福島県の2013年10月中(11月1日付)の人口動態が福島県のホームページにアップされていました(1)。そこで、福島県内でも放射性物質汚染が酷いと思われる福島県二本松市の各年の3月~10月の死者数をまとめると
2010年3月~翌10月 447人
2013年3月~翌10月 491人
で原発事故前に比べ7%も上昇しています。以下に各年の3月から9月の死亡者の推移を示します。

※1(1)を集計
※2 二本松市は震災犠牲者(関連死を含む)はいません(2)。
図―1 福島県二本松市の毎年3月から9月の死亡者推移
比較の為に宮城県の死者数の推移を示しますが、二本松市のような顕著な増加はありません。

※(3)を集計
※震災犠牲者(4)を除く
図―2 震災犠牲者を除く、宮城県の死者数推移
福島県二本松市は二本松市(にほんまつし)は、福島県の北に位置する市で、人口約5万7千人、面積340キロ㎡で、安達太良山と阿武隈川で知られるそうです(5)。農業生産額は約67億円で、福島市、郡山市についで第
三位ですが(6)、福島市や郡山市の人口は30万人規模ですので、極めて農業が盛んな市でもあります。福島第一原発事故では大量の放射性物質に襲われ、厚生労働省の発表によれば2011年産米からは1キログラム当たり470ベクレルの放射性セシウムを含むお米が見つかっています(7)。

※(1)を集計
図―3 福島県北部地域の2011年産米の放射性セシウム濃度(最高値)
また、避難区域に隣接し、人の住む場所としては福島県内でも放射線量が高い場所の一つです。

(a)福島県内の位置 (b)周辺図
※(8)で作成
図―4 福島県二本松市の位置と線量
一方で近隣の福島市や伊達市に比べ除染が遅れたそうです(9)。

※1(10)をキャプチャ
※2 撮影は2012年3月頃
図―5 二本松市の田んぼの空間線量率
<余談>
2013年11月24日に二本松市の市町選挙があり、現職が落選しました(11)。

※(12)を2013年11月25日にキャプチャー
図―6 現職市長の落選を報る福島県の地方紙(福島民報)
原発事故に急に「喪中」が増えたら誰だって「行政」に不信感をもちますよね。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
福島県ホームページ - 組織別 - 福島県の推計人口(2)
福島県ホームページ - 組織別 - 地震災害情報中の「平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報」
(3)
統計データ/宮城県推計人口(月報) - 宮城県公式ウェブサイト(4)
めげ猫「タマ」の日記 福島県では、12%も死亡率が上がった。-この1年-(5)
二本松市 - Wikipedia(6)
福島県ホームページ - 組織別 - 福島県市町村民経済計算 報告書中の「第1章 市町村内総生産(Excel形式:513KB)」
(7)
報道発表資料 |厚生労働省(8)
[PDF]文部科学省による福島県西部の 航空機モニタリングの測定結果について(9)
福島の汚染土 仮置き場、設置進まず : 震災情報 : 東日本大震災 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)(10)
それでも希望のタネをまく ~福島農家2年めの試練~ - YouTube(11)
めげ猫「タマ」の日記 現職W敗戦―11月24日の福島県の首長選(12)
福島民報
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- 2013/11/25(月) 20:19:58|
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