福島県は人為的操作で2012年12月より、放射線測定器付近の放射線量を局所的に下げています(1)。 福島市では、1時間当たり
2012年12月末の0.8マイクロシーベルトから13年5月末の0.34マイクロシーベルト(2)に
郡山市では
2013年3月末の0.52マイクロシーベルトから5月末の0.18マイクロシーベルト(2)に
測定器の周りだけ放射線量が激減しています。でも除染はまったく進んでいないので、実態は従来と全く変わりません(1)。そして5月中も福島県が発表する(1)放射線量が激減しています。人為的な操作を排除し、従来の値を連続性を確保するには補正計算が必要だと思います。(=^・^=)が福島市の測定点(モニタリングポスト)で導いた補正式
Y:従来と互換性のある放射線量
X:福島県が発表している福島市の放射線量
として
Y=2X-0.04
です。すなわち2倍して、0.04を引けば従来と連続性のある値が出せるます。5月31日の0.35(μSv/h)なので、従来の値に直せば
0.64(μSv/h)(0.34×2-0.04)
になります。福島県ほほぼ半分の値を公表しています。
2012年12月より福島県は人為的な操作で測定器(モニタリングポスト)で測定される放射線量を下げています(1)。
①12年12月末に福島市の測定器(モニタリングポスト)で計算式の補正(単純引き算を排除しない)を含む調整を実施し
0.8(μSv/h)から0.6(μSv/h)
に約0.2(μSv/h)を人為的に低下させています。
②13年3月に、放射線量が低く出る道路際(3)に測定器(モニタリングポスト)を移動し
福島市で
0.6(μSv/h)から0.5(μSv/h)に
郡山市で
0.5(μSv/h)から0.3(μSv/h)に
低下させています(5)。
③ 福島県は2013年の5月中も放射性測定器(モニタリングポスト)の周りの除染をおこない
福島市では
4月30日 1時間当たり0.43マイクロシーベルトから
5月31日 1時間当たり0.34マイクロシーベルト
に
郡山市では
4月30日 1時間当たり0.23マイクロシーベルトから
5月31日 1時間当たり0.18マイクロシーベルト
に低下しました(1)。以下に福島県の人為的操作でどのように放射線量が下がったかを示します。
(a)福島市 (b)郡山市
※データは福島県(2)よる。
図―1 人為的操作で下がった福島県の放射線量測定値
でも除染は全く進んでいません(1)。

(a)福島市 (b)郡山市
※(1)より引用
図―2 住宅除染の進捗状況
人為的な操作を排除し、従来の値を連続性を確保するには補正計算が必要だと思います。5月の値を見ると、5月後半から福島市の測定値が安定しているので、福島市について補正式を検討しました。

※データは(7)による。
図―3 福島県福島市と郡山市の空間線量の推移(2013年5月)
原発事故以前から放射線は観測されていました。

※東京電力(8)による。
図―4柏崎刈羽原子力発電所2010年の放射線量測定結果
これは自然放射線によるものだと思います。自然には宇宙線(宇宙から飛んでくる放射線)等
のように天然の放射線もあります(9)。この値が平常値とすると、福島市では0.04μSv/hです(6)(7)。残りが放射性物質によるものです。福島市の2012年12月の放射線量は平均で
1時間当たり0。75マイクロシーベルト
でした。このうち0.04マイクロシーベルトが天然由来で0.71マイクロシーベルトが福島原発事故由来になります。セシウム134とセシウム137は同位体ですので(10)、化学的な性質にあまり差がなく(11)割合は一定になります。以下に2012年12月に測定された食品中のセシウム137に対する134の割合を示します。

※厚生労働省発表のデータ(12)を(=^・^=)が集計
図―5 2012年12月時点での放射性セシウムの割合
セシウム134の量(ベクレル)は137の0.571倍(57.1%)になります。同じ1ベクレルでも、同じ放射線量になりません。セシウム134の空間に飛び出す放射線(γ線)方が強いです。仮に1mm四方(1mm
2)に1ベクレルのセシウム134と137があるとすると、
セシウム134由来の放射線量は5.1μSv/h
セシウム137由来の放射線量は2.1μSv/h
になります(13)。そこで、以下の表のようにするとセシウム134および137由来の放射線量を求めることができます。
表―1 セシウム134および137由来の放射線量

2012年12月時点では、セシウム134由来の放射線が0.42μSv/h,137由来の放射線が0.29μSv/hになります。セシウム134の半減期は、2.0648年(10)なので、2012年12月からの経過時間をt(単位は年)とすれば
セシウム134由来の放射線量=0.42×2
(-t/2.0638)で計算できます。同様にセシウム137の半減期は30.17年(10)なので
セシウム137由来の放射線量=0.29×2
(-t/30.17)で計算できます。合計の放射線量は
0.42×2
(-t/2.0638)+0.29×2
(-t/30.17)+0.04(自然放射線)
になります。この値の2013年5月後半の平均は0.693μSv/hです。自然放射線の分0.04μSv/hを引くと0.653μSv/hになります。
一方、2013年5月後半の福島県の発表の平均(福島市)は、0.35μシーベルトですので、自然放射線の分0.04μSv/hを引くと0.31μSv/hになります。ほほ半分の値です。だから、福島県の発表の値に倍すれば人的操作が無かった場合の放射線量が推定できると思います。ただ倍すると自然放射線も倍になるのでこの分を引きます。すなわち、福島市の測定点(モニタリングポスト)で導いた補正式として
Y:従来と互換性のある放射線量
X:福島県が発表している福島市の放射線量
として
Y=2X-0.04
が成立し、倍して、0.04を引けば従来と連続性のある値が出せます
<余談>
数学的な話でウンザリされた方が多いと思います(__)。でも福島県の無責任さを明示するには数学的な手法を使わざるを得ません。でもやっぱり(__)です。
6月1日に、東北六魂祭が開かれ、福島市内は大混雑したそうです(13)。福島駅は混雑したことから、ホームに入る乗客を制限しため250メートルもの行列ができたそうです(14)。外で待った方の中には被ばくを気にして、確認された方もいると思います。毎時0.35マイクロシーベルトで安心した人もいると思います。でも実際はもっと高い値です。福島市のモニタリングポスト周辺だけは人為的に放射線量が下げられています。福島県は被ばく回避に必要な空間放射線量率すら誤魔化しています。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 福島市の放射線量激減―測定器をいじっただけ―(2)
福島県ホームページ - 組織別 - 空間線量モニタリング結果(3)
めげ猫「タマ」の日記 調整って、データの引き算?、福島県福島市のモニタリングポスト(4)
めげ猫「タマ」の日記 福島市の積算線量は18.1mSv(2012年度末)(5)
めげ猫「タマ」の日記 放射線量激減!-原因は測定器(ポスト)の変更―(6)
25.4.1~25.4.30(PDF:709KB)(CSV:38KB) (25.5.1更新)(7)
○25.5.1~25.5.31(PDF:724KB)(CSV:39KB) (25.6.1更新)(8)
柏崎刈羽原子力発電所/リアルタイムデータ|原子力|東京電力(9)
自然放射線 - Wikipedia(10)
セシウム - Wikipedia(11)
同位体 - Wikipedia(12)
農林水産省/食品中の放射性物質の検査結果(厚生労働省)(13)
福島市内、大混雑 | 県内ニュース | 福島民報(14)
福島駅で一時入場制限 JR東日本、2.57倍の乗降者数(福島民友ニュース)
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- 2013/06/02(日) 21:01:35|
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