食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。11月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
①検査数2000件中14件の基準値超え(全体の1%)
②平均は、1キログラム当たり7ベクレル、最大2900ベクレル(長野県産チャナメツムタケ(野生のキノコ))。
③基準超の食品が福島、群馬、山梨、長野
で見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(4)を参照
※3 長野・山梨はすべて野生キノコ
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年11月4週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.福島県産そばから基準超のセシウムーでも出荷制限無し
福島県白河市の旧大屋村のソバから1キログラム当たり
セシウム134 29.7ベクレル
セシウム137 79.9ベクレル
合計 100.6ベクレル
で、基準値の1キログラム当たり100ベクレル(5)を超えていますが、出荷制限がありません。多分、上位二けたで四捨五入すれば100ベクレルで基準値と同じなので、対象外ととのロジック(5)だと思いますが、間違いなく基準値超えです。
以下に福島県白河市の旧大屋村のセシウム分布を示します。

※(1)と(2)の「 25年産米に関する作付け制限等の対象地域地図・PDF(平成25年3月19日現在)」より作成
図―2 福島県白河市の旧大屋村
旧大屋村は白河市の中では高めですが、福島県全体からにれば放射性セシウム濃度は高い値ではありません。福島県の発表(2)では、他の場所のソバから基準値を超える放射性セシウムは見つかっていませんが、(=^・^=)はたまただと思います。白河市は旧大屋村では2013年は14件の検査がありますが、それより放射性セシウムの酷い伊達市はたった1件です。
2.福島県産米全袋検査の検出限界値はスクリーニングレベル以上
福島県では、福島県産米の全数を検査しており福島県産米は安全であると主張しています。福島県の検査は簡易的な全袋検査と精密検査の二本立てです(8)。11月1日の福島県の発表((7)の「(2)詳細検査結果 ○ 平成25年11月1日公表(PDF形式)」)によると
簡易検査 ― スクリーニングレベル超
精密検査 ― 検出限界以下
の結果が出たそうです。精密検査で検出限界以下だったので、スクリーニングレベルそのもが、福島県産米袋検査の検出限界値より低いことになります。
簡易検査のスクリーニングレベルを福島県はなぜか公表してませんが、検査映像などをみると
1キログラム当たり74ベクレル
みたいです。

※(8)より転載
図ー3 福島県産米全袋検査スクリーニングレベル
基準値が1キログラム当たり100ベクレルなのに検出限界値が74ベクレル以上では、福島県全袋検査はまともな検査とは言えないと思います。
福島県の米の精密検査結果の発表(7)みると、検査した理由を
「スクリーニングレベルを超過した場合は、ゲルマニウム半導体検出器による精密検査を実施する」
としか記載しておらず、スクリーニングレベルも全袋検査(簡易検査)の値も記載がありません。普通だったら記載すると思います。(=^・^=)はそんな値を掲載したら、誤差が非常に大きい事が分かり福島県産米全袋検査が信用されなくなるのを恐れているからだと想像しています。
3.伊達のヤマメのセシウム濃度は上昇中
福島県の多数のため池の底の土から高濃度の放射性セシウムが見つかったそうです。最大では1キログラム当たり37万ベクレルです(9)。セシウムが土と一緒に流れださないか(=^・^=)は心配です。そこで、福島県内でも比較的放射線汚染の酷い(10)、福島県伊達市のヤマメ(淡水魚)の放射性セシウム濃度の推移を調べてみました。

※(1)を集計
図―4 福島県伊達市産放射性セシウム濃度の推移
確り上昇中です。伊達市のヤマメには出荷制限がかかっているので、食べる心配はありませんが、そのうち農産物に移ったりして・・・
<余談>
・基準値超へも出荷制限されないフクシマ産品
・検査結果が信用できないフクシマ産品
・放射性セシウム濃度が上がるフクシマ産品
食品中の放射性物質検査結果を見ていると(=^・^=)は危険を感じ不安になります。(=^・^=)はフクシマに3つの原則を決めています。すなわち
「行かない」、「買わない」、「食べない」
です。これは風評被害でなく正当な自己防衛です。
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果(3)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月3週)―結局は汚染シイタケを放置した茨城県ー(4)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(5)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(6)
文部科学省による福島県西部の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年9月12日) | 原子力規制委員会(7)
福島県ホームページ - 組織別 - 【稲作】25年産稲の作付制限及び25年産米の全量生産出荷管理の対象区域について(8)
めげ猫「タマ」の日記 今年(2013年)もデタラメ―福島県産米全袋検査(9)
3割で土壌8000ベクレル超 農業用ダム・ため池のセシウム 水は管理目標以下 | 県内ニュース | 福島民報(10)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?
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- 2013/11/23(土) 21:10:11|
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