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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

NHKの嘘報道―柏崎刈羽原発の効果は1兆1千億―

 2013年11月29日の19時30分から、柏崎刈羽原発のある新潟県のNHKローカルで、柏崎刈羽原発を扱った番組を放送したそうです。読者を通じ、番組を入手して見てみら、嘘報道のオンパレードでした。
 ①東電赤字が1兆だが、柏崎刈羽を再稼働すると1千億の黒字(経済効果は1兆1千億)
 ②安全審査では津波から発電所を守る機能(防潮壁)や、緊急時に原子炉を冷やす機能が主な論点
 ③東電は福島原発事故の賠償に多額の費用必要
などの数々の嘘報道を並べています。

1.柏崎刈羽原発の効果は1兆1千億
「原発事故後毎年1兆円近い赤字を出し続けている東京電力、しかし来年の7月までに柏崎刈羽原発の運転を再開できれば、1000億円を超える黒字に転換できると見込んでいるのです。」
と放送していました。これを聞けば、柏崎刈羽が再稼働すれば1兆1千億円の効果があるように見えます。
 以下に東電の経常利益の推移を示します。
brg131203a.gif
  ※1 2013年10月は中間決算(第2四半期)
  ※2 連結でデータ(1)による。
 図ー1 東京電力の経常利益の推移
 
 1兆円もの赤字は出していません。それどころか、2013年10月(第2四半期)の決算では、1400億円程度の黒字になっています。NHKは東電の赤字を過大に報道し、柏崎刈羽再稼働よる損益改善効果を過大に見せる嘘報道です。

2.安全審査の論点は防潮壁や緊急時の炉心冷却機能
 「安全審査では津波から発電所を守る機能緊急時に原子炉を冷やす機能等、主に29の項目について審査されます。」
 とこの番組では放送していました。それを補強するためでしょうか
 原子力規制委の
「必要な性能維持できるということを試験データで確認しで確認させていただきた」
 の問いに対し、あたかも東電が
 「全交流電源を喪失した場合でも高台に配備した代替交流電源設備から」
と答えているようなシーンを放送していました。
brg131203b.gif ⇒ brg131203c.gif
 (a)原子力規制発言                (b)東電発言
 図―2 NHK新ローカルで放送した1場面

 でも原子力規制が公表している会議映像を見ると(2)、を見ると全く別の時間に発言されたものを、並べ変えて繋げていました。ねつ造です。
brg131303d.gif ⇒ brg131203e.gif
 (a) 4時間32分11秒付近の東電発言            (b)5時間1分57秒の原子力規制委発言
 ※(2)をキャプチャー
 図―3 原子力規制委での東電と規制委の発言

 東電の発言は、概要説明の中でなされたもので、原子力規制委側のコメントは無関係です。原子力規制側の発言はフィルター付きのベント装置(事故の時に、ばら撒く前に放射性物質をある程度は吸着するための装置)の性能に対する発言で、冷却ではありません。また、11月27日の原子力規制委員会で論点整理の読み上げが終わったあと、島崎副委員長が
「重要な論点は敷地内の破裂帯および敷地周辺の断層の活動性関するデータが十分得られているのかどうか?どのような追加調査が必要か?まずこれでございます。」
と、更田委員が「プラント関係にあっては、重大事故対策設備の一つとして格納容器圧力逃し装置、いわゆるフィルターベントが含まれている訳ですけど、<略>その運用のしたかたそのもが重要な論点にある。」
と発言している通り(3)、重要な論点は地震の評価とフィルタベントであり、津波から発電所を守る機能緊急時に原子炉を冷やす機能等ではありません。明らかに嘘報道です。

3.東電に賠償費用が必要
 福島第一原発事故の補償金は、東京電力は直接には1円も負担しません。必要な資金は全国の電力会社(沖縄電力を除く)がお金を出して作った「原子力損害賠償支援機構」が、東京電力に支給する仕組みになています(4)。
「福島原発事故の賠償や廃炉作業に多額の費用必要」
と賠償の為に東電はお金が必要と嘘報道をしていました。

