めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい!福島原発(10月3週)―井戸から40万、排水溝から3万4千ベクレル/lの全ベータ-

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(10月12日から10月19日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.福島第二に侵入者、でも「たまたま」
 10月11日午後に福島県警の検問を軽乗用車が突破した後、パトカー約20台が信号無視をしながら逃げ回る車を追跡したところ、車は東京電力福島第2原発の正門から構内に侵入してしまいました。テロ目的の可能性は低く、逃げ場を失い、たまたま原発構内に侵入したとみているそうです(2)。何の準備が無くても侵入できる東電の原発、用意周到なテロリストなら簡単に侵入できそうです。恐ろしいのはこれが初めてでないことです。福島原発事故直後の2011年3月31日にも、
「街宣車が侵入し構内を約10分間走り回った。福島県警双葉警察署はこの街宣車を運転していた男性を逮捕した」
そうです(3)。どちらの侵入者も「弱い悪意」しか持っていないと思いますが、原発テロの意志を持った方が侵入したらどうするんですかね?北朝鮮とゆかりのある人物を、東京電力原子燃料サイクル部 部長(サイクル技術担当)に抜擢した東電ですから、さぞ確りした対策をとってるですね(4)?

2.誤って高線量を測定?
 福島第一原発の10月10日の汚染水パトロールで
  ベータ線で1時間当たり 34.75ミリシーベルト
 の高い放射線量が観測されました(5)。
本来、床面から50cm、タンク側面から100cm離れた位置で測定すべきところを、タンク廻りに設置されている足場等を避けて測定していたため、本来の測定距離よりもタンクに近い箇所で測定を行っていたたと説明し、10月12日、本来の測定距離で測定したら、70μm線量当量率測定結果では高線量当量率箇所は見つからなかった(6)としています。
 ベータ線は非常に透過力の弱い放射線です(7)。通常はタンクの鉄板で十分に遮蔽できると思います。測定場所をマニュアルと違ったとはいえ、高い放射線量が見つかった方が問題のような気がします。東電は単に測定場所を間違えたとしてますが・・・

3.「水漏れ」がたくさん
 ①10月11日午後7時00分頃、地盤改良工事で発生した残土と瓦礫を積んだしたコンテナ運んでいたら水滴が垂れているのを下請けんさがみつけました(8)。
 ②10月16日午前5時10分、3号機タービン建屋1階松の廊下エリアに雨水が流れ込み、そこに設置した建屋内漏えい警報器から警報がでました(9)。
 ③10月16日7時47分、3号機復水貯蔵タンク炉注水設備に雨水が流れこみ、「CST原子炉注水設備液位高」との警報が発生しました(9)。
 ④10月16日9時28分頃、5号機タービン建屋1階松の廊下エリア(廃棄物処理建屋入口付近)の天井部から水が垂れ落ちていました(9)。


4.タンクの堰を開けて汚染水を流す。
 福島第一原発では回収した汚染水をタンクに貯めています。10月15日に原子力規制委員会の「特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」が開かれましたが(10)、その席で東電が提出した資料((10)資料2の75ページ)には、堰に雨水がた溜まったら、いったん別のタンクや堰に移し溢れるのを防ぐとしていました。またその準備として
 ・堰内の水を貯めるタンクを設置
 ・堰からタンクへ水を輸送する設備
 ・タンクローリー車3台
の配備が完了しているとしていました。
 ところが翌日の16日に台風26号の影響でお雨が降り、堰から水が溢れそうになると
  「基準値以下」として9カ所の堰で排水弁を開けるなどして堰内の水を堰外の地表に排出し、2カ所の堰の水を地下貯水槽に移送しました(9)。地下貯水槽は過去に汚水漏れの危険があるとして使用が中止されています(10)。
 この事について東京電力は「緊急時の処置」と説明していますが(9)、福島県原子力安全対策課は「台風が来るたびに緊急措置を取られては困る。」といってます(11)。
 前回の10月2日に台風22号が来たときは、
  ①傾いたタンクを水平と勘違いして一杯の水を入れたり
  ②別の「堰」に移すつもりが、小さく直ぐに一杯になるタンクにホースを繋ぎ
タンクから溢れさせてしましたから(10)(12)、それよりはマシですが…
。たった一日で「緊急処置」を取るって、東京電力用語では「緊急時の処置」とは通常に取り得る処置との意味ですかね?
 東電の会見を聞いていたら緊急時の処置なのにどれだけ海に流したかは見積もらないそうです(27)。

