東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(7月27日から8月2日)もしっかりトラブルが起こっています。最近は時々ニュースになるので、ご存じの方も多いと思いますが
1.海側の地下水位が上昇中!
福島第一原発から海へ汚水漏れが見つかり、その対策として海に汚水が流れないようい海岸で遮水壁の工事が進められています(2)。8月1日に一列目が完成しました。そしたら地下水がどんどん上昇しています(3)。標高は4mなので(3)地表から1m未満の所に汚水が迫っています。

※(3)をもとに作成
図―1 上昇する福島第一原発海岸側の地下水位
海岸で壁を作れば取りあえず海への汚水漏れは止まりますが、上流がら流れ込む地下水が無くなくなる訳ではありません。流込んだ地下水は遮水壁の手前に溜まりますので、地下水位は上昇すると思います。

※(4)より引用
図―2 地下水位が上昇する(=^・^=)が上昇するメカニズム
以下の測定用の井戸の位置を示します。
□拡大⇒

※(4)より引用
図―3 観測用の井戸の位置
溢れるか否かについて東京電力の福島の会見では、遮水壁は地表から2m程度は作れないのでその分で漏れるとの説明があったみたいです。でもそのような事を起こさないために遮水壁で覆っていない部分を掘って土嚢を積むようなことも言っています(4)。だったら溢れると思います(5)。海に垂れ流すが、地面から溢れさすか2つに一つの選択しかなかったりして。
理由はわかりませんが、8月1日に8月1日付の水位の発表はあったのですが2日に2日付の水位の発表は東電からありませんでした。No1-4の井戸の水位は
7月31日午前4時45分 3.02m
8月1日午前4時45分 3.11m(+9cm)
であと、89cmしか余裕がありません。
2.セシウム分離装置
7月30日午後9時53分頃、第二セシウム吸着装置(サリー)の「ブースターポンプ停止/漏えい検知」の警報が発生し、当該の装置が停止しました。7月31日、詳細な現場調査を行ったところ吸着塔の出入口にある圧力指示伝送器に問題あり警報が出てしまい、システムがとまってしまったそうです(6)。
3.温度計が壊れた
福島第一原発2号機の温度計は過去にも異常なデータを出しています(7)。東京電力はそのたびに温度計の故障として処理しています(7)。6月も異常な温度を示す温度計がでました(8)。7月も福島第一原発2号機の圧力容器内の「TE-2-3-67A2」なる温度計が急上昇を示したそうです(8)。

図ー4 TE-2-3-67A2の温度推移
その結果、この温度計は「異常」と判定されたみたいです。原因も調べずに温度が急上昇したら「異常」と判定していいんでしょうかね?。もし原子炉の温度が本当に上がっていたらどうなるのでしょうか?
おまけ
韓国で東京電力が福島第1原発から海への汚染水流出を認めたことなどで、韓国では日本産の水産物の安全性に対する不安が高まり、ソウルの日本大使館前で1日、全面的な輸入禁止を求めるデモが起きたそうです(9)。仕方がないかもしれません。だたひとつ理解できないことがあります。でも先が「日本大使館」です。日本の政府は韓国に輸入禁止させることはできません。本来であれば韓国政府の所管部署に行くべきでしょうね。
<余談>
東京電力は福島原発事故処理についていえば頑張っていると思いますし、相対的にみて優秀だとも思います。でも「必要な結果」が出ていません!これが福島原発事故の恐ろしいところだと(=^・^=)は思います。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月4週)―いまだ続く海への汚水漏れ-(2)
第1回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|(3)
めげ猫「タマ」の日記 8月には福島第一原発の地面から汚水が噴出しそう(4)
東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 平成25年8月1日(5)
福島中央テレビ [FCTニュース](6)
東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年7月31日(7)
めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発‐温度計大暴走(8)
福島第一原子力発電所1~3号機における原子炉内温度計および原子炉格納容器内温度計の信頼性評価について(平成25年8月提出)|東京電力(9)
ヘッドライン | 国際 | 韓国、日本水産物の全面禁止要求 原発汚染水流出でデモ - 47NEWS(よんななニュース)
スポンサーサイト
- 2013/08/02(金) 21:26:35|
- -
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0