東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(3月9日~3月15日)もしっかりトラブルが起こっています。福島原発トラブルはあまりニュースになりませが・・
1.ロボットがまたトラブル
東京電力が過去にロボットつかった調査でトラブルを起こし、福島第一原発ないでは遭難し置き去りになったロボットもいます(2)。これまでの反省を踏まえ、今週からロボットによる調査を再開しました(3)。でも、3月12日、2号機の原子炉建屋の調査中に、子機(小型走行車)を下ろそうとしたところ、下ろすためのアームがつっかえ下ろすことができず、調査に失敗しました。

※東京電力提供の動画(4)を(=^・^=)がキャプチャー
図―1 下ろすことができなかった「子機」

※東京電力の資料(3)に(=^・^=)が加筆
図―2 「子機」を下すことに失敗した場所(2号機原子炉建屋の下の方)
準備したけど万全ではなかったみたいです?東京電力は原子力発電所の安全の為に万全の準備をするって言ってます(5)。でも本当にできるの?
2. 0.4MPa(4気圧)も低い値で動作した安全弁し水漏れ
少し古い話ですが、今年(2013年)の1月30日にRO淡水化装置が水漏れを起こしました(6)。RO淡水化装置は、RO膜と呼ばれ特殊な膜が内部にあり、この膜に汚水を圧力かけて押し付けると、水だけが通が膜を通り、他の不純物は膜を通過できずもの場所に残ります(6)。だけど、圧力をかけすぎると膜が破れたり、装置が破裂しないか心配です。東京電力の発表によると、このような事にそなえるなため、圧力を加えるポンプには圧力計が付けてあり、一定の値を超えるとポンプが停止し、また圧力の加わった汚水のタンクにも圧力計がついた安全弁が付いています。

※(6)(7)より作成
図―3 RO淡水化装置からの水漏れ
圧力が高くなると、ポンプが停止し圧力を加えないようにし、安全弁が開いて中の圧力を下げる構造になっているみたいです(6)。ところが、安全弁が開く圧力が設定した値より0.4Pa(4気圧)も低い値で動作しました。このため、ポンプが停止する前に安全弁が開き、ポンプから安全弁へ汚水が送られ続けてじゃぶじゃぶと漏れたそうです。
(=^・^=)は東京電力の設計能力に感服しました。まともに考えれば、ポンプが停止する前に安全弁が開いたら水漏れを起こすに決まってます。まともな技術屋さんなら安全弁が開いたらポンプも止まるようにすると思います。こんな東京電力が作った原子力発電所って安全なんですかね?
※1MPaは約10気圧で、1c㎡に10kgの力が加わる圧力で(8)、水深100mとほぼ同じ圧力です。
※東京電力が発表した値は
ポンプが止まる圧力 6.1~6.3MPa
安全弁の設定値 6.6MPa
実際に安全弁が開いた圧力 6.2MPa
です(6)。
3.撮ったビデオは真っ暗
この前(2012年12月)の選挙で落っこちた川内博史前衆議院が福島第一原発の1号機の非常用復水器(IC:イソコン)を視察されたそうです。同行した東京電力の方(社員様か下請けさんは不明)がビデオを撮ったのですが、東京電力の方のミスで真っ暗になってしまったそうです(10)(11)。東京電力はいろいろと映像を公開しています(たとえば(4))。でも、撮影に失敗して真っ黒になったには今回が初めてのような気がします。

※東京電力のデータ(11)による。
図―4 真っ暗な画面
原因は、カメラの放射性物質汚染を防止するために周りを覆ったら、シャッターが開かなくなったためだそうです(11)。撮影した本人は相応に落ち込んでと3/15の会見で東京電力は言っていますが(12)、本当は非常用復水器(IC:イソコン)が壊れていて、映像に残させないためにわざと失敗した可能性はないですね?。東京電力の会見を聞いている限りでは(12)、納得できるミスの原因の説明はありませんでした。それどころか、会見担当者は記者の質問に対しかなり強い口調(逆切れぽい)で応対していました(12)。
4.国会事故調、田中元委員はドタキャン
国会事故調の田中光彦元委員は、福島第一原発1号機の非常用復水器(IC:イソコン)が津波が来る前に、地震で壊れ機能しなくなったことが、1号機がメルトスールして爆発にいった可能性があると考えています。そこで、国会事故調委員の頃、東京電力に1号機の非常用復水器(IC:イソコン)を見たいともし出たそうです。そしたら、東京電力は「真っ暗」ですと真っ黒い嘘をちったため、断念したそうです(12)。
その田中光彦さんが3月13日に福島第一原発1号機の非常用復水器(IC:イソコン)を見に行くので、東京電力は準備をしたみたいです。でも、ドタキャンをくらいました。来たのは窓口になっている3で記載した川内博史氏でした。東京電力の3月12日の記者会見(12)では、田中光彦元委員が同行するから川内博史さんの視察を受け入れたと説明しています。
5.10人募集に応募者は「0」
東京電力では、福島の復興に寄与するため福島でもできる業務を福島に移そうとしています(13。その求人が相双公共職業安定所富岡出張所が1月に出たそうです。募集は10名ですが、2ヶ月たっても応募者は「0」だそうです。業務内容は「東電社員様の給与計算」です。待遇は悪くないみたいですが、福島では東電は嫌われているみたいです(14)。
福島原発事故処理の下請けさんの不足が危惧されています(15)。東電社員様の給与計算なんかどうでもいいですが、事故処理をする下請けさんの応募者がいなくったったら・・・。(=^・^=)は心配です。
6.原子炉圧力容器下部の温度が急に上昇
2号機の圧力容器下部の温度が上昇に転じました。以下に温度と注水量の推移を示します。

(a)温度の推移 (b)温度計の位置
※東京電力のデータ(16)グラフ化
図―5 福島第一原発2号機温度と注水量の推移
特に注水量は減っていないようです。
<余談>
福島第一原子力発電所は毎週のようにトラブルがあるみたいです。こんな東電に事故ったら大変なことになる原発を運転させていいんですかね?他の電力会社は大丈夫?(=^・^=)の思い込みかな!
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(3月1週)―異常なデータは抹殺せよ-(2)
めげ猫「タマ」の日記 7月2週もトラブル!福島第一原発(3)
福島第一原子力発電所2号機ベント管下部周辺調査結果について(PDF 118KB)(4)
東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所2号機ベント管下部周辺調査(モックアップ試験)(5)
原子力改革の取り組み|東京電力(6)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(1月5週)―けが人-(7)
東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年3月14日(8)
めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の淡水化装置について(7)
福島第一原子力発電所淡水化装置(RO3)からの水の漏えいについて(PDF 73.5KB)(8)
東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所 淡水化装置(RO3)からの水の漏えいについて(9)
単位換算 圧力の換算(10)
民主党 前衆議院議員 川内博史 鹿児島第1区総支部代表(11)
平成25年3月13日福島第一原子力発電所1号機原子炉建屋4階視察時の撮影ミスについて(PDF 124KB)(12)
めげ猫「タマ」の日記 「現場」と「本社(本店)」の意思疎通がうまくないことが露呈、東京電力の検証報告書(13)
「オフィスサービスセンター」の福島移転検討開始について(15KB) (14)
河北新報 東北のニュース/原発避難者対象、東電関連企業契約社員求人応募ゼロ いわき(15)
朝日新聞デジタル:原発要員計画が破綻 福島第一、半数が偽装請負の疑い - 社会(16)
プラント関連パラメータ(水位、圧力、温度など)|東京電力
スポンサーサイト
- 2013/03/15(金) 21:08:24|
- -
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0