東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(4月1日~4月5日)もしっかりトラブルが起こっています。福島原発トラブルはあまりニュースになりませが・・
1.核燃料プールがまた冷却停止
3月19日に停電で核燃料プールの冷却が停止したばかりなのに(1)、4月5日14時半に福島第一原発3号機の核燃料プールの冷却装置の停止が起こりました。配電盤で東電社員様4名がネズミの侵入を防ぐ金網の取り付け工事をしていたら、電線と地面が繋がり、冷却装置に行くべき電気が地面に漏れ、電源がおかしいとの警報が出て、3号機の核燃料プールの冷却がまた止まりました(2)。このトラブルは工事の初日に起こったみたいです。

図―1 地面に電気が漏れた電源盤(金網取り付け後)
配電盤へのネズミへの侵入は防げそうですが、金網の下の電線をネズミがかじったら(3)どうなるのですかね。
2.放射性物質測定器から警報
4月1日16時頃に福島第一原発の正門にある空気中の放射性物質濃度を測定する測定器(連続ダストモニタ)の(放射性物質が出たとの)警報が発生が出ました。警報が出たので、全面マスク着用することにしたそうです。なお、連続ダストモニタの濾紙(ろし:ここに放射性物質を集める?)の放射性物質を調べたのですが、見つからなかったそうです。もし、故障だとして急に放射性出たとき故障して警報が出なかったらどうなるんですかね?一寸、(=^・^=)の想像も入るのですがこんな感じでしょうか?

図―2 連続ダストモニタ想像図
東京電力は、放射線量(空間線量率)は上がってないといっています(4)。なお東京電力が発表している福島第一原発内の放射線量(5)は以下の通りです。

図―3 福島第一原発敷地内の放射線量
(=^・^=)には警報が鳴ったあたりから、放射線量が上がっているように見えます。
この装置、今日(4月5日)も警報(機器異常)が出ているみたいです。

※東京電力による画像(12)を加工
図―4 警報が出たダストモニタ
3.新しい放射性物質除去装置が停止
福島第一原子力発電所に設置された多核種除去設備(ALPS)は汚水から、水以外の放射性物資を分離する設備です。この設備はA,B,Cの3つの独立した系統で構成されています(6)。

図―5多核種除去設備(ALPS)の構成
この設備のうちA系の試運転が3月30日から始まりましたが(1)、試運転6日目の平成254月4日午前5時23分頃に誤操作で止まってしまいました。タッチミスだそうです(7)。

(a)元の画面 (b)切り替わった画面
※東京電力の写真(12)より作成
図―6 ALPS操作画面
オペレータがデータを取るために
①のスイッチをタッチペンで操作しようしたのですが、下側の「運転スイッチ」を操作した。(図―4(a))
②画面を戻そうと操作してている内に「C」を押してしまいました(図ー4(b))。ところが「C」は止まっているので、装置は「誤操作」と認識し停止してしまいました。
東京電力は今回の事故を「操作ミス」としていますが、(=^・^=)にはパソコン画面の設計ミスのような気がします。人間はミスをします。高い信頼度が要求される装置は、人間がミスをすることを前提に設計するのが当たり前す。
(a)押し間違えた「共通画面」と運転スイッチ」はくっ付いて配置しています。画面に余裕があるので離すべきです。
(b)停止している「C」のボタンは、装置が停止している場合は非表示にし、操作を受け付けないようにすべきです。
そんな単純な設計もできない下請け(東芝)を使い、文句を言わない東京電力を(=^・^=)は信用できません。信頼度の高い装置を作るには、人が「ミス」をすることを前提に女子高校生でも扱える程度には簡単にすべきです。高度な知識と経験を有するオペレーターでも女子高校生でもミスはします。違いは頻度が小さい事と、応急の対処できるだけす。
3.井戸水から、1リットル当たり450ベクレルのトリチウム
福島第一原発では、原子炉内に余計な地下水が入らないように原子炉の傍に井戸を掘って、地下水を汲み上げる設備を作っています。これを地下水バイパスと名前を付けているみたいです。

※東京電力の資料
図―7 地下水バイパスの概要
井戸から汲み上げた水は海に捨てます。でも海が汚染されては困るので捨てる前に放射性物質の検査をします。この井戸は全部で12本(NO1~NO12)ありますが、NO12の井戸から1リットル当たり450ベクレルのトリチウム(放射性の水)が見つかりました。色々と考えはあると思いますが、飲料水のセシウムの基準値が1リットル当たり10ベクレルですので、(=^・^=)は問題のある数字だと思います。
5.焦げ跡
原子炉を制御するのにホウ酸を使います。4月5日、ホウ酸水注入設備のヒータに繋がる電源盤を点検したら「焦げ後」が見つかりました(9)。

(a)全体 (b)
□の(蓋の後ろ)拡大
※東京電力の写真(12)より作成
図―8 焦げ跡が見つかったホウ酸注入設備の電源盤
点検をしていたときヒーターは動作中でした。もし点検がなかったらどうなってじょうか?
6.福島第一原発1号機の温度が上昇中
福島第一原発1号機の原子炉温度が上昇しています。このまま上がり続けてドカーンなんて事がありませんように!

※東京電力発表のデータ(10)を元に作成
図―9 上昇を続ける福島第一原発1号機の原子炉温度
おまけ.やらせ発覚
内閣府の原子力委員会が2005年8月に福島市で開いた原子力政策大綱案についての公聴会で、東京電力が社員や関連企業の方を合計で40名動員していました。出席者135人の約3割、発言者23人のうち、6人が東電のヤラセみたいです(11)。
<余談>
完全廃炉まであと何年かかるかは分かりませんが、長い長い道のりであることは確かだと思います。この道のりを東京電力が乗り切れるのか(=^・^=)は心配です。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(3月4週)―南相馬市への連絡は翌朝、悪いのは福島県-(2)
福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(PDF 37.5KB(3)
ねずみの食害対策・・・「防鼠電線」(4)
東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年4月4日(5)
福島第一原子力発電所構内でのモニタリングポスト計測状況|東京電力(6)
福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の概要等(PDF 593KB)(7)
多核種除去設備(ALPS)の誤操作による停止について(PDF 111KB)(8)
平成25年度第1回 福島県原子力発電所の廃炉に関する安全監視協議会現地調査における配布資料(PDF 4.00MB)(9)
多核種除去設備(ALPS)の誤操作による停止について(PDF 111KB)
福島第一原子力発電所 ほう酸水注入設備タンクヒータのケーブル変色および端子台のこげ跡について(PDF 72.3KB(10)
プラント関連パラメータ(水位、圧力、温度など)|東京電力(11)
東電、05年にも「やらせ」か 福島の公聴会に40人動員(福島民友ニュース)(12)
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2013/04/05(金) 21:14:56|
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