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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

楢葉町、居住者減、避難指示解除8年

 福島県楢葉町は2015年9月5日に避難指示が解除された(1)。福島県楢葉町の居住者は
  9月末 4,363人(3)
 10月末 4,362人(4)
で減少しました。避難指示解除7年で居住者が減少に転じました。
 福島県楢葉町は福島県沿岸部にある町です。福島第一原発から20圏内にあり、原発事故でほぼ全域が避難区域になりました(1)。以下に示します。
事故から12年半が過ぎて汚染されている福島  凡例 
※1(5)(6)にて作成
 ※2 旧避難区域は(7)による。
 図―1 福島県楢葉町と富岡町

 事故から12年半以上が経過しましたが、図に示す様にICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルト(8)を超えた地域が広がっています。事故から12年以上ですががは今も汚染されたままです。。それでも「安全」だとして(9)、8年1ヵ月前の2015年9月5日に全域に避難指示が出た7町村(楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、飯舘村、葛尾村)の中で最初に避難指示を解除しました(1)(7)。
 同町には福島第二(10)や楢葉遠隔技術開発センター(11)等の原子力関連施設、東電の寄付で作られ一時は原発事故対応拠点となったJヴィレッジ(12)があります。町の直ぐ北には指定廃棄物の最終処分場があります。搬入路は楢葉町にあります(13)。直ぐ北(概ね20km以下)には福島の除染廃棄物を集積する中間貯蔵施設(14)や福島第一原発があります(15)。同町やその近くには原子力関連の職場が沢山あります。  
 以下に町内在住者数の推移を示します。
住民が戻らなくなった楢葉町
 ※1(2)を集計
 ※2 事故時は(15)による。
 図―2 楢葉町民の居住先

  図に示す様にこれまでは、町内在住者が増えていました。でも、徐々に増加ペースが落ちています。そして、居住者数は
  9月末 住民登録6,533人中4,363人(住民登録の67%)(3)
 10月末 住民登録6,517人中4,362人((住民登録の67%)(4)
で、減少に転じました。事故前の2010年の人口が7,701人(16)ですので、6割以下です。そして、避難指示解除7年で減少に転じました。
 以下に楢葉町の転入者数を示します。
2015年9月以降に増えた楢葉町の転入者
 ※(16)を集計
 図―3 楢葉町の転入者数

 図に示す様に避難指示が解除された2015年9月に避難指示か解除されてから急増しました。避難指示か解除されたことにより、楢葉町内に住居を確保できれば楢葉町内に暮らせるようになりました。既に述べている通り、楢葉町やその周辺には原子力関係の仕事が溢れています。図に示す通り多くが男性です。楢葉町の現住人口は男性2,125人、女性1,339人で(16)、男性が多くなっています。福島第一で働く方は男性が圧倒的です(17)。避難指示解除後に多くの原子力関係者が転入があったと思われます。
 2017年4月1日に北隣の富岡町の避難指示が解除になりました(7)。図―1に示す様に楢葉町に比べ富岡町の汚染が酷くなっています。でも、その分だけ福島第一や中間貯蔵施設には近くになっています。以下に2017年4月以降と楢葉町と富岡町の累積の転入者数を示します。
富岡町に比べ少ない楢葉町の転入者
 ※(16)を集計
 図―4 2017年4月以降の累積の転入者数

 図に示す様に富岡町の方が多くなっています。
 2020年3月に、常磐線が全線で復旧しました。これに合わせ事故後は運行が止まっていた特急列車が復活しました。この特急列車は楢町内の木戸駅や竜田駅(17)には止まらず(18)、富岡町の富岡駅(17)に止まります(18)。福島は車社会とは言え(19)、東京へは公共交通機関を使う事になると思います。菅前総理が一昨年9月16日に福島を訪れた時は「ひたち」を使いました(21)。福島第一や第二の廃炉を担う東京電力は東京の会社です(22)。中間貯蔵施設を運営するJESCO(23)も東京の会社です(24)。フクシマの原子力関係者は東京との行き来が必須です。廃炉拠点としては富岡町が有利です。原子力ムラの皆様が放射能汚染をどのように評価するかわ分かりませが、公式には北隣の富岡町も「安全」とされています(7)。楢葉町は富岡町に復興・廃炉拠点を奪わつつあります。
 8月24日に福島第一からの汚染水の海洋放出が始まりました。完了するのに30年かかるとの事です(25)。以下に東京電力がシミュレーションした、汚染水の流れを示します。
南に流れる福島第一汚染水
 ※(26)を引用
 図-5 福島第一汚染水の流れ

 図に示す様に多くが沿岸部にそって南下します。楢葉町は福島第一の南側に位置します。これから30年間、福島第一の汚染水に曝されます。
 福島では復興事業が進められてきました。南隣の広野町では原発事故後にそれまえなかった高校が新設されました(27)。北隣の富岡町には「廃炉資料館」ができました。ここは福島第一原発視察(見物)の出発点になっており(28)、コロナ禍前の2018年11月30日開館から1年で5万人の来館者ありました(29)。楢葉町では沖合に621億円をかけて洋上風力発電が設置されました(30)。そして、文科省が出している「放射線副読本」にも取り上げられました(31)
「洋上風力発電」を取り上げる放射線副読本
 ※(31)を引用
 図-6 「洋上風力発電」を取り上げる放射線副読本

