食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。8月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。8月5週も続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
①検査数1,941件中29件の基準値超え(全体の1.5%)
②平均は、1キログラム当たり13.8ベクレル、最大9600ベクレル(福島県産イノシシ)。
③基準超の食品が宮城、福島、茨城、栃木、群馬
で見つかっています。

※牛肉を除く
※単位については(4)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年8月4週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.浪江のヒラメはセシウム上昇中
福島第一原発では海への汚水漏れが継続中です(6)。

※(7)をキャプチャー
図―2 汚水が海に流れ込む福島第一原発
お魚は大丈夫か心配です。(=^・^=)が地図で見たり福島第一原発に最も近い請戸漁港を有する浪江町(8)産のヒラメの放射性セシウム濃度の推移を纏めてみました。

※(1)を集計
図―3 福島県浪江町産ヒラメの放射性セシウム濃度推移
福島原発事故後も基準値の1キログラムあたり100ベクレルを超えることはありませんでした。でもどんどん上昇しています。そして8月22日に捕まったヒラメからは、基準値を超える
1キログラム当たり110ベクレル
の放射性セシウムが見つかりました。でも、福島県の漁師さんは試験操業を再開するみたいです(9)。
(=^・^=)にはもっと心配な事があります。厚生労働省は放射性セシウム以外の放射性物質の検査は必要ないとしています(10)。理由はセシウムと他の放射性物質の割合はある範囲にあるので、放射性セシウムの有無で他の放射性物質の有無も分かるとのことです(10)。での、福島第一原発の傍の海水(港湾内)の放射性物質濃度をみると、放射性セシウムの濃度はそれ程高くなく、トリチウム(放射性の水として存在)やストロンチウム90に代表されるベータ線(光速に近い速さの電子)を出す放射性物質が大部分です。

※東京電力の発表(11)の「1~4号機取水口内北側」の欄を元に作成
図―4 福島第一原発の傍の海水(港湾内)の放射性物質濃度
セシウムがみつからければ他の放射性物質も無いとのロジックは成立しないと思います。
2.基準超の広報を避ける福島県
9月5日の福島県の発表(2)よると浪江町のトウガラシから、基準値を超える
1キログラム当たり130ベクレル
の放射性セシウムが見つかりました。しかし厚生労働省の発表(1)にはありませんし、出荷制限もかけられていません(1)。それどこか、福島県が食の安全を示すために構築したデータベース(12)を検索しても出てきません。

※(12)のトウガラシの検索結果をキャプチャー
図―5 浪江町産トウガラシの検査結果が出てこない「農林水産物モニタリング情報」検索結果
でもその後の9月6日に発表された郡山市産のトウガラシは確り乗っています。放射性セシウム汚染隠しです。
3.福島県産モロヘイヤから14ベクレル、でも福島県は29件全て検出限界以下
厚生労働省の9月2日の発表による(13)によると、国立医薬品食品衛生研究所が福島県産モロヘイヤ3件を検査した結果、3件中2件から放射性セシウムが見つかりましました。値は1キログラム当たりで
10ベクレルと14ベクレル(セシウム137は共に10ベクレル)
福島県の検査結果を調べたら過去1年(2012年8月から13年8月)を見たら29件の検査全て検出限界以下です。検出限界以下の物でみたセシウム137の検出限界値は1キログラム当たり
福島県 5ベクレル程度
国立医薬品食品衛生研究所 11ベクレル
で福島県の検査精度が特に悪いわけではありません。でも福島県の検査では29件すべてが検出限界以下なのに、国立医薬品食品衛生研究所では3件中2件で放射性セシウムが見つかるなんてことが偶然に起こるとは思えません。
(=^・^=)は福島県の検査を疑っています。理由は
①福島県は殆どねつ造としか思えない検査ビデオを平気で公開している(14)ので、検査機関のそれだけレベルが低い
②福島県のモロヘイヤを検査したのは「福島県農業総合センター」ですが、ここは福島県農林水産部の所属である(15)。
です。福島県の検査結果は実際より低く出ている可能性が高いと思います。福島県の佐藤雄平知事は(9月)6日の定例記者会見で「県産は検査をして安全なものが出回っている」(16)と言ってますが、真っ赤な嘘だと思います。
<余談>
①原発事故から1年半、食品中の放射性セシウム濃度の上昇が続く福島県
②放射性セシウム汚染隠しをする福島県
③福島県外の検査結果と合わない検査をする福島県
食品中の放射性セシウムの検査を見ていると危険を感じ不安になります。(=^・^=)は福島に対し
行かない、買わない、食べない
の三つの「ない」を決めています。これは風評被害でなく、正当な自己防衛だと(=^・^=)は思います。2020年夏季五輪開催を目指す東京招致委員会の竹田恒和理事長が、ブエノスアイレスで開いた記者会見で「福島とは離れている。東京は安全だ」と発言した通り福島は危険です。
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果(3)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月)―今年も福島県産米からセシウム―(4)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(5)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(6)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月1週)―地下水バイパス破綻-(7)
東京五輪実現の“アキレス腱”原発で新たに問題が…(8)
請戸漁港(うけどぎょこう) | 浪江町ホームページ(9)
月内の試験操業検討 いわき・相双の漁業関係者 | 県内ニュース | 福島民報(10)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(11)
2013年9月6日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(その2)(PDF 67.7KB)PDF (12)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。(13)
食品中の放射性物質の検査結果について(第718報) |報道発表資料|厚生労働省(14)
めげ猫「タマ」の日記 福島県が公表した食品の「モニタリング検査映像(ビデオ)」はねつ造?(15)
福島県ホームページ - 組織別 - 福島県農業総合センター(16)
韓国水産物禁輸:地元自治体、国に風評被害対策望む- 毎日jp(毎日新聞)(17)
「東京は安全」発言に福島県民反発の声 - 社会ニュース : nikkansports.com
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2013/09/07(土) 20:41:05|
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| コメント:2
>9月5日の福島県の発表(2)よると浪江町のトウガラシから、基準値を超える
>1キログラム当たり130ベクレル
>の放射性セシウムが見つかりました。しかし厚生労働省の発表(1)にはありませんし、出>荷制限もかけられていません(1)
この資料によると浪江町のトウガラシは「緊急時モニタリング検査結果について(福島県・野菜(事前確認))」となっていて、この「事前確認」は収穫する前の確認だから、出荷する時には細心の注意を払って検査し、その時に検出されれば厚生労働省で公表するのではないでしょうか?
- 2013/09/08(日) 11:47:35 |
- URL |
- 中通り住民 #2B3L1McM
- [ 編集 ]
中通り住民 様
コメントありがとうございます。
Q>
この「事前確認」は収穫する前の確認だから、出荷する時には細心の注意を払って検査し、その時に検出されれば厚生労働省で公表するのではないでしょうか?
A>
従前に福島県伊達市産のブルベーリーが「事前検査」で基準超えの1キログラム当たり150ベクレルの放射性セシウムが見つかりました。この時の処置は
「田村市と保原地区では昨年7月、梁川地区では今月5日、各1軒の農家から最大160ベクレルを検出。これら農家は樹木を廃棄し、新しい木や他品目に切り替える予定で、今年は出荷しない。【乾達】」(
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20130711ddlk07040084000c.html)
です。本来であれば、伊達市全域でブルベーリーの出荷制限をするか、ご指摘の通りのその後の丁寧な検査もありません。ただ、特定の農家の出荷の停止しただけでした。
- 2013/09/08(日) 20:58:10 |
- URL |
- mekenekotama #-
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