厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)では、都道府県別で食品中の放射性セシュウムの検査結果がダウンロードできます。そこで、福島県が検査した、牛肉について「猫」なりに整理してみました。
4月~6月の検査 全26件(内、検出限界以下 9件) 平均24Bq/kg
7月の検査 全46件(内、検出限界以下43件) 平均 5Bq/kg
でした。牛さんは、稲わらなどの放射性物質に汚染されたエサを通じ、少しづつ放射性セシュウムが蓄積されているはずですが、7月には福島県の検査では8割も低くなっています。そんなことってあるのでしょうか?
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国産牛肉のセシュウム汚染の平均値は基準値の40%?で書きましたが、全国の検査を集計すると、4,5,6,7月と月を経る毎に牛肉の放射線セシュウム濃度はどんどん上がっていました。でも、福島県の検査だけが下がっています。
まったく別のことですが、福島市などの放射線汚染地帯で、食品中の放射性セシュウム濃度を正確に測るのはものすごく大変だと思います。そうした状況の中で、検査を実施出来ている福島県内の検査機関の方々の努力には、大変な経緯を払います。
[PDF] 緊急時における食品の放射能測定マニュアル - 厚生労働省に、中学の理科の先生や高校の化学や物理の教師程度の知識があれば十分に理解できるレベルで、食品中の放射性セシュウムを測定する方法が書いてあります。この文書を理解するキーワードは、ベクレルとは、1秒間に出たγ線(放射線の一種)の数です。そこで、測定方法を説明します。
①食品がない時の時間当たりの放射線の数を図ります。→これをバックグラウンドと呼びます。
②放射線濃度を測りたい食品を装置にいれ、もう一度、測ります。
③②-①を計算します。
④でも放射線検出器(大体、太陽電池と同じ物のようです)では、放射線をすべてキャッチできるわけでないので、キャッチできる割合で補正します。全部検出器でおおたとして計算するだけです。
でも、バックグランドを正確に測るのは結構大変だと思います。
文部科学省及び栃木県による航空機モニタリングの測定結果[平成23年7月27日] (PDF:2319KB) に、土壌の放射線物質濃度が出ています。福島市辺りでは、60万Bq/m
2です。すなわち、福島市付近の地面1m
2当たり、毎秒60万個の放射線を発しています。半分は地下に行くので、地上にで出」るのは1m
2で、毎秒30万個でしょうか。大体1kgの物質の食品の表面積は、0.06m
2です。すると、18000個(18000Bq)がバックグラウンドとして残ります。でも、野ざらしで食品を測定することはありません。概ねバックルランドを大幅に低くするため、検査は鉛の容器の中で行われています(各検査機関のHPで鉛容器を確認しました。)鉛は
No.7 ガンマ線を見ると、鉛1cmで、セシュウム137のγ線は5分の1になります。厚さ2cmとすると、25分の1になるので、720ベクレルになります。基準値500Bq/ Kgに近いバックグラウンドがあるような気がします。バックグラインドの管理を怠ると現実離れした結果が出ます。でも、ちゃんと管理すればうまく補正できます(長くなり、ややっこしい理論を書かなくてはならないので割愛します)。でも、大変な努力が必要です。この努力を実施している福島県内の検査機関の皆様に敬意を表します。
そして忘れてならない言葉があります。神田敏子は6月25日、NHKの取材に答え「(安全性に)疑いがあれば、<中略>消費者として買うことはできない」
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- 2011/08/09(火) 22:57:57|
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