5.井戸から40万ベクレル、排水溝から3万4千ベクレルの全ベータ
 福島第一原発では、井戸を掘って地下水の放射性物質濃度を、排水溝から水を汲み上げて排水溝の水の放射性物質濃度を測定しています。ストチウム90由来の全ベータ(13)の値が急上昇しています。1リットルあたりで
 井戸E-1で40万ベクレル(14)
 排水溝B-2地点で3万4千ベクレル(15)
です。以下に各地点の位置を示します。
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 ※東京電力の発表(14)(15)とGoogle Map元に作成
 図―1 福島第一原発内のサンプリングポイント

 さらに下流のC-2(排水溝内)でも1リットル当たり、
  18、000べクレル
の全ベータが見つかっています。ここから海までは150m程です。以下にこれまでの放射性物質濃度の推移を示します。
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 ※1 東京電力の発表(16)中「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H4エリア周辺)」を集計(たとえば(14))
 ※2 全ベータはストロンチウム由来の放射性物質で半分はストロンチウム90(13)
 ※3 トリチウムは放射性水素(17)
 図―2 井戸E-1の地下水の放射性物質濃度推移

 今週はトリチウムが1リットル当たり79万ベクレルに、ストロンチウム90由来の全ベータが1リットル当たり40万ベクレルに急上昇しています。この井戸の下流には排水溝があります(図―1参照)
brg131018c.gif   brg131018d.gif
 (a)タンクエリア傍B-2地点        (b)海から150mのC-2地点
 ※東京電力の発表(16)中「福島第一原子力発電所構内H4エリア、Bエリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(南放水口・排水路)」を集計(たとえば(15))
 図―3 排水溝の放射性物質濃度

 セシウムは殆どで検出限界未満ですが、B-2の全ベータは1リットル当たりで
  10月3日     130ベクレル
  10月16日  2、300ベクレル
  10月17日 34,000ベクレル
で16日から17日にかけて急上昇しています。なお10月4日から15日のデータの発表はありませんでした(16)。
 海から150m程のC-2の全ベータは1リットル当たり
  10月15日   19ベクレル
  10月16日 1、400ベクレル
  10月17日 1,800ベクレル
でB-2より1日早い15日から16日にかけて急上昇しています。10月18日から福島第一原発の南側の海域でも、お魚の試験操業が始まりました(18)。大丈夫ですかね?
brg131018e.gif
  ※(19)(20)より作成
 図―4 拡大された試験操業海域と海流


6.今週は湯気2回
10月16日午前7時51分頃と10月18日午前7時53分頃に、福島第一3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が出ているのが見つかりました(9)(22)。先週も湯気が3回見つかっていまますので(1)、近々では9月13日、9月15日、9月17日,9月18日、9月2日、10月1日、10月2日、10月5日、10月8日、10月10日、そして10月16日、10月18日に湯気が見つかっています。東京電力はプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていないとしていますが(9)、福島県の浄水場の汚泥の放射性セシウム濃度が上がっています。
brg131016b.gif
 ※1 (23)より転載
 ※2 回収場所が複数あり、番号を記載
 図ー5 すみかり浄水場の汚泥中の放射性セシウム濃度推移

7.シルトフェンスがまた切れた
 10月17日、福島第一原発5・6号機の取水口に設置したシルトフェンスがロープから外れていることを下請けさんが見つけました(21)。このシルトフェンス9月26日にも切れています(24)。もっとも東電はシルトフェンスは2重であり、もう片方のシルトフェンス(北側)には異常はないとしています(21)。

