2011年の12月に福島第一原発は冷温停止を宣言さえましたが、その時に今後の計画が発表されました(1)。その中に多核種除去装置の計画があります。今日(7月25日)にこれまでの進展が発表されました(2)。2012年中ごろに完成する予定だった(1)「多核種除去装置」の完成が2013年9月以降になりました。

※(1)を引用
図―1 多核種除去装置の当初予定
福島第一原発事故から2年4ヶ月しかたってないのに1年3ヶ月の遅れです。事故後1年3ヶ月程度で完成する筈の多核種除去装置の完成は2年半かかるみたいです。廃炉まで40年と行っていますが(1)、このペースで遅れたら80年、ひょっとして100年かるかも知れません。
原子炉で核燃料が核分裂を起こすと放射性セシウム以外にもストロンチウム90やジルコニウム93などのいろいろな放射性物質が作られます(3)。これらセシウム以外(ただしトリチウム水:放射性の水を除く)放射性物質の取り除くのが「多核種除去装置」(ALPS)です(4)。ところが6月にタンクに穴があいて汚水漏れが見つかりました(2)(5)。

※(5)より引用
図―2 多核種除去装置のタンクの底にいあた孔
原因を調べたら薬剤による腐食だそうです(2)。そしてタンクどころかタンクを繋ぐパイプにも腐食が見つかったそうです(2)。

※(2)を引用
図―3 薬剤で腐食したパイプ
装置の全面改修が必要なので試運転を中止し、改修をするそうです(2)。運転再開は9月になるそうです(2)。
<余談>
福島第一原発の安定化作業は遅れがています。図―1に示すように汚水処理も今年3月末には新しいもになっているはずでした。原子力規制委員会の田中委員長が、福島第一原発のトラブルは今後も続く旨の発言をしています(6)。(=^・^=)にはこれからも遅れ続けるように聞こえました。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
東京電力(株)福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(概要版)(538KB)PDF (2)
【資料2】中長期ロードマップ進捗状況(概要版)(1.87MB) PDF (3)
核分裂反応 - Wikipedia(4)
多核種除去設備 (ALPS)|東京電力(5)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月1週)―福島第二原発からもネズミ-(6)
原子力規制委員会 定例記者会見 (平成25年7月24日) - YouTube
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- 2013/07/25(木) 20:58:09|
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