めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(2月2週)―新設井戸から高濃度の13万ベクレルのセシウム-

  福島第一原発の2月2週(2日11日から2月16日)の状況をまとめてみました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①海岸傍の井戸から1リットル当たり13万ベクレルの高濃度の放射性セシウム(2)
 ②外洋2カ所などがらストロンチウム90由来(3)の全ベータやセシウム
 ③排水路からセシウム
 ④地下水バイパス用の井戸からトリチウム(放射性の水(4))が1リットル当たり1,100ベクレル(新記録)
brg140216a.gif       brg140216b.gif
  (a)全体                                (b)海岸側拡大
 ※1 東京電力の発表(5)(7)を元に作成
 ※2 値は1リットル当たりのベクレル数
 図―1 2月2週発表分の最高値

1.井戸から13万ベクレル
 海岸の傍の新しく観測を始めた井戸No1-13から1リットル当たり13万ベクレルの放射性セシウムが見つかりました。さらにその傍のNo1-6井戸からも1リットル当たり8,300ベクレルの放射性セシウムが見つかっています(2)。
 No1-13井戸では1りっとる当たり
  2月12日  7万6000ベクレル
  2月13日 13万ベクレル
で急上昇です(8)。図―1(b)に示す通り、セシウム以外の放射性物質も高い濃度で見つかっています。以下に近傍のNo1-14と1-16井戸の放射性セシウム濃度を示します。 
brg140216c.gif
 ※1 (8)(9)(10)より作成
 ※2 NDは検査出限界未満を示す。
 図―2 No1-14、1-16井戸の放射性セシウム濃度推移

 1度は下がったのですが、再び再上昇しています。ただNo1-6比べ濃度は低いので、No1-13井戸から1-6井戸方向(南側)に向かって流れ、海に一定そうな気がします。
 (=^・^=)が気にしているのはNo1-9井戸の放射性物質濃度推移です。この井戸は地下水の海への流出を防止するために作った遮水壁(10)より海側にあるので、遮水壁の効果があればこの井戸の地下水の放射性物質濃度は相当に低い(検出限界以下)はずですが、1リットル当たりで
 セシウム   50ベクレル程度
 全ベータ  100ベクレル程度
 トリチウム 500ベクレル程度
で推移している感じです。
brg140216e.gif     brg140216f.gif
 (a)全体                             (b)200ベクレル以下拡大
 ※(8)(9)(10)で作成
 図―3 No1-9井戸の放射性物質濃度推移


2.外洋から放射性物質
 東京電力の発表によると、港湾外側の海水から、ストロンチウム90に由来する全ベータなどの放射性物質が見つかりました。海水1リットル当たりで
 北側の5、6号機放水口北側(2月10日採取)
    全ベータ 12ベクレル
です(7)。なお、先週も放射性物質が見つかった「南側の南放水口付近」は天候が荒れて測定ができないそうです(9)。
   以下に5、6号機放水口北側の海水の放射性物質濃度の推移を示します。
brg140216g.gif
 ※1(7)(9)より作成
 ※2 NDは検査出限界未満を示す。
 図―4 5、6号機放水口北側の海水の放射性物質濃度推移

 
2.海岸の井戸から300万ベクレルの全ベータ
 海岸の近くに掘られたNo1-16井戸から1リットル当たり300万ベクレル全ベータに汚染された汚染水が見つかっています。1月20日に310万ベクレルを記録しましたがそのままです(8)(9)(10)
brg140216h.gif
※(8)(9)(10)より作成
 図―5 No1-16井戸の全ベータ推移

どんどん上昇している感じです。図―1を見てわかる通り、この井戸は海の傍にあります。そのうち、海に流れ出しような(あるいは今も流れだしているかも)気がします。先週から外洋で全ベータが見つかるようになっています。
 上昇しているのはこの井戸だけではありません。南側のNo1-14井戸も全ベータ濃度やトリチウム濃度が上がっています。
brg140216i.gif
※(8)(9)(10)より作成
 図ー6 No1-14井戸の放射性物質濃度推移

3.雪降ればセシウム
 福島第一原発のある浜通り(沿岸部)は、冬でもあまり雪が降らない場所だそうです(12)。その沿岸部に今週は雪がふりました(13)。
brg140216j.gif
図―7 雪に覆われた福島県浜通り(沿岸部)

 福島第一原発内には排水路が走っています(図―1参照)。その排水路から放射性物質が見つかりました(14)。特にC-2地点は海の傍です。雪が溶ければ放射性物質が一気に海に流れだしそうです。以下に排水溝の水の放射性物質濃度の推移を示します。
brg140216k.gif    brg140216l.gif
 (a)C-1地点                        (b)C-2地点
  ※(14)にて作成
 図―8 排水溝の放射性物質濃度推移


