東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(1月11日から17日)もしっかりトラブルが起こっています。
1.シールをはがして汚水漏れ
1月12日午前9時13分頃、 東京電力福島第1原発の汚染水を貯蔵する地上タンク増設工事をしていた作業員が誤って、タンク群を囲む堰(せき)の基礎部の隙間を埋める止水用のシールを剥がし堰からの汚染水漏れが起こりました。漏れた汚染水は約50トンで1リットル当たり2.7ベクレルのストロンチウム90が見つかったそうです(2)(3)。以下に防水シールがはがされた跡を示します。

※(4)より引用
図―1 防水シールがはがされた「跡」
以下に汚染水漏れを起こしたタンク群の位置と汚染水漏れ箇所位置を示します。

※Google mapと(5)より作成
図―2 汚染水漏れタンク群と汚染水漏れ位置
結構、海に近い堰で汚水漏れを起こしています。福島のお魚は大丈夫ですかね?
2.「湯気」の苦しい言い訳
福島第一原発3号機原子炉建屋5階中央部からの度々湯気が出ています(1)。今週も、1月16日午前7時53分頃から17日午前8時15分頃まで、湯気が出ているのが見つかっています(6)(9)。
2014年 1月は2日、9日と16日の3回になります(1)(6)。以下にこれまでの湯気の月別発生回数を示します。

※1 先週までの実績(1)に今週分(6)を追加
※2 2014年は1月17日まで
図―3 福島第一原発3号機の月別湯気発生回数
これについて東京電力は「シールドプラグ(コンクリート製の蓋)の下部に滞留していた
雨水などの湿分が、原子炉格納容器(PCV)上部からの放熱により温められるなどしてシールドプラグの隙間からオペレーティングフロア上に放出される際に、冷たい空気によって冷やされて湯気のように見えるものと推定しております。」と説明をHPに載せました(7)。

※(7)より転載
図―4 東電の「湯気」の苦しい言い訳
でも福島第一原発近くのアメダス観測点(浪江)のデータ(8)を見ると、今週は雨が降っていません。(=^・^=)には雨が降らないのに雨水が溜るメカニズムが分かりません。むしろ原子炉内に局所的に温度の高い場所があって、そこの水が沸騰し外に出て「湯気」なったと考えるのが素直な気がします。
3.今週も油漏れ
先週は1月9日午後2時5分頃に、福島第一原発3号機原子炉建屋1階北西エリアにおいて、ガレキ撤去作業にて使用している遠隔操作の無人の建設機械が「油漏れ」がおきましたが、今週の1月17日午前9時頃に福島第一原子力発電所構内においてサブドレン(地下の汚染水)浄化設備建屋設置工事の地盤改良に使用しているコンクリート圧送車からの油漏れを下請けさんが見つました。
漏えいした制御油については、プラスチックの容器に受けた後、制御油の元弁を全閉とし、午前9時45分頃、漏えいは停止しました。漏れた油は地面上(砂利)に直径10cm程度に広がり、消防本部へ通報したそうです(9)。
<余談>
福島第一原発では今週もポカミスがありました。厳しい環境下の無理な作業はないんですかね?2013年12月29日深夜の午前0時頃に完成したタンクの水張り試験をして水漏れを起こした(10)ばかりです。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(1月2週)―雨が降らないのに雨漏り-(2)
作業員、誤って止水材剥がす 第1原発、堰の水漏れ(福島民友ニュース)(3)
福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力(4)
東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所G4タンクエリアの堰内水位の低下について(5)
・タンクエリア堰内及びフランジ型タンクの止水性向上対策状況について(PDF 2.26MB)(6)
2014年1月16日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】 (7)
一部海外メディアにおける福島第一原子力発電所に関する報道について|東京電力(8)
気象庁 | 過去の気象データ検索(9)
2014年1月17日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】(10)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(年末年始)―年末年始も汚染水タンク工事、そしてトラブル-
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- 2014/01/17(金) 19:56:02|
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| コメント:1
お・も・て・む・き
情報はコントロールされている。
いえいえ、情報も福島第一原発の汚染水もコントロールされていません。
- 2014/01/19(日) 04:24:30 |
- URL |
- hotaka43 #mWyI0ZzU
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