4.福島第一原発を襲った津波高さは10mちょっと
「福島の事故では高さ10mを超す津波が発電所を襲い、事故に繋がったことから15mの防潮堤を建設」と、福島第一原発を襲った津波は10mちょっとで防潮堤には5m弱の余裕があるかのような報道をしていました。でも、福島第一原発を襲った津波は海抜(O.P)で13m、溯上高は高い所で17mです(5)。溯上高(津波が到達する最高地点の標高)(5)で考えれば、福島第一原発を襲った津波が来れば、防潮堤を乗り越える可能性があります。嘘報道です。
brg131203f.gif
  ※11月30日19時半からのNHK新潟ローカルをかキャプチャー
 図―4 15m防潮堤で「安全」を示唆するNHKの嘘報道


6.地元=立地自治体
 福島第1原発事故後、原発の「地元」の範囲は拡大傾向にあります。でもNHKはこの番組で、地元として新潟県知事、刈羽村村長、柏崎市長の3人の写真を載せています。
brg131203g.gif
 ※上から、新潟県知事、刈羽村村長、柏崎市長
 図―5 NHKが「地元」とした知事、村長、市長

 これでは、地元は原発が立地している柏崎市と刈羽村と新潟県に限られます。でも、柏崎刈羽原発の30km圏内には、柏崎市、刈羽村の他に長岡市、小千谷市、出雲崎町そして見附市にもかかります。
brg131203h.gif
 ※(7)で作成
 図―6 柏崎刈羽原発30km内

そしてこれらの市や町も2007年に中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が事故ったときには風評被害をうけました(8)。でも(=^・^=)は東電が賠償を支払ったとの事実を知りません。

<余談>
この他に
「東京電力は福島第一原発事故を教訓に対策を強化してきました。」
なんて報道がありました。東京電力はこのような事を言っていますが(9)、客観的に正しいかは大いに疑問があると思います。東京電力は富山県が評価した柏崎刈羽原発の断層を評価せず、柏崎刈羽原発の津波高さを2.9mとしています。富山県の評価をみると20mになっていました(5)。
 まず、番組の録画を送っていただいた読者に感謝します。でも見終わったあと(=^・^=)は「吐き気」がしました。
 「報道は事実に基づいたものである必要があり、事実を追求するための取材が不可欠である。 <略> 取材をして裏付けを取り、事実を報道することが、報道の原則である。」
だそうです(10)。だったらNHKは報道機関としての資格はありません。受信料を支払うなど、とんでんもない行為です。
12月3日にとんでもないニュースが飛び込んできました。一つは
NHKの受信料の支払義務をテレビの所有の有無にかかわず全世帯に義務化する(11)。
とのもので、もう一つは
 2016年には柏崎刈羽原発をフル稼働させるように東電が企んでいる(12)
との内容です。どちらもあってはならならない事です。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)決算短信|企業情報|東京電力
(2)第50回 原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合 (平成25年11月21日) - YouTube
(3)第52回 原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合 (平成25年11月28日) - YouTubeの1:57:00以降
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島原発賠償額は2兆5千億超え-あと300日で枯渇する-
(5)めげ猫「タマ」の日記 柏崎刈羽原発の津波高さ―富山県は20m、でも東電は2.9m―
(6)原発再稼働、範囲曖昧な「地元同意」判断の壁+(2/2ページ) - MSN産経ニュース
(7)地理院地図#zoom=5&lat=35.99989&lon=138.75&layers=BTTT#zoom=5&lat=35.99989&lon=138.75&layers=BTTT
(8)2007-07-22 - 聴く耳を持たない(片方しか)
(9)再生への経営方針・改革集中実施アクション・プラン|東京電力
(10)報道 - Wikipedia
(11)NHK:受信料の全世帯義務化 ネットと同時放送で見解- 毎日新聞
(12)東電再建計画:16年度めど柏崎刈羽全7基を再稼働- 毎日新聞
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  1. 2013/12/03(火) 21:33:03|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

タマさん、「むしむし通信Fukushima」の管理人の大本です。
いつもいい記事をありがとうございます♪
今回の記事、転載させていただきました。
http://www51.atwiki.jp/omotochikatatsuya/pages/718.html
よろしくお願いします。
  1. 2013/12/03(火) 21:58:33 |
  2. URL |
  3. 大本達也 #-
  4. [ 編集 ]

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