4.地下水バイパス用の井戸から1リットル当たり1,100ベクレルのトリチウム
 トリチウムは放射性水素で実態としては放射性の「水」として存在します。これについて東京電力は1リットル当たり6万ベクレルまで問題ないとしています(4)。(=^・^=)の計算ではエネルギーはセシウム137の30分の1程度ですし、殆どが水ですので、摂取しても体の外に直ぐに出るとしています。
 一方、トリチウムは放射性セシウムやストロンチウム90と異なり、DNAに取り込まれる危険があり、シーベルトで測った同じ被ばく線量でも影響が大きいとの意見もあります(15)(16)。(=^・^=)はどっちが分かりませんが、とりあえずトリチウムの濃度が上昇している井戸水があるので報告します。
 福島第一原発では今年(2013年)8月に汚染水タンクから300トン程の汚染水漏れが発覚しました(17)。汚水漏れを起こしたタンクの海側(下流)には地下水バイパス用の井戸があります。地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ海に流し、汚染水の発生を抑えようとするものです(18)。
 地下水バイパス用の井戸の一つNo12から1リットル当たり1,100ベクレルのトリチウムが見つかりました(19)。新記録です。
brg140216m.gif
 ※(19)にて作成
 図―9 地下水バイパスNo12井戸のトリチウム濃度推移

 東京電力が提案しているトリチウムの運用基準は1リットル当たり1,500ベクレルです(20)。大丈夫ですかね。
 それ以前に、福島の方の8割は「地下水バイパス」に反対しているそうです(21)。福島第一原発から出た水を福島の海に捨てるから問題になるんだと思います。民主党ではありませんが(22)、地下水バイパスからくみ上げた水は「山口」に捨てればいいと(=^・^=)は思います。


<余談>
 東京電力は昨年(2012年)7月22日に福島第一原発から今も海へ汚染水漏れが継続していることを発表しました(23)。それから半年近く経って、東電様が実施した対策に効果があったか(=^・^=)なりに気になるところです。汚染水対策の最終目的は、魚などの海に棲む生物の汚染を減らすことだと思います。福島第一原発付近では海流は北から南に流れています(24)。福島県のいわき沖では3月から沿岸部でも試験操業を始めるそうです(25)。
brg140215c.gif
 ※(24)より転載
 図―10 福島県いわき市沿岸の操業海域

そこで福島県いわき市沖の最近の放射性セシウム濃度の推移を纏めてみました。
brg140216o.gif   brg140216p.gif
 (a)ババガレイ                       (b)コモンカスベ
  ※(25)を集計
 図―11 いわき市沖のお魚の放射性セシウム濃度推移

(=^・^=)のみた感じは下がっていません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(2月1週)―外洋から放射性物質-
(2)2014年2月14日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 191KB)
(3)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(4)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(5)報道配布資料|東京電力
(6)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果
(7)(6)の「1.海水(港湾外近傍)」の2月16日付発表(2月16日に閲覧)
(8)(5)の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(9)2014年2月14日タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について(PDF 1.14MB)>2014年2月14日タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について(PDF 1.14MB)
(10)(6)の「3.地下水(1~4号機護岸)」の2月16日付発表(2月16日に閲覧)
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発、遮水壁は効果なし?
(12)福島地方気象台|福島県の気候
(13)スイッチ20140214 - YouTube
(14)(5)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(南放水口・排水路)」
(15)めげ猫「タマ」の日記 女の子が多い福井県おおい町の子供達
(16)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムの放出量が多いほど男の子が少なくなる福井県
(17)第3回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|中の「資料1H4タンクエリアにおける漏えいについて」
(18)地下水バイパスの取り組みについて~汚染水を増やさないために~|東京電力
(19)(5)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(揚水井) 」
(20)2014年2月3日地下水バイパスの排水基準について(PDF 29.5KB)
(21)めげ猫「タマ」の日記 地下水バイパス計画―福島県民の8割が反対(福島民報社世論調査)
(22)時事ドットコム:最終処分場は山口に=民主提言
(23)2013年7月22日海側地下水および海水中放射性物質濃度上昇問題の現状と対策(PDF 1.43MB)
(24)気象庁 | 東北周辺海域のデータ 旬平均海流
(25)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月2週)―検査データをねつ造する福島県ー
(26)報道発表資料 |厚生労働省
スポンサーサイト
  1. 2014/02/16(日) 21:11:40|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<福島でも大雪だが柏崎刈羽は雪が降らず―原発止まれば「豪雪」止まる― | ホーム | 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月2週)―検査データをねつ造する福島県ー>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/980-19c3672d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)