食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。9月3週の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。今週も先週に続き基準値超えの放射性セシウム汚染食品が見つかっています(2)。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています。
①検査数1,861件中27件の基準値超え(全体の1.4%)
②平均は、1キログラム当たり7.5ベクレル、最大は370ベクレル(宮城県産クマ)。
③基準超の食品が、宮城、福島、栃木、群馬、千葉で見つかっています。過去1ヶ月では、これに岩手、茨城、長野が加わります。
※牛肉を除く
※集計期間9月18日から9月21日厚生労働省発表分

図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(9月3週)
色分けは以下の通りです。
赤基準超えの食品が見つかり流通していた可能性のある県
橙出荷制限・自粛対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄色基準値超えの食品が見つかった県
1.上がったままの沼沢湖のヒメマスのセシウム濃度
福島県の東部に沼沢湖があります。

図―2 沼沢湖の位置
ここのヒメマスの放射性セシウム濃度が定期的に検査されています。推移を以下に示します。

※(1)のデータを(=^・^=)が集計
図―3 沼沢湖のヒメマスの放射性セシウム濃度推移
まだ上昇中て感じです。福島原発が放射性セシウムをばら撒いてから1年半以上になるのに
2. 検査数が少ない伊達産のモモ
福島県のモモの主産地は福島市と伊達地方(伊達市と伊達郡)です。以下にその様子を以下に示します。

※(3)のデータにて作成
図―4 福島県の地域別モモの生産シェア
もう、モモのシーズンも終わりなので、各地区の検査回数を調べてみました。

図―5 福島県の地域別モモの検査回数
生産量が多い伊達地方の検査回数は福島市の半分以下です。どうしてか(=^・^=)なりに想像してみました。以下に2011年に測定されたモモの放射性セシウム濃度の最大値を示します。

図―6 福島県のモモの放射性セシウム濃度の比較
伊達地方だけが100Bq/kgを超えています。なんだか、去年(2011)にセシウム濃度が高かった伊達を避けているような気がしてなりません。
JA伊達みらいでも自主検査をしています(4)。以下に近々の検査結果を示します。

(5)を(=^・^=)が編集
図―7 伊達市産のモモの検査結果
たしかに93%近くのモモが25Bq/kg以下で、50Bq/kgを超えるものはありません。でも検査したすべてのモモが50Bq/kg以下であることを担保しません。検査には1Kgのモモが必要です(4)。1回の検査で4~5個のモモを使います。仮に10Bq/kgのモモ4個と100Bq/kgのモモ1個をまとめて検査したとします。平均は28Bq/kg(140÷5)で、30ベクレル未満になります。JA伊達みらいの検査出は約7%が25Bq/kg以上ですが、この部分には100Bq/kg以上のモモが含まれている可能性があります。JA伊達みらいの検査を担保するには1個のモモでも検査できる福島県の精密な検査が必要だと思います。

(6)を(=^・^=)がキャプチャー
図―8 福島県のモモ検査サンプル
でも伊達のモモは生産量は福島市の倍近くあるのに、検査数は約半分です。
<余談>
福島県産品は先週に続き、今週も出荷制限品目を除き基準超えの放射性セシウムは見つかっていません(2)。もし、実態がそうであるなら大変にいいことだと(=^・^=)は思います。でも、やばそうな産地や品目を避けて検査するならとんでもない話だとも思います。今週、栃木県のユズから基準を超える放射性セシウムが見つかりました。福島産のユズは今年1月の検査を最後に、それ以降の検査結果の発表がありません。
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)(2)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月2週)-スーパーに汚染乾しシイタケ、栃木でクリ爆発!(3)
政府統計の総合窓口 GL08020103(4)
農作物放射性物質全戸調査の取り組み - JA伊達みらいのホームページ(5)
ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報(6)
モニタリング検査に関する取組み | ふくしま新発売。
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- 2012/09/22(土) 20:11:08|
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