 | 総理の演説・記者会見など | 首相官邸ホームページ
(16)安倍晋三元首相国葬 賛否の中、55年ぶり吉田茂以来 | 共同通信
(17)小名浜のカツオ|福島県|全国のプライドフィッシュ|プライドフィッシュ
(18)【動画あり】初夏の味覚、輝く青 福島県いわき市の小名浜港 カツオ今季初水揚げ | 福島民報
(19)ニュースリリース - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社⇒2023年9月⇒2023年9月11日 福島第一原子力発電所 測定・確認用設備のタンクB群からの放出完了について(第1回放出)(523KB)
(20)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(21)Webチラシ情報 | フレスコキクチ北町店
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  1. 2023/09/29(金) 19:46:26|
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