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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

柏崎刈羽原子力発電所の最悪のシナリオ―半日で急性症状、1日で死者、3日で全滅

 報道によると、新潟県知事が原子力規制委員会に対し、(最悪のシナリオとして)「柏崎刈羽原発全7基が内蔵する放射性物質すべてが放出された」との仮定で試算するよう要請したそうです(1)。そこで、(=^・^=)もその想定で計算してみました。結果は
 半日で、急性症状が出る1,000mSvの被ばく
 1日で、死人がではじめる2,000mSvの被ばく
 3日で、大多数が死亡する5,000mSvの被ばく((=^・^=)の想定では80万人)
です。新潟県は北から、新潟市を中心とする下越、柏崎刈羽原発がある中越、上越そして佐渡からなります。原子力安全委員会のシュミレーション結果を見ると(9),柏崎刈羽原発が事故った場合には、中越地方に放射性物質が降り注ぐみたいです。そこで、最悪のシナリオに従い、柏崎刈羽原発全7機に内蔵する全放射性物質が中越地方全域に均等に降り注いだらどうなるか(=^・^=)なりに計算してみました。以下に計算結果を示します。

brg121030a.gif

 図ー1 柏崎刈羽原発の最悪のシナリオでの空間放射線量率と積算線量

①事故直後、空間放射線量率は83mSv/hに達する。
②12時間後に、積算線量が急性症状がでる(8)1000mSvに達する。この時点で、中越地方にお住まいの80万人(6)の方は、自力では動けなくなり自力の避難が困難になると思います。
③24時間後には5%致死量の積算線量2000mSv(8)に達し、死者が出だす。
④3日後には、多くの方が死亡する積算線量5000mSv(8)を超える。
中越地方には約80万人の方が住んでいます(6)。最悪のシナリオでは、12時間以内に脱出できなれば自力では動けなくなり、死を迎えるしかないとのストリーになるような気がします。12時間以内に脱出できる人はほんの少数だと(=^・^=)は思います。

以下に計算過程を示します。問題、疑問あるいは不明な点があれば書き込みをお願いします。なお、この計算は内部被ばくを考慮していません。これを含めるともっと悲惨になると思いますが、外部被ばくだけで十分に悲惨です。これ以上、悲惨な結果を計算しても意味がないと思いますし、これ以上は怖くてできません。


  項目              値    単位     引用先ないし計算式
(a)1gのウランの出すエネルギー    8,200万kJ/g  (2)
(b)柏崎刈羽原発の熱出力(合計)   2,432万kW   (3)を集計
(c)1日に核分裂を起こすウランの量    26 kg/日  (b)/(a)×24(時間)×3600(秒)÷1000(g)
(d)核燃料の寿命             3 年   (4)
(e)核燃料の平均燃日数         548 日     (c)÷2(平均)×365(日)
(f)核分裂を起こしたウランの総量   14,028 kg     (d)×(e)
(g)セシウム137の生成割合      6.19%   (1)
(h)生成されたセシウム137の量     868 kg   (f)×g
(i)1kgのセシウム137のベクレル数   4,618 兆ベクレル/kg (5)の計算方法に従い計算
(j)セシウム137総量         4,010,317 兆ベクレル  (h)×(i)
(k)新潟県中越地方面積        4,286 k㎡(百万㎡)  (6)
(l)セシウム137面密度        468 百万Bq/㎡  (i)÷(j)
(m)セシウム134面密度        468 百万Bq/㎡  福島の例からセシウム137と同じとした
(n)ヨウ素131の半減期         8 日  (2)
(o)ヨウ素131の生成率       2.83%   (2)
(p)生成されたヨウ素131の量      397 kg   (f)×(o)
(q)1kgのヨウ素のベクレル数     663,189 兆ベクレル/kg (5)の計算方法に従い計算
(r)ヨウ素131総量         263,279,794 兆ベクレル  (p)×(q)
(s)ヨウ素131面密度          61,424 百万Bq/㎡   (r)÷(k)
(t)セシウム137のSvへの換算係数   2.1 [μSv/h]/[MBq/㎡] (7)
(u)セシウム137由来の線量       982 μSv/h  (l)×(t)
(v)セシウム134のSvへの換算係数    5.4 [μSv/h]/[MBq/㎡] (7)
(w)セシウム134由来の線量       2,526 μSv/h  (m)×(v)
(x)ヨウ素131のSvへの換算係数    1.3 [μSv/h]/[MBq/㎡] (7)
(y)ヨウ素131由来の線量       79,851 μSv/h  (s)×(x)
(z)合計の放射線量           83,359 μSv/h  (u)+(w)+(y)

<余談>
原子力規制委員会が原発立地県の要請に答え、このシナリオの計算をするか(=^・^=)は注目したいと思います。原子力の専門家ならこの程度の事は直感的に気づくような気がしまので、原子力の村の論理では計算そのものを避けるような気もします。

―参考にしたサイト様―
(1)福島原発:新潟知事「安全基準策定前に事故検証を」- 毎日jp(毎日新聞)
(2)核分裂反応 - Wikipedia
(3)発電所の概要|原子力|東京電力
(4)原発の核燃料棒の寿命は3年、なんででしょうか? | 電力発電のQ&A【OKWave】
(5)ベクレル - Wikipedia
(6)中越地方 - Wikipedia
(7)空間線量率の計算
(8)被曝 - Wikipedia
(9)10月29日(月)臨時会見配布資料|記者会見|原子力規制委員会
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  1. 2012/10/30(火) 20:05:33|
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