 しかし、採算性がなくあえなく廃止になりました(30)。そして、一昨年改定された放射線副読本から消えました(32)。
「洋上風力発電」が消えた放射線副読本
 ※(32)を引用
 図-7 「洋上風力発電」が消えた放射線副読本

 楢葉町の復興の目玉は消えてしまいました。
今から10年前の2013年10月に楢葉町から201人の10代後半女性が避難していました。それから10年を経て彼女達は20代後半になっています。今(2023年10月)に楢葉町で暮らしている(現住人口)20代後半女性は31人で(16)で、戻ったのは15%(31÷201×100)です。85%の方は戻っていません。このようにして計算した10代後半女性が10年後に戻っている割合を示します。
若い女性が戻らない楢葉町
 ※1(16)を集計
 ※2 日付は10代後半時点
 図-8 10代が10年後に戻っている割合

 図に示すようどんどん減っています。数値を記載すると、事故の影響がない2001年3月⇒11年3月では
 男性 62%
 女性 61%
で、男女とも6割以上の方が残っていました。これが近々の10年の2013年8月⇒23年8月では
 男性 68%
 女性 15%
で、男性は増えたのですが女性は大きく落ち込みました。福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
 福島の綺麗な女性
※(33)をキャプチャー
 図-9 福島の綺麗な女性

 何処へいても歓迎されます。敢えて汚染されている楢葉町に戻ることはありません。
 若い女性がいなくなれば子供が生まれなくなります。以下に各年10月から翌年9月までの1年間で、避難先を含め楢葉町民として生まれた子供の数を示します。
減少する楢葉町の出生数
 ※(16)を集計
 図-10 楢葉町の出生数

 図に示すようにどんどん減っています。数値を記載すると
  事故前(2009年10月~10年9月) 63人(男28人、女35人)
  近々1年(2022年10月~23年9月)26人(男 9人、女17人)
で、事故前に比べ半減しています。これからも減っていきます。
 楢葉町に若い女性は戻らず、子供が生まれなくなります。人口を維持するには、原子力ムラの男性の移住に期待するしかなりませんが、図-4に示すように廃炉拠点は富岡町に移りつつあります。楢葉町は先月で避難指示解除8年を迎えました。そして居住者が減少に転じました。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 楢葉町に若い女性が戻らない理由は不安だと思います。そして、事故から12年半が経た今も福島の多くの皆様が放射能を気にしながらの生活を強いられています。 
 福島県白河市の特産品にエゴマ油があります(34)。福島県は福島産は「安全」だと広報しています(35)。でも、福島県白河市近郊のスーパーのチラシには福島産エゴマ油はありません。 
他県産はあっても福島産エゴマ油が無い福島県白河市のスーパーのチラシ
 ※1(36)を引用
 ※2 メーカー所在地は(37)による。
 図-11 他県産はあっても福島産エゴマ油が無い福島県白河市近郊のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県白河市や近郊の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)楢葉町 - Wikipedia
(2)楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ
(3)(2)⇒行政区分・年代別集計表(R5.9.30)
(4)(2)⇒行政区分・年代別集計表(R5.10.31)
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和4年9月1日~10月21日測定) 令和5年03月10日
(6)第13回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会資料1 帰還困難区域の放射線防護対策について(特定復興再生拠点区域外における土地活用関連)【PDF:440KB
(7)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(8)ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -
(9)国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判  :日本経済新聞
(10)福島第二原子力発電所 - Wikipedia
(11)国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 福島研究開発部門 楢葉遠隔技術開発センター
(12)Jヴィレッジ - Wikipedia
(13)福島県における取組み|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
(14)中間貯蔵施設の概要|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(15)福島第一原子力発電所 - Wikipedia
(16)福島県の推計人口(令和5年10月1日現在) - 福島県ホームページ
(17)「あのとき、おなかに子供がいました」福島第一原発の女性オペレーターは、5年後も現場にいた。 | ハフポスト
(18)常磐線 - Wikipedia
(19)ひたち (列車) - Wikipedia
(20)生活情報 - 福島市
(21)首相動静(9月26日):時事ドットコム
(22)会社概要|会社情報|東京電力ホールディングス株式会社
(23)中間貯蔵事業について
(24)会社概要
(25)【処理水】海洋放出開始 放出期間30年程度か 福島第一原発 - YouTube
(26)ニュースリリース - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社⇒2023年9月⇒福島第一原子力発電所 海域モニタリングのトリチウム濃度分析結果(発電所から3km以内(放水口付近))について(4.18MB)
(27)福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校 - Wikipedia
(28)視察・座談会|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(29)福島第1原発「廃炉資料館」:事故を記録し、“今”を伝える | nippon.com
(30)621億円投入 の施設消滅 エネ庁 、福島沖風力の全撤去表明 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
(31)放射線副読本(平成30年改訂)(PDF版):文部科学省中学生・高校生のための放射線副読本 (PDF:4,775KB)
(32)放射線副読本(令和3年改訂(令和4年一部修正))(PDF版):文部科学省中学生・高校生のための放射線副読本 (PDF:9.5MB)
(33)新常磐交通過去に例のない路線の廃止後も・・・(福島)|福島県内ニュース3|KFB福島放送
(34)えごま油 | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(35)福島県の食の安全の動画について - 福島県ホームページ
(36)イオン 白河西郷店のチラシ・特売情報 | トクバイ
(37)朝日えごま油 - 日本加工で安心の健康えごま油
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  1. 2023/11/26(日) 19:44:10|
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