先月、2012年11月、12月中の福島県郡山市の死亡者数が急増したとの記事を書きました(1)。福島県郡山市の2013年1月中(2月1日付)の人口動態が郡山市のホームページにアップされていました(2)。1月中の死亡者は307人です。各冬の11月~1月の死者数をまとめると
2010年11月~翌1月 767人
2011年11月~翌1月 802人
2012年11月~翌1月 905人
2010年冬に比べ18%も上昇しています。でも、人口は減っています。以下に各年の月別の死亡者の推移を示します。

図―1 福島県郡山市の毎年の死亡者推移
去年11月がらの死者数は2010年、11年を上回ったままです。
<余談>
郡山市は内陸の都市で、津波の被害はありません。だいたい地震からあと一ヶ月で2年です。影響は残っていないと思います。現在、郡山市民で避難されている方は、全体の0.8%程度(3)なので避難にストレスもないと思います。

付図―1 福島県郡山市の位置
ことしは特別寒く、死亡率が増えた?と思い2010年、11年、12年の11月~翌1月の気温を調べましたが、特に2012年冬が寒いわけでなさそうです。

※データは(4)による。
付図ー2 福島県郡山市の11月、12月、1月の日平均気温の推移
偶然に起こる確率も計算したのですが、0.02%程度で、偶然というには少し無理があるような気がします。
付表―1 福島県郡山市11,12、1月の死亡増加が偶然に起こる確率(危険率)の計算結果
※計算方法は(5)による。

福島県郡山市の除染はまったく進んでいません。住宅はたった160戸、道路は2.6kmです(7)。2013年2月6日の放射線量は、農産物の放射性セシウム検査をしている福島県農業総合センターで0.76μSv/h,郡山駅東口0.43μSv/h,驚くことに「あすか保育園」で0.64μSv/h、そして「【県中地方】伊賀河原1号公園」を見たら0.44μSv/hでした(8)。「【県中地方】伊賀河原1号公園」の近くには川内村の仮設住宅があります。
川内村から郡山市に避難されている皆様へ
郡山市は大変危険な状態にあります。身の安全を考えるなら、相対的に安全な川内村への帰村をお勧めします。
(=^・^=)
-参考させて頂いたサイト様および引用した過去の記事-
(1)
めげ猫「タマ」の日記 12月は25%増、福島県郡山市の死者(2)
福島県郡山市ウェブサイト - 市民の方へ - 郡山市の現住人口(3)
めげ猫「タマ」の日記 福島原発事故の影響をまとめてみる。(4)
気象庁 | 過去の気象データ検索(5)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について(6)
福島県 郡山市|除染実施地域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省(7)
福島県ホームページ - 組織別 - 空間線量モニタリング結果
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- 2013/02/06(水) 22:03:16|
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| コメント:4
郡山市よりも川内村の方が安全?
その理由は放射線量だけを比べた判断でしょうか?
現在の被曝の問題点は降り積もっている放射能の再浮遊による二次的な内部被曝です。
川内村はこれからも全面的な除染が進行しますので、伊達市のように(特に除染作業期間中は)月間降下物量が1万Bq/m2を超える事が予想されます。
まったく安全な地域とは言えません。
川内村には100万Bq/m2を超える地域があるのです。
そこから浮遊する放射能を考えたら危険性は郡山市と同じです。
- 2013/02/07(木) 09:50:28 |
- URL |
- 福島市民 #roo7EyaE
- [ 編集 ]
福島市民様
お問い合わせありがとうございます。
> 郡山市よりも川内村の方が安全?
相対的には安全だと思いますが、絶対に安全かといわれれば当然ながら「ノー」です。放射線被害に関しては、まだ「川内村」の方が少しマシと言える程度だと思います。
> 川内村はこれからも全面的な除染が進行しますので、伊達市のように(特に除染作業期間中は)月間降下物量が1万Bq/m2を超える事が予想されます。
> まったく安全な地域とは言えません。
> 川内村には100万Bq/m2を超える地域があるのです。
> そこから浮遊する放射能を考えたら危険性は郡山市と同じです。
郡山市の空間放射線量率は0.5μSv/hですが、そこから逆算すると15万Bq/㎡になると思います(
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-382.htmlの記載から逆算しました)。ただし、福島農業センターなどでは1μSv/hなので。30万Bq/㎡はあると思います。福島農業センターで試作した切干大根からは3,400Bq/kgの放射性セシウムが見つかっています(
http://www4.pref.fukushima.jp/nougyou-centre/kenkyuseika/h24_radiologic/121029_siryou.pdf)。
ブログ本文には記載しなかったのですが、川内村の村長さんは「住民は隣の富岡町や大熊町を買い物や仕事、病院などの生活圏としていた」と言っておられます(①
http://kawauchi.exblog.jp/17762232/)。でも大熊町や富岡町は福島原発事故で「破壊」されました。生活圏が破壊された故郷に戻るのは多くの方には難しいと(=^・^=)は思います。(=^・^=)が川内村民だとして、戻るかと聞かれたら戻りません。生活圏は「破壊」されています。
多くの方に帰村できるように努力されてる方、避難生活で頑張っていらっしゃる川内村のみさ様に敬意を表したいと思います。
- 2013/02/07(木) 20:18:29 |
- URL |
- めげ猫「タマ」 #-
- [ 編集 ]
ありがとうございます。
赤ちゃんが減ったのは、妊婦さんが避難したからではないでしょうか。
- 2013/02/08(金) 19:29:41 |
- URL |
- チューリップ #-
- [ 編集 ]
チューリップ様
お問い合わせありがとうございます。お問い合わせの内容から
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-601.html
に対するお問い合わせとして(=^・^=)の考えを記載したいと思います。
> 赤ちゃんが減ったのは、妊婦さんが避難したからではないでしょうか。
可能性を全面的に否定することはできませんが、以下の理由で非常に考えにくいと思っています。
①本文の再掲になりますが、比較的高線量を浴びた思われる「計画的避難区域」では、女の子に比べ男の子のの出生数が減っています。避妊でこの現象を説明するのは無理があると思います。
②福島県県民健康調査(
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet;jsessionid=E09812F945C32941E6A0E0DCE47E9929?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24287)によると、中絶は増えていないそうです。避妊は失敗するリスク伴う(方法にもよりますが)ので、多少は中絶が増えてもいいと思います。
③避妊の動機は放射線量を心配してのことだと思いますが、放射線量は原発事故直後に比べ下がっているので、回復してもいいと思いますが、あまりその様子はないような気がします。
- 2013/02/08(金) 21:10:49 |
- URL |
- めげ猫「タマ」 #-
- [ 編集 ]
(めげ猫「タマ」の日記さんより一部転載)
2012年11月、12月中の福島県郡山市の死亡者数が急増したとの記事を書きました(1)。福島県郡山市の2013年1月中(2月
- 2013/02/07(木) 15:40:27 |
- デコの残日録