8.油漏れもお起こします。
 10月10日にも建設機械から油漏れを起しましたが今週も、10月18日午前8時40分頃、福島第一原子力発電所構内で50tラフタークレーンを移動中に、下請けさんの運転手が油漏れ見つけました。6分後に出発点の重機置き場に戻り点検したら、もれた油は燃料(軽油)でした、漏れた油は漏れが見つかった場所では200cm×200cm程度に広がり、戻った場所でも50cm×50cm程度に広がっていました。、なお、午前9時15分、富岡消防署へ連絡しているそうです(22)。
 移動中の燃料漏れ、火が付かなくて本当に良かったと思います。下請けさんの大やけどはあってはならない事です。

9.遮水壁を乗り越える
福島第一原発では汚染水が海に流れ出るのを防止するために、海岸の地下に水を踏査内遮水壁を作っていますが、地下2m程の高までしか作れません(25)。でも地下水は流れてくるので汲み上げを行っています。
 brg130807b.gif
 ※(25)より転載
 図―3 福島第一原発地下の水の状況((=^・^=)の想像を含む)

 10月16日には台風の為に大雨が降り、さらに 10月17日午前7時40分頃、1・2号機東側の遮水壁の内側に溜まる汚染水を汲み上げたあと一時的に保管する仮設ノッチタ ンク上から水が溢れだしているのが見つかりました。そのため、午前7時43分ウェルポイント及び集水ピットの汲み上 げを止めました(21)。そしたら地下水位が上昇し遮水壁の高さの地下2mを超えてしまいました(25)。
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 ※(25)より作成
 図―41-2号機海側の井戸の推移
 
 汚染水が遮水壁を超え海に漏れないか心配です。

<余談>
 まずはお詫び「今週も長くなってすいません。でもそれだけトラブルが多いんです。」(__)
 9月のはじめころ、福島第一原発の汚染水問題の陣頭指揮をとるためと思いますが、東京電力の原子力部門のトップの相沢副社長が福島送りになりました(29)。でも状況は酷くなった気がします。
 9月15日に今後のトラブル防止策を東京電力は発表しました(29)。これについて、原子力規制委員会の田中委員長は「今起こっている問題を解決できるという心証は持てない」とコメントしました(30)。これからも福島原発はこれからもトラブルをお越し、放射性物質をばら撒くと(=^・^=)は思います。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(10月2週)―福島では桜が狂い咲き-
(2)建造物侵入容疑:逃げた先は福島原発 検問突破の男逮捕- 毎日jp(毎日新聞)
(3)福島第二原子力発電所 - Wikipedia
(4)蓮池透 - Wikipedia
(5)2013年10月12日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
(6)2013年10月13日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
(7)ベータ粒子 - Wikipedia
(8)2013年10月11日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(9)2013年10月16日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
(10)第8回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|
(11)めげ猫「タマ」の日記 NHK嘘報道―福島第一原発で漏れた水は1万ベクレル/cc、でも実際は29万ベクレル/cc
(12)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(10月1週)―汚水漏れが大盛況―
(13)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(14)2013年10月18日福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H4エリア周辺)(その2)(PDF 103KB)PDF
(15)2013年10月18日福島第一原子力発電所構内H4エリア、Bエリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(南放水口・排水路)(PDF 127KB)
(16)報道配布資料|東京電力
(17)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(18)福島・いわき沖、初の試験操業 原発事故から2年7カ月  - 47NEWS(よんななニュース)
(19)日本海洋学会 — The Oceanographic Society of Japan
(20)JF福島漁連
(21)2013年10月17日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(22)2013年10月18日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在
(23)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月4週)―タンク堰の溜り水を放置-
(24)めげ猫「タマ」の日記 福島の浄水場の汚泥のセシウム濃度は上昇中
(25)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の凍土壁は税金の無駄遣い?
(26)2013年10月18日タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について(PDF 942KB)
(27)映像|写真・映像ライブラリー|東京電力
(28)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月2週)―安倍出戻り総理が世界に向かって「嘘」をつく-
(29)2013年10月15日福島第一原子力発電所で発生した汚染水漏えいに関する原子力規制庁長官指示に基づくご報告について(PDF 2.38MB)PDF
(30)東電の報告書批判 汚染水対応で規制委員長 | 県内ニュース | 福島民報
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  1. 2013/10/18(金) 21:54:46|
  2. -
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