福島第一原発の貯水槽から120トンの汚染水が漏れました。どれだけの放射能が漏れたか(=^・^=)なりに計算してみたら、広島原爆で発生したストロンチウム90の5%が漏れ出ていました。
福島第一原発の貯水槽から120トンの汚水漏れが発生しました(1)。もれた汚水は「濃縮塩水」と呼ばれるものです(2)。以下に福島第一原子力発電所に設置してある「水処理」系の概要を示します。

図―1 福島第一原子力発電所の原子炉注水系の概要(3)
セシウムは水からは除去され、ヨウ素131は半減期が短いので殆どないと思います。残るはストロンチウム90だと思います。「濃縮塩水」からは
1g(cm
3)当たり 11万ベクレル
のストロンチウム90が見つかっています(4)。120トンですので、全体で
13.2兆ベクレル(11万×12トン×100万(1トンは100万g))
になります。
広島原爆で1kgのウランが核分裂を起こしました(5)。核分裂したウランの5.75%がストロンチウム90になります(6)。1gのストロンチウムは5兆ベクレルの放射能があります(7)。だから広島原爆1発分のストロンチウム90は
288兆ベクレル(5兆×1000g×0.0575)
になります。今回、漏れたストロンチウム90は13.2兆なので、広島原爆の約5%になります。
<余談>
(=^・^=)には心配な事があります。以下に貯水槽の水位を示します。

※東京電力の発表(8)を編集
※100%はフル水位で6m
図―2 貯水槽の水位
3月中旬くらいから貯水槽No2の水位が下がりだしていますが、4月には止まっているように見えます。だから、漏れた汚染水は流れてしまったのではないかと?以下に貯水槽と井戸の位置関係を召します。

※東京電力の資料(8)(9)およびGoolge Mapより作成
図―3 貯水槽と井戸の位置
以下に井戸で観測されたトリウム(放射性の水)を示します。

図―4 地下水中のトリチウム濃度(10)
貯水槽に近いNo12の井戸のトリチウム濃度が異常に高くなっています。貯水槽から漏れた汚水のトリチウムが移った可能性はないでしょうか?

(a)貯水槽の断面図 (b)放射性物質濃度
図―5 貯水槽No2の放射性物質濃度(10)
中間の「検知孔」の放射能濃度は高いのですが、外側の「ドレイン」は井戸と同じようなレベルです。汚水漏れは終り、もう流れてしまったのではないかと思います。
今日(4月8日)、汚染された魚をブロックするためのシルトフェンスが壊れてしまいました(11)。漏れた汚水が海に流れ、お魚を汚染され逃げ出して広がらないように・・・
―参考にしたサイト様―
(1)
福島第一原子力発電所地下貯水槽No.2からの水漏れについて(続報2)【報道関係各位一斉メール】|東京電力(2)
福島第一原子力発電所地下貯水槽スペック(PDF 10.0KB)PDF
(3)
めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の「溜り水の処理」について(4)
2013年3月29日福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の概要等(PDF 593KB)(5)
リトルボーイ - Wikipedia(6)
核分裂反応 - Wikipedia(7)
原子力資料情報室(CNIC) - ストロンチウム-90(8)
地下貯水槽概要(平成25年4月7日10時時点)(PDF 735KB)(9)
地下水バイパスの進捗状況について(PDF 1.34MB)(10)
めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島第一原発貯水槽汚水漏れは3重の層を破った―(11)
「物揚場前魚類移動防止シルトフェンス」および「5,6号機側取水路前面シルトフェンス」の切断状況について(PDF 342KB)
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2013/04/08(月) 21:38:53|
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