東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(3月1日から日)もしっかりトラブルが起こっています。
1.第一原発5号機の使用済み燃料ラックに異物
3月3日午前10時20分頃、使用済燃料ラックに、使用済燃料プール南東側底部に金属らしき異物(約20mm×約5mm)があるのを東電社員様が見つけました(2)。放射性物質たっぷりの使用済み核燃料を入れる「ラック」、大丈夫ですかね?
2.検問をすす抜けて下請けさんが「侵入」
福島第一原発ではたく人は勝手に福島第一原発に入っていいのでなく必ず受付によって線量計(APD)を受け取ってからでないと入ってはいけません。

※(3)を引用
図―1 福島第一原発の受付
ところが、3月5日午前8時30分頃、トラックに乗っていた下請けさんが、警報付ポケット線量計(APD)を装着せずに、正門(受付)を通過したしてしまいました(4)。警備員の方も確認しなかったそうです(5)。東京電力の会見を聞いていると、受付が混雑していたのでそのまま通過したそうです。その後に下請けさんの上司に申し出たそうです(6)ので、悪意はなさそうです。
悪意が無くても受け付けをすり抜けることができる福島第一原発って大丈夫ですかね。2月20日に福島第一原発では汚染水タンクからの汚染水漏れが発生しました。何者かが、汚染水漏れ直前に満水のタンクに汚染水が流れ込むように弁の設定を変えたことが原因です(7)。

※(7)(8)にて作成
図―2 汚染水漏れを起こしたときの弁の状態
東電は誰が弁の設定を変えたか調査しているようですが、分っかてないみたいです。調査対象が当日に福島第一原発で働いていた東電社員様や下請けさんだけだそうです(7)。他所から誰かが侵入し、弁をいじっていたとしたら「迷宮入り」ですね。
3.ヒューズ切れで福島第一原発5号機の核燃料交換装置が止まっていた。
3月5日午前9時30分頃、福島第一原発5号機燃料の燃料交換機の燃料移動の際に使用する燃料つかみ装置を昇降させるための部分の主ホイスト用の荷重を検出する計器でヒューズ切をお越し電源が停止し、燃料交換機上の操作卓に設置されている「主ホイスト荷重計」がダウンスケールしているを東電社員様が見つけました(5)。
ヒューズ切れの原因についたは東電からの発表はありませが、なにもしないのに大きな電流がながれたか劣化したかだと思います。今回はヒューズ切れで済んだのですが、ヒューズの無い所で大きな電流が流れたらどうなるですかね?
4.ALPSまた停止
東京電力は汚染水からセシウムとトリチウム(9)以外の放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)の試運転をしています(10)。く多核種除去設備(ALPS)はA,B,Cの3つの系統があるのですが(5)(10)、3月5日に、そのうちB系のポンプ壊れ止まった為に停止していました。壊れたポンプや周辺を調べたら、壊れたポンプのインバータが過負荷となったことを示す信号が記録されていたそうです(5)。
2月26日午後0時21分のも、インバータ故障との警報が出て多核種除去設備(ALPS)が止まっています(1)。同じような故障が連続して起こるとなんか、設計上の欠陥がある感じです。多核種除去設備(ALPS)は本来ではあれば、2012年夏ぐらいには完成する予定ですが(11)、今(2014年3月7日)も試運転中です(10)。

※(11)に加筆
図ー3 多核種除去設備(ALPS)の当初予定
このペースで他の廃炉作業も遅れたら当初計画の30~40年の計画(11)は、大幅に遅れそうです。今、生きている人は誰も廃炉の完了を見れない気がします。
5.使用済み核燃料保管容器から警報
福島第一原発4号機の核燃料プールからの燃料取りだしを行っています(12)。取り出した核燃料は「共用プール」に移すことにしているのですが、「共用プール」も一杯なので「共用プール」にある核燃料は「乾式キャスク」と呼ばれる容器に移し乾式キャスク仮保管設備で保管しています(12)(13)。
3月6日午前7時56分頃、乾式キャスク仮保管設備に保管しているキャスク1基の圧力計が圧力の異常を検知し、「蓋間圧力異常」の警報が発生いました(5)。東電は2個ある圧力計のうち1個は正常な値を示していると言っています(5)。でも警報をだした圧力計を取り外して調べても異常はなかったそうです(14)。
使用済み核燃料などの高濃度の放射性物質は10万年は保管する必要があるそうです(15)。福島第一原発が停止してから3年、あと9万9997年保管しなくてはなりません。大丈夫ですかね?
6.福島第二原発核燃料プールから落し物
福島第二原発1号機の使用済み核燃料プールから「異物」が見つかったそうです(16)。以下に写真を示します。

※(16)より引用
図―4 福島第二原発のそこで見つかった「異物」
(=^・^=)には落し物にしかみえないのですが?
「異物」の傍には、本来は原子炉内で使用する中性子検出器が使えなくなったらその装置を保管する「中性子検出器廃棄容器」も一緒に見つかっているそうです。

※(16)を引用
図―5 核燃料プールの底で見つかった「中性子検出器廃棄容器」
東電の発表では「中性子検出器廃棄容器」を「異物」としてません。だったらなんですかね?
7.警報がなったけどポンプを止めず
3月7日午前6時28分、汚染水タンクの一つから、水位高高警報がでました(14)。会見によれば(17)、ポンプを止てタンクに汚染水が行かないようにしなければならないのにポンプを止めなかったそうです。
タンクの点検では異常がなかった(15)のが不幸中の幸い?。でもこんなポカミスがいくつか重なると大きなトラブルになるんですよね?
<余談>
来年2015年には常磐道を全通されるそうです(18)。

来年2015年には常磐道を全通されるそうです(18)。
※(19)をキャプチャー
図ー6 来年(平成27年)の常磐道全通を1面トップで報じる福島県の地方紙
今、福島県の沿岸部(浜通り)は原発事故の影響で南北に分断されています(20)。

※1 (20)を引用
※2
赤が通行止め
図―6 南北に分断された福島県沿岸部(浜通り)の道路
福島復興の大きな力になると思います。でもこの道路は福島第一原発から数キロの場所を通ります。

※Google Mapから作成
図―5 福島原発の傍を通る予定の常磐道
トラブル続きの福島原発、こんなところに道路を通して大丈夫ですかね?安倍出戻り総理は大丈夫だと「強弁」するでしょうが。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(2月4週)―核燃料プールの冷却停止―(2)
2014年3月3日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】 (3)
福島第一原子力発電所の 被ばく線量管理について - 原子力委員会(4)
2014年3月5日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】 (5)
2014年3月6日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】(6)
映像|写真・映像ライブラリー|東京電力の2014年3月5日分
(7)
第12回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|原子力規制委員会(8)
東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所RO濃縮塩水移送配管(9)
めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素(10)
多核種除去設備 (ALPS)|東京電力(11)
東京電力福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ|TEPCOニュース|東京電力(12)
福島第一原子力発電所4号機からの燃料取り出しの進捗状況|東京電力(13)
乾式キャスク仮保管設備の設置工事について(PDF形式、7704KB)(14)
2014年3月7日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】 (15)
人類が生んだ最も危険な廃棄物の最終処分場「オンカロ」を知っているか?(スゴモリ) - エキサイトニュース(16)
福島第二原子力発電所1号機使用済燃料プールでの異物等の確認について(PDF 165MB)(17)
映像|写真・映像ライブラリー|東京電力の2014年3月7日分
(18)
常磐道、27年度早期に全線開通 国交相示す | 県内ニュース | 福島民報(1)
福島民報(2014年3月7日閲覧)
(20)
福島県ホームページ - 組織別 - 道路規制情報の「県内の主な道路の規制状況(地図)」
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- 2014/03/07(金) 20:25